ビートルズ・ミュージック の商品レビュー
作品紹介・あらすじ 「音楽は直に琴線に触れる…刺激し、楽しませ、感銘をあたえる。ときには共鳴を惹起し、動揺を与えることもある。ビートルズの音楽はとりわけ心にひびく」。ビートルズを深く愛する著者が、2012年(平成24年)に、1人の聴き手としてそうした思いをまとめた私家版『ビート...
作品紹介・あらすじ 「音楽は直に琴線に触れる…刺激し、楽しませ、感銘をあたえる。ときには共鳴を惹起し、動揺を与えることもある。ビートルズの音楽はとりわけ心にひびく」。ビートルズを深く愛する著者が、2012年(平成24年)に、1人の聴き手としてそうした思いをまとめた私家版『ビートルズ・ミュージック』。以後十余年、前著に加筆修正などを加えた改訂増補版が本著。エンディングやオープニングについて、メンバー一人ひとりについてや、その関係性、曲の構成やこぼれ話に至るまで、独自の視線での分析の面白さにはビートルズファンならずともつい引き込まれてしまう一冊。 ***** 本書は私家版、つまり自費出版とのこと。出版元である風詠社は自費出版を手助けしている出版社。低コストで出版をお手伝いします、ということみたい。ちなみに当出版社のサイトを確認すると私家版の作成は50部一括納品で計245,000円とのこと。高いのか安いのかは僕にはわかりません。 そんな私家版、立川の某大型書店の書棚に並んでいたので、「あれ、こんなビートルズ本ってあったっけ?」と疑問に思いながらも何気なく手に取り購入。でもって半日程で読了。 感想としては「いくら自費出版とはいえ……」って感じ。間違えが多いし、ビートルズに関する知識に乏しいし、文章もあまり上手ではないように思える。 例えば「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」に関して「(リード・ギターは)エリック・クラプトンによるとの伝聞あり……未確認」とある。いやいや、クラプトンが弾いているってのは大抵のビートルズ・ファンは知っているでしょ、と思ってしまう。知らなかったとしても「未確認」で済ましてしまうのはどうなんでしょう? 例えば「オール・ユー・ニード・イズ・ラヴ」に関して「冒頭ブラスのみの『大英英国国歌(God Save The Queen?)』」とあるけど、いやいや、これってフランス国歌『ラ・マルセイエーズ』でしょう? 他にもマッカートニーの表記を「マカトニー」としたり、リンゴを「リンゴー」としたり(英語表記を日本語にしているから、全くの間違いではないのだろうけれど)。 とにかく例を挙げて行ったらキリがないのでこの辺にしておくけど……ここではあまり悪口は書きたくないんだけど、どうしても「おいおい、いくらなんでも」と思ってしまった。 逆にいえば、これほどに引っ掛かりのある、ツッコミどころ満載のビートルズ本も珍しいのかも知れない。そういう意味では貴重かも。私家版でもあることだし。
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