猛獣ども の商品レビュー
この小説がしょうもないと言うより、人間ってどうしようもないなと言う所が本当によく描けていて、読んで深く納得しましたが、かと言って読んで学ぶ所は何もなかったから、読んでも読まなくてもどっちでも良かった。
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人はかくも醜いのか。 誰もが心の奥に、いやかなり外に近い部分で猛獣を飼っている。 猛獣は飼い慣らせず、生活の断片に溢れ出てコミュニティを侵食する。 自由に解き放つことができればどれほど楽か。 といった感じで背景はとても好みだったのだが、いかんせん浅く広くで、この人だれだっけ感。...
人はかくも醜いのか。 誰もが心の奥に、いやかなり外に近い部分で猛獣を飼っている。 猛獣は飼い慣らせず、生活の断片に溢れ出てコミュニティを侵食する。 自由に解き放つことができればどれほど楽か。 といった感じで背景はとても好みだったのだが、いかんせん浅く広くで、この人だれだっけ感。また結局パートナー間のいざこざに終止してしまっているあたりが私には合わなかった。 謎の二人組は「猛獣を暴かなかった」という点でよかった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
読んで感想を書いたつもりだったが、上がっていなかったので備忘録として書き留めておこうと思う。 殺された男女は実はクマに殺されたのではなかったという結末になるのではないかと最後まで読み進めたが、その事実は変わらなかった。 別荘地の管理人や別荘地に住む人々の外面と内面が細かく表現されていて、人間観察の観点からは面白く読めた。 物語としては感動はないが、悪い意味でなく淡々と綴られている印象だった。
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井上荒野さん、の本、初めて読んだ。 しおりひもがついてる本。 「猛獣ども」というタイトルや表紙絵、書評を見て、どんな話なんだろう、と興味が湧いた。 警戒?するほどでもなく、読みやすく、あっさり読み終えてしまった、、、、 「猛獣ども」というタイトルが想起させるものとはかけ離れて...
井上荒野さん、の本、初めて読んだ。 しおりひもがついてる本。 「猛獣ども」というタイトルや表紙絵、書評を見て、どんな話なんだろう、と興味が湧いた。 警戒?するほどでもなく、読みやすく、あっさり読み終えてしまった、、、、 「猛獣ども」というタイトルが想起させるものとはかけ離れてて?、読み終えてみると、淡々としていて、どちらかというと、退屈??、とさえ思える。 自分が何を期待してたのかもよくわからないけど、なぜかなんだか肩透かしと感じてしまった作品でした、、、
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男も女も ふたりでいるのにどうしてこんなに 欲張りでわがままで孤独なのだろう。 結婚しながら不倫して 笑い合いながらいがみ合い 離れたいのに離れられず 挙げ句の果てには 森で密会中に熊に襲われたり… ひとりではなく ふたりだからこその寂しさやせつなさ 男と女の気持ちのすれ違い そ...
男も女も ふたりでいるのにどうしてこんなに 欲張りでわがままで孤独なのだろう。 結婚しながら不倫して 笑い合いながらいがみ合い 離れたいのに離れられず 挙げ句の果てには 森で密会中に熊に襲われたり… ひとりではなく ふたりだからこその寂しさやせつなさ 男と女の気持ちのすれ違い そんな目に見えにくい些細なものを まざまざと見せつけられる。 「猛獣ども」というタイトルが まさにそのものではっとさせられる。
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別荘地で熊に襲われ男女が死亡した。その2人は姦通していた。小さな田舎で起きたその事件をもとに様々な人たちの人情がむき出しになるのだけど、それがいい感じに厭な感じで面白かった。
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終始、不穏な空気に満ちている。 閑静な別荘地で、ふたりの男女が密会中に熊に襲われ殺された。 衝撃的な始まりだが、登場人物達は皆、他人事の様に淡々としている。 管理人の男女と六組の夫婦をランダムに描きながら、愛とは何かを問い掛けられる。 表面上、上手く取り繕いながらも、心の中...
終始、不穏な空気に満ちている。 閑静な別荘地で、ふたりの男女が密会中に熊に襲われ殺された。 衝撃的な始まりだが、登場人物達は皆、他人事の様に淡々としている。 管理人の男女と六組の夫婦をランダムに描きながら、愛とは何かを問い掛けられる。 表面上、上手く取り繕いながらも、心の中では底知れぬ狂気を抱えている人達。 人でありながら、猛獣の如き猛々しい其々の思いに打ちのめされる。 なにか特別な事が起きるわけではない、だがこの黒々とした薄気味悪さは井上作品ならでは。 混沌とした世の中で刹那的に生きる彼等を通して愛の本質を問われる。
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密会中に熊の襲撃で亡くなった隣町の住人の死で、俄かに浮き上がる別荘地の定住者達の日々の暮らし。特に何か特別な事もない、老夫婦から新婚の夫婦まで、それぞれに澱みを抱えている。そして、住人らにうまく使われる小心者の管理人と本社から来たデキる女子社員の2人の関係も少しずつ発展していく。...
密会中に熊の襲撃で亡くなった隣町の住人の死で、俄かに浮き上がる別荘地の定住者達の日々の暮らし。特に何か特別な事もない、老夫婦から新婚の夫婦まで、それぞれに澱みを抱えている。そして、住人らにうまく使われる小心者の管理人と本社から来たデキる女子社員の2人の関係も少しずつ発展していく。各夫婦や管理人の機微をここまで描き分けられる荒野氏に感謝。できるならもっと読んでいたかった。
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本のタイトルが腑に落ちた。 別荘地の管理人や夫婦の人間模様というと簡単だけど、いろいろな事情と歴史の澱が蠢いていて興味深い。 結末は管理人たちの近未来は明るそうだったが、数十年先は住人たちと似たり寄ったりなんだと。
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面白かった。 ダブル不倫中に死んでしまった男女を巡って、 6組の夫婦のそれぞれの心情が見えてくる 井上さんの、はっきりしないモヤモヤした雰囲気。 ちょっと切なかった。 歳を重ねたらまた読み味が変わりそう。
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