うたたねの地図 の商品レビュー
なんとなくフィーリングで手に取って、フィーリングで鑑賞。短歌と、短歌っぽいけどなんか違う不思議なレイアウトの文章と、エッセイと詩の中間みたいな文章。 読んだ後に確認したら、短歌と、短歌のネタと、散文という扱いだったみたい。
Posted by
全然わからない。 何が書いてあるのか。 何を詠んでいるのか。 岡野大嗣さんって、もっとわかりやすい歌を詠まれていた気がするのだけど。 とても不思議な世界観の本。 既定の型にはまらない作品集。 タイトルからして不思議です。 「うたたねの地図」~百年の夏休み 散文も、詩でもないし、エ...
全然わからない。 何が書いてあるのか。 何を詠んでいるのか。 岡野大嗣さんって、もっとわかりやすい歌を詠まれていた気がするのだけど。 とても不思議な世界観の本。 既定の型にはまらない作品集。 タイトルからして不思議です。 「うたたねの地図」~百年の夏休み 散文も、詩でもないし、エッセイでもないし、小説でもない。 何なんだろう、これは…。 一番初めに載っていた歌だけはキャッチコピーのようにわかりやすいのですが、あとは全然わかりません。 一番最初の歌と、わからないけどいいと思ったものをいくつか載せます。 <夏という季節がかつてありまして終わりをさびしがるものでした> <すこし寝たらすっきりとした頭だけつれて花屋へ出かけられたら> <再放送のアニメの色がおかしくてラジオは四時をお知らせしない> <金貨より高くなる日にわたしたちカートいっぱい野菜を乗せて> <スーパーを寒がるうなじと巡り会うここにはまだ無い季節の果てに> <Tシャツのパジャマでごみを出しに行くキャンプのにおいのする雨上がり> <水ヨーヨー落としてとまらない涙 星じゃあるまいしの勢いで> <建物の寝息のはなし 雨音にかき消されない程度の声で> <日傘には時差の雫がついていて乗車の前にきちんと払う> <デパートを街角みたいにゆく午後のパフェのりんごのみみの明るさ> <回り続けるペン sinceを付けるにはまだ日が浅いカフェの窓辺で> <ひらがなの背表紙つづくここでならひみつのひとつふたつくらいは> <この街でいちばん軽い本を買うパンの袋に明るく入れる> <AMは風 FMは水の音 ラジオ勤めの鳩が言うには> <美術館の順路のようにゆく路地の 音符になって降る雨粒の> <部屋に差す光が減って部屋に差す光が部屋を満たしはじめる> <大型の天使のような白い犬 小型のころの面影のまま>
Posted by
表紙やイラストが夏らしくてとてもかわいい。 今回は短歌だけでなく、短歌のタネと散文も収録されていて、岡野さんの感性に新しい形で触れられるのがよかった。 特に短歌のタネは、レイアウトも工夫されていて、見てよしよんでよしでした! 去年に引き続き、今年の夏も暑すぎるくらいに暑くて殺人...
表紙やイラストが夏らしくてとてもかわいい。 今回は短歌だけでなく、短歌のタネと散文も収録されていて、岡野さんの感性に新しい形で触れられるのがよかった。 特に短歌のタネは、レイアウトも工夫されていて、見てよしよんでよしでした! 去年に引き続き、今年の夏も暑すぎるくらいに暑くて殺人的だけれど、短歌にうたわれている夏は、どことなく懐かしくて優しい色合いの夏だなぁと思いながらよんだ。 夏休みというイベントがもうずっと過去のできごとだからかもしれない。あの夏の記憶をなぞるような短歌が好きになりました。
Posted by
感想 昨日も見たけど何か違う。一昨日もその前も同じだったのに。1日として同じ気持ちの日はない。だから今日の景色も違う。明日はどうなるのかな。
Posted by
この本を片手にどこか知らない街へと旅に出たい。知らない路地を曲がり知らないカフェで休み、何てことはない公園のベンチで本を読んでいるうちにまどろんでくる……そこは〈夏のとある街〉へとレイヤーが重なるように情景を変えて滲んで溶けてゆく。 エモいという言葉もこの作品を表現しているとすれ...
この本を片手にどこか知らない街へと旅に出たい。知らない路地を曲がり知らないカフェで休み、何てことはない公園のベンチで本を読んでいるうちにまどろんでくる……そこは〈夏のとある街〉へとレイヤーが重なるように情景を変えて滲んで溶けてゆく。 エモいという言葉もこの作品を表現しているとすれば好きになれそうな気がします。 特別なことは何もない。光や風に季節を感じて、今日という一日との出会いを大切にする。自分では見つけられなかったものを教えてくれる地図でした。 散文とたね(短歌が出来上がる前のメモ)からどんな短歌が生まれるのか、今までにない作品構成にわくわくしました。
Posted by
- 1