怖ガラセ屋サン の商品レビュー
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七話からなる短編各話の公園、病院、怪談ライブ…あちこちの場所にさりげなく出没する『怖ガラセ屋サン』。 一言二言だけで状況をガラッと一変させ、一気に恐怖に転じるお手並みがどれも鮮やかでこちらまでしっかり怖がらせてくれる。 怖ガラセ屋サンのターゲットは基本誰かに恨まれている人々だったので、理不尽というよりは因果応報的な筋が通った感があったな。 「救済と恐怖と」の逆転劇と「見知らぬ人の」の仕掛けがお見事。 小学生の息子がいるので「子供の世界で」はいじめられる側いじめる側両方の地獄が他人事に思えない日常に繋がる怖さ。
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短編集で読みやすく2日で読み終わりました。 面白かったです。 がっつりホラーという感じではなく、小説版の世にも奇妙な物語を読んでいるような、何ともいえない後味でした。 通して言えるのは迂闊に他人を信じてはいけない‥という事ですね。
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ホラー小説 面白かった。 むすめがホラー好きで、そんなのばっかり読んでるから試しに読んでみたら、ホラーも面白いなと思う。小さなどんでん返しが入ってるところも良い
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いつの間にか「怖ガラセ屋サン」がいた。不気味にその世界に呑み込まれ・・・狙われたら逃げられない怖ガラセ屋サン。怖すぎる!
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ホラー✖️ミステリー。とても面白かった。特に「見知らぬ人」が怖すぎる。最初に予想してた展開が途中で裏切られ、と思えばその道筋に進みだし、何を信じればいいのかもう意味がわからない。ゾワゾワする。 第一章のお話も、1番怖いのは人間って思いつつも人間を疑うことをせず、でもみんなを疑って...
ホラー✖️ミステリー。とても面白かった。特に「見知らぬ人」が怖すぎる。最初に予想してた展開が途中で裏切られ、と思えばその道筋に進みだし、何を信じればいいのかもう意味がわからない。ゾワゾワする。 第一章のお話も、1番怖いのは人間って思いつつも人間を疑うことをせず、でもみんなを疑っていたら生きていられないし、、人に恨みを買わないのが1番だけど、これまでに絶対買ってきてるし、無事に生きられることを願うばかり。
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言いたい事は解説に全部かいてある。 モキュメンタリーテイストのホラーを期待して手に取ったので、最初はちょっと違ったな…とおもったんだけど、だんだん不穏に。 でも、ちょっと不条理が過ぎて、まとめ切れなくてホラーに落としましたみたいな印象になるのが残念。 解説の言葉を借りると、ホラーかと思って手に取り、ミステリか…と脳が合理的解決を期待し、やっぱりホラーかよ…とモヤモヤが残る感じ。 読む側の問題なんですけどね…
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「なんだかよくわからない」ことが1番怖い 自分の理解の範疇に押し込めきれないものが怖い やり方のわからない仕事を急に振られたときも、そういえば怖いもんなあ
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私はホラー作家さんについては何を恐怖の対象とするかについてよくよく考えてほしいと思っている それは恐怖というものは取り扱いがかなり難しい感情で、もちろん根源は身の危険を察知し命を守るためのアラームとしての感情だろうけれど、自分たちがよく知らないもの見慣れないものへの”これは自分の...
私はホラー作家さんについては何を恐怖の対象とするかについてよくよく考えてほしいと思っている それは恐怖というものは取り扱いがかなり難しい感情で、もちろん根源は身の危険を察知し命を守るためのアラームとしての感情だろうけれど、自分たちがよく知らないもの見慣れないものへの”これは自分のことを脅かすものだろうか”という疑問が恐怖に代わり、それらが偏見や差別の原因となってしまうからでもある 澤村伊智の「怖ガラセ屋サン」は連作短編集で、それぞれ都市伝説のような怪談のようなそれらのグラデーションになった怖い話が収録されている その短編のなかにこういう文章があった ”他者を攻撃し、差別し、排除する。そうした愚行の発端となるのが恐怖だからだ。” この文章は私がホラー小説の書き手に求めているものだった。実際こういう認識を持ってホラー小説を書いているような作家さんはあまりいないように思える…。悲しいことだが 澤村伊智の作品を思いっきり楽しめるのもこうした彼の考えが作品にきっちりと組み込まれているからだ また「一番怖いのは人間」というようなしゃらくさい言説への痛烈なカウンターとなる作品も収録されている たしかに積み重なる不穏とそこからぼこぼこと粘性の高い液体が沸騰したときのような恐怖が味わえた
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7つの物語。 これは、ホラー、なのか? 1話目は、「人間が一番怖いんですよ」という人の話。 私の知人は言う。 「死人は悪さをしない」(仮にご遺体がどんなに傷んでいたとしても、ただそれだけ) 「生きている人は嘘をついたり悪いと思っていなかったり、とにかく悪い」のだと。 確かに生き...
7つの物語。 これは、ホラー、なのか? 1話目は、「人間が一番怖いんですよ」という人の話。 私の知人は言う。 「死人は悪さをしない」(仮にご遺体がどんなに傷んでいたとしても、ただそれだけ) 「生きている人は嘘をついたり悪いと思っていなかったり、とにかく悪い」のだと。 確かに生きている人は悪口を言う。 誰かを貶める。 怖いのは生きている人間だ。 古びれた言葉でその通りなのだ。が。 本当に怖いのはこう言うことか、と思わせる。 「子供の世界で」は、純粋なはずの(大人がそう信じているだけ)子供がいかに残酷かを思い知らせる。 そして、大人は所詮上面しかみていないと身につまされる。 過去の体験から親身になってくれているような大人も、結局はその人の立場からしか物を見ることはできない。 牛乳キャップ、牛乳キャップ。 それにしても、怖ガラセ屋サンとはなんだ? わからないものは怖い。 わからないから怖い。 怖い怖いと思えているうちはまだ私は生きている、よね?
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夏だし、ホラー系をと思って読み始めた。 ものすごく怖い!ってわけじゃないけど、じわじわ怖さがやってくる感じ。 すごく怖い明らかなホラーじゃなくて、日常にすっと入り込んでくるようなそんな恐怖。 毎度予想外で、特に6話目の「見知らぬ人の」が面白かった。
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