「教える」ということ の商品レビュー
立命館アジア太平洋大学の学長として教育現場に身を置く出口氏が「教えること」の本質に迫る。出口氏によると、子どもへの教育のポイントは2つ。一つはお金の使い方や税金の考え方、社会保障など「生きるための武器」を身に付けさせること、もう一つはどこでもいつでも自分の頭で考え、自分の言葉で言...
立命館アジア太平洋大学の学長として教育現場に身を置く出口氏が「教えること」の本質に迫る。出口氏によると、子どもへの教育のポイントは2つ。一つはお金の使い方や税金の考え方、社会保障など「生きるための武器」を身に付けさせること、もう一つはどこでもいつでも自分の頭で考え、自分の言葉で言えるように育てること。 もともと博覧強記の達人であり、物事を「数字・ファクト・ロジック」のエビデンスベースで考えるクセをつける、人・本・旅で学びアウトプットを生み出すという持論をお持ちだということ存じ上げていた。 本書では、それらも読み取れるが、一番インパクトがあったのが第3章の「尖った人」を生み出すための高等教育。 日本経済の低迷を脱するには、製造工場モデルからサービス産業モデルの新産業を生み出すことが必要。そのためには①ゼネラリストよりスペシャリストを育成する②「女性」、「ダイバーシティ」、「高学歴」がキーワード③考える力を養うには仲間(ピア)同士が力を発揮しあって学ぶ「ピア・ラーニング」が有効といった示唆が印象的だった。 しかし、それ以上に考えさせられたのが、同章にあった教育学博士の松岡亮二氏との対談。松岡氏は日本が〝生まれ〟によって最終学歴が異なる「教育格差」社会であることを憂慮する。教師は社会経済的に比較的恵まれた家庭出身者が多く、恵まれていない家庭に育った子どもの背景を理解しにくい。勉強や学ぶことの大切さを伝えても異なる環境に生まれ育った子どもたちにはなかなか響かない。 できる子はAIに任せて、先生はできない子どもに力を注ぐという考え方もあるが、日本の教育では差別感の温床になるという形式的平等主義がまかり通り、それができない。 だが、「生まれ」によるスタートラインの格差は「同じ処遇」では解消できない。また、社会経済的に恵まれない家庭では親は単に「これをしなさい」と指示するだけで、子どもが何を考えているのか言語化して説明することを求めない傾向にある。恵まれた家庭環境の子は大人相手に言語訓練を積み重ね、自分の考えを口に出すことができる。 社会経済的に恵まれない子どもにどう支援するか、どのようにして小さな成功体験を積み重ねて学習することの楽しさを実感させるか難しい問題であると認識した。 この他、第2章に示されている①最初に結論②次にエビデンス③相手のレベルに合わせるという伝え方も参考になった。
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現代の本わからない←書き手がアホ 教育の目的:自分の頭で考え・自分の言葉で自分の意見を表現 タテ・ヨコ・算数という思考枠組み 社会を生き抜く7つの武器:国家・政府・選挙・税金・社会保障・お金・情報の真偽 低い投票率→改革できない社会 ホモ・サピエンスー集団保育が原理原則 勉強ー好...
現代の本わからない←書き手がアホ 教育の目的:自分の頭で考え・自分の言葉で自分の意見を表現 タテ・ヨコ・算数という思考枠組み 社会を生き抜く7つの武器:国家・政府・選挙・税金・社会保障・お金・情報の真偽 低い投票率→改革できない社会 ホモ・サピエンスー集団保育が原理原則 勉強ー好きこそものの上手なれ 日本のユニコーン・わずか3社 製造業・工業→サービス産業モデル 好きを徹底的に究めた変態 高校ー変態・偏差値コース 新産業づくりー女性・ダイバーシティ・高学歴 目的明確→調整可能 川の流れに流されていく人生
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同名の単行本の再構成 単行本も読んでいた p31 人間が動物である以上、生き残るのは賢さや強さゆえではなく、運と適応以外の条件はありません。すなわち、運(適切なときに適切な場所にいること)を活かして、上手く適応できる人のみが生き残るのです。 p36 ベネディクト・アンダーソン...
同名の単行本の再構成 単行本も読んでいた p31 人間が動物である以上、生き残るのは賢さや強さゆえではなく、運と適応以外の条件はありません。すなわち、運(適切なときに適切な場所にいること)を活かして、上手く適応できる人のみが生き残るのです。 p36 ベネディクト・アンダーソン 想像の共同体 小島毅 天皇と儒教思想 新書 明治政府の国民国家創出について p65 エピソードでなくエビデンスで考える p76 ダンパー 安定的な社会関係を維持できる人数の上限は150 p114 人間は見たいものしかみない、あるいは見たいように都合よく現実の世界を変換してしまう ユリウス・カエサルも、人は現実のすべてが見えているわけではなく、多くの人は見たい思う現実して見ていない、と指摘しています。 p153 次ぐ使えるものはすぐ使えなくなる p192 人間は怠け者だから、勉強をせざるを得ない環境に身を置く p245 人、本、旅から学ぶ p260 もし、ありきたりな皆さまへの感謝がのべられて喜ぶようんな組織であれば、そこには進化や発展はない。それは眠った世界だ。新しいことをしようすれば無能な人ほど反対する。なぜなら、たらしいことは自分の無能さを露呈するからである。そのような人たちの自主規制は今に始まったことではない。永遠にやっていればよい 私達には言論の自由がある。民主主義のもとで言論抑制はおこなわれてはならない。大学で自分が努力してきたといえるなら、卒業生が謝辞を述べるべきは自分自身である。感謝を述べるべき皆様なんてどこにもいない
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