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いまぞ熾りつ 被爆と反核の俳人 松尾あつゆき の商品レビュー

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2024/10/05

降伏のみことのり妻をやく火いまぞ熾りつ なにもかもなくした手に四まいの爆死証明 あわれ、七ヶ月のいのちの、はなびらのような骨かな 炎天、子のいまわの水をさがしにゆく すべなし地に置けば子にむらがる蝿 ほのほ、兄をなかによりそうて火になる くりかえし米の配給のことをこれが遺言か 夏...

降伏のみことのり妻をやく火いまぞ熾りつ なにもかもなくした手に四まいの爆死証明 あわれ、七ヶ月のいのちの、はなびらのような骨かな 炎天、子のいまわの水をさがしにゆく すべなし地に置けば子にむらがる蝿 ほのほ、兄をなかによりそうて火になる くりかえし米の配給のことをこれが遺言か 夏草身をおこしては妻をやく火を継ぐ 虫なく子の足をさすりしんじつふたり つまよまたきたよおまえのすきなこでまりだよ 恰好の骨壺の値段 月のあかるさは子と子とたはむれる影 千曲の桑の花の雨しずかに考えることがある 生々流転、しなののくにの落葉である 雪のふくらんでいるところがふきのとう 白血球どうやら足りて夏来にけらし 自由律俳句 ずしんと身に堪えた 長崎の原爆投下から今日までの原爆俳句、原爆文学、反核大会や遺族への調査、取材など力を尽くされた労作 妻とよ子の 皆の命日に連れて行かれては私はどうなるの これも切なく苦しい

Posted byブクログ