夜行秘密 の商品レビュー
ヒリヒリと痛さを感じた。 誰が幸せなのだろうか…と考えてしまうほど、誰も幸せではない気がした。 脚本家を夢見て劇団に所属しながらバイトする岩崎凛とバンド・ブルーガールの音色がつきあいだしてから始まり、ライトな恋愛かと思っていたら…。 映像作家の宮部あきらと彼のファンの富永早苗...
ヒリヒリと痛さを感じた。 誰が幸せなのだろうか…と考えてしまうほど、誰も幸せではない気がした。 脚本家を夢見て劇団に所属しながらバイトする岩崎凛とバンド・ブルーガールの音色がつきあいだしてから始まり、ライトな恋愛かと思っていたら…。 映像作家の宮部あきらと彼のファンの富永早苗の恋愛感情のない関係が…。 宮部あきらのマネージャーだったナツメと彼女と付き合うメイの関係。 凛が、音色に振られ、宮部あきらが何もかもを失い寄り添うのは凛。 やがて凛と居場所を失う高校生の松田英治の出会い。 全く接点のなかった者たちが、出会ったとき… まるでこうなることを誰が予測してただろうか。 人は、こんなにも呆気なく死んでしまうのか… こんなにも傷つけあって何が残ったのか… 思いが重いになる。
Posted by
途中まではどの登場人物も好きになれずあまり気持ちの良い話ではないな...と思っていたが、最後まで読んでどのストーリーも必要なもので最後に鳥肌のたつ作品だった。 ただ誰も幸せになれない少し気持ちの塞ぐストーリーだった。
Posted by
登場人物が全員幸せになれなくて鬱展開ではあったけど、自分に取って殺したいほど憎い人は誰かにとっての大切な人であることが訴えられてきた。
Posted by
いくつもの後悔を抱えたまま、それでも前へ進んでいくしかない·····まさにその通りだと思った。あの時こうしていれば、人はそれぞれ色んな想いを抱え生きている·····苦しいなかにも小さな幸せが見い出せればいいけれど、誰もが、何とかもがきながら生きているんだなと。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
久しぶりにページを捲る手が止まらなかった。カツセさんの作品のなかで飛び抜けて好きな1冊。アルバムを小説化しようという発想、登場人物たちの心がきちんと回収されていくところ、ハッピーすぎない曖昧な結末、多すぎないページ数。こういう小説がもっと増えたら楽しいな、と思うほど好みだった。 ・それっぽいことを、それっぽい説得力を持って述べる。人は話し方が九割。見た目が九割。第一印象が九割。新書のタイトルにありそうな情報を本気で信じているようなコメンテーターたちは、残りの一割に全く興味を示さない。 ・寒い日に二人で食べるコロッケは、本当に美味しかった。雪山で食べるカレーとか、海の家で食べるラーメンとか、高速道路のサービスエリアで食べるホットドックとか、そんな風な「ふつうの特別」が、そのコロッケにはギュッと詰まっていた。食べながら涙が出そうになった。大袈裟でもなんでもなく、世界で1番好きな食べ物が、コロッケに変わった瞬間だった。 ・「期待を超えてほしいけど、予想は裏切らないでほしい」
Posted by
独りだと思っていても、自分は独りじゃないのかもしれないと思った。 誰かの心に絶対残ってる!とかそういうのじゃなくて、気づかないところで誰かの人生を動かしてる、みたいな 丁寧な文章と描写ですごくのめりこんだ たくさん本を読んだつもりなのにこんな感想しか書けなくて悔しい
Posted by
indigo la Endさんのアルバムをベースに書かれている作品だと知って、面白そう!と思い手に取りました。 内容的には、しんどくなる場面が多かったのですが、楽曲とリンクしている部分がおもしろくて、本を読み進めて、楽曲を聴いて、を往復してました! 個人的には、いままでしたことの...
indigo la Endさんのアルバムをベースに書かれている作品だと知って、面白そう!と思い手に取りました。 内容的には、しんどくなる場面が多かったのですが、楽曲とリンクしている部分がおもしろくて、本を読み進めて、楽曲を聴いて、を往復してました! 個人的には、いままでしたことのない読書体験だったので、楽しかったです!
Posted by
カツセマサヒコさんの本はこれが一番好き。鬱になるって言われてるけどこの本にはお気に入りになれる文章がいくつかある。それを集めて私は星を作るとおもう。
Posted by
ちょっと重めの話やけど面白い 自分の行動で 自分と自分の周りの世界が変わるってのは わかるけど この本を読んで赤の他人の世界も 変わってるんやろなっておもった 自分が変わって→周りも変わる→その周りも変わる
Posted by
- 1