ベル・ジャー の商品レビュー
精神病の描写があって、自分まで頭がおかしくなってしまうんじゃないかというよくわからない不安感を覚えた。 イチジクの木の比喩はほんとうに共感できる。 人生の岐路ではいつもこう思う。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
読むのがとてもつらかった。。 あなたはどこにだって行けるじゃないか、と思うけれども 同じような言葉を大人に向けられた時の息苦しさ、雁字搦めになって結局どこへも行けないじゃないか、と苦しんだときを思い出す 解説にもあった差別の入れ子構造も読んでいてつらい
Posted by
言葉が詩的で綺麗で、特にスキー場の表現がお気に入り。表現があまりにもリアルで、何度か手に力が入らないくらい怖くなる時があった。 序盤NYの部分は、友達の容姿、お洋服の質感からレストランのテーブルに置かれたネームカード、身に纏っている香水の匂いまで、とても綺麗に描写されていて読んで...
言葉が詩的で綺麗で、特にスキー場の表現がお気に入り。表現があまりにもリアルで、何度か手に力が入らないくらい怖くなる時があった。 序盤NYの部分は、友達の容姿、お洋服の質感からレストランのテーブルに置かれたネームカード、身に纏っている香水の匂いまで、とても綺麗に描写されていて読んでいて凄く好きだった。 NYでの熱い湯船についての話も、自分が言語化できなかった感覚が綺麗に言語化されていて、読んでいてsatisfyingだった、嬉しかった。 figtreeの部分も、she explains so well like 読むのが苦しかったくらい。訳者のあとがきでの言及も良かった。 白人主義、精神病外国人等々色々な差別、時代的背景が見えた。 お気に入りの小説かも。
Posted by
心が元気な時に読む方がいいと思った。主人公の精神の不調に絡め取られそうになった。 自分が19歳の時の不安定さ、愚かさ、要領の悪さ、繰り返す小さな失望を思い出した。
Posted by
イチジクの木の枝のように拡がるたくさんの未来の可能性が枯れていくのは、自身の努力不足か現実か。 少しずつ真っ白な死に惹かれていくのは彼女だけではないでしょう。〝性〟は〝生〟かもしれないが、そこにノルウェイの森のような空気はない。 題名の「ベルジャー」とは釣鐘形の実験用のガラス...
イチジクの木の枝のように拡がるたくさんの未来の可能性が枯れていくのは、自身の努力不足か現実か。 少しずつ真っ白な死に惹かれていくのは彼女だけではないでしょう。〝性〟は〝生〟かもしれないが、そこにノルウェイの森のような空気はない。 題名の「ベルジャー」とは釣鐘形の実験用のガラス容器で、真空を作り出す実験に使用するものらしい。彼女の容器はいつかまた何かで満たされることを願う一方、著者がその後、自死を遂げていることが脳裏をよぎる。 人は何度、自分の手首が脈打っているのを視ることだろう。
Posted by
読んだ後に、わ、この感じなんだっけ、あ、サリンジャーかと思ったら訳者あとがきにライ麦畑の話があって、ああ、ってなった。
Posted by
なんでか気になって、図書館で予約したら、発売したてだったみたいで、たぶん私がその個体としての本の最初の読者になった。 カラダが水を欲しがっているときに、すーっとおいしく飲めてしまうように、この本は今の自分にスーッと入ってきた。 エスターの気持ちがすべてわかるわけではないけれど、彼...
なんでか気になって、図書館で予約したら、発売したてだったみたいで、たぶん私がその個体としての本の最初の読者になった。 カラダが水を欲しがっているときに、すーっとおいしく飲めてしまうように、この本は今の自分にスーッと入ってきた。 エスターの気持ちがすべてわかるわけではないけれど、彼女が抱えていた違和感は、今の自分にもわかるような気がした。中高生のときや、エスターと同じくらいの年齢のときに読んでもわかったのだろうか、もしかして、今の自分だからわかるようになったのかもしれないなと思った。 社会に出て一通り働いて、自分の中の忘れちゃいけないものがズキズキしてきている今だからこそ。 ちょっと落ち着いて、色々受け止めたいなと思う。
Posted by
Posted by
- 1