赤と青とエスキース の商品レビュー
全部が繋がっていて面白かった。 いろいろなところでの人と人との繋がり。 読み終わった後にこう繋がってたのかと読み返しました。
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青山美智子さんの作品を読むのは初めて。2022年本屋大賞2位の作品。温かい気持ちで満たされた読了感、すごく心地よい。 レイの絵が赤と青で書かれたのか、また『エスキース』と付けられた題名の意味。深くてなんて素敵なんだろう。 『なんだってそうだ。スタートさせるのは思いのほか容易な...
青山美智子さんの作品を読むのは初めて。2022年本屋大賞2位の作品。温かい気持ちで満たされた読了感、すごく心地よい。 レイの絵が赤と青で書かれたのか、また『エスキース』と付けられた題名の意味。深くてなんて素敵なんだろう。 『なんだってそうだ。スタートさせるのは思いのほか容易なことで、おしまいはいつも、あつけない。難しいのは、続けること。どこが最終地点なのかわからないまま、変わりながら、だけど変わらないで、ただ続けること。』継続は力なり。難しいよね。習慣になってくれば、続けていると力まなくて済むかもしれないが、なかなかそこの域に到達出来ない。続けたいことが沢山あるけど、続けなきゃと力まず、何日か空いてしまったとしても、ゆったりとした気持ちで、続ける努力はしたいなぁ。 『「生き延びなさい」 「とにかく、生き延びなさい。それだけでいい。そうすれば、たくさんのことができる。でもそれは今じゃない。時期がくればいろんなことが変わっていくわ。いつまでも同じ状況なんて何ひとつないのよ、あなたも私も世の中も。」』 『これまで通りのことをするのが難しいとき、無理に押に押し進めようとしたらいろん なことが壊れてしまうかもしれない。 これからもずっと続けるために、今は止まる。』 私達は生きている。それは短いものではなく長い。だから、生きていれば色々あるのだ。楽しいことばかりではない。辛いことがあっても、毎日変化していく。走っていて苦しいときは、立ち止まる勇気を持って生きたいものだ。
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一枚の水彩画『エスキース』を巡る5つの短編集だけど繋がり方が素晴らしかった。 青山さんの小説は、大切な言葉がたくさんあって覚えておきたい文がたくさんあります。 他の小説も好きだけどこの本が一番好きかも。 とても読みやすくて優しい文章でストーリー構成も素晴らしかった。 二度読み...
一枚の水彩画『エスキース』を巡る5つの短編集だけど繋がり方が素晴らしかった。 青山さんの小説は、大切な言葉がたくさんあって覚えておきたい文がたくさんあります。 他の小説も好きだけどこの本が一番好きかも。 とても読みやすくて優しい文章でストーリー構成も素晴らしかった。 二度読み必至です。
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いろんな小説を見てきたけど初めての構成かもしれない。 生ぬるい恋物語ではないが、現実離れしすぎてもいない。登場人物の繋がりも凝っているがわざとらしくもない。 一つの絵と画家中心に、ここまで短い距離で深く人間同士の感情と人生を練り歩いているのは本当にすごい。色の表現がところどころに...
いろんな小説を見てきたけど初めての構成かもしれない。 生ぬるい恋物語ではないが、現実離れしすぎてもいない。登場人物の繋がりも凝っているがわざとらしくもない。 一つの絵と画家中心に、ここまで短い距離で深く人間同士の感情と人生を練り歩いているのは本当にすごい。色の表現がところどころにあって、そういう描写ひとつひとつにも惚れ惚れした。まじで出会えてよかった、畏れ多いけど絵描きたくなるよ
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特別ユニークな物語ではないけど、引き込まれ、読んだ後は心がふっと軽くなる素敵な本だった。 特に響いたのは、「四章 赤鬼と青鬼」で主人公の女性がパニック障害を患ったときに、自分が精神疾患にかかったことに戸惑っていたら、仕事仲間に「風邪をひくのと同じ」「脳みそってバカなの」という言...
特別ユニークな物語ではないけど、引き込まれ、読んだ後は心がふっと軽くなる素敵な本だった。 特に響いたのは、「四章 赤鬼と青鬼」で主人公の女性がパニック障害を患ったときに、自分が精神疾患にかかったことに戸惑っていたら、仕事仲間に「風邪をひくのと同じ」「脳みそってバカなの」という言葉をかけてもらうシーン。 私も少しだけ精神的な不調を抱えていて、周りのみんなは明るく楽しそうなのに、自分は不調だらけで...と情けなくなるときがある。そんな自分を気軽に周りに相談できないし普段は隠しているけど、こんなふうな言葉をかけてもらいたいし、この言葉に救われる思いがした。
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メルボルンにいる大学生同士の恋愛物語から始まる一冊。 読み進めている最中は、良くも悪くも「良い話だな〜」と思い普通に読んでいた。 ただ最後に1つのエスキースを軸に全てが繋がり、真実が分かった時、この物語の素晴らしさに気づいた。 心が揺れ動く程の「衝撃の結末」が待っているわけ...
メルボルンにいる大学生同士の恋愛物語から始まる一冊。 読み進めている最中は、良くも悪くも「良い話だな〜」と思い普通に読んでいた。 ただ最後に1つのエスキースを軸に全てが繋がり、真実が分かった時、この物語の素晴らしさに気づいた。 心が揺れ動く程の「衝撃の結末」が待っているわけでは無い。 しかし綺麗な話と結末に感動し、もう一度読みたくなる。 間違いなく記憶に残る美しい一冊だった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
伏線回収が凄い!読み進めてもなんのひとつの絵以外に繋がりもない話でなんだこれと思っていたけれどラストにかけてその絵によって人生が変わったジャックジャクソンやブー、レイの話がでてきて最後にどんどん繋がっていき凄く面白かった! 絵で人が繋がっていた事にすごく感動しました!
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エピローグを読んで「なるほどそっちか〜。そう繋がるか」とすっきり。 レイとブー、2人の30年に変わらずエスキースが在ったということにあたたかい気持ちを覚えつつ、個人的にはもっとエスキースが時代を超えていろんな人と出会うのを見たかったような気もする。それはこの後に続く話なんだろうけ...
エピローグを読んで「なるほどそっちか〜。そう繋がるか」とすっきり。 レイとブー、2人の30年に変わらずエスキースが在ったということにあたたかい気持ちを覚えつつ、個人的にはもっとエスキースが時代を超えていろんな人と出会うのを見たかったような気もする。それはこの後に続く話なんだろうけど。
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とても良かった。1枚の絵画の4章からなる30年の流れと人のつながりに「あっ」と思ったり、ほっとしたり。 青山さんらしい、優しい物語。
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物語はオーストラリア、メルボルンで始まる。 人間関係が苦手な女子留学生が現地で暮らす日本人のデザイン専門学校生に出会う。 彼女が日本に帰る直前にエスキースのモデルをする。見つめ合う二人。彼女のエスキースが日本に渡り、数奇な運命を辿る。 30数年後、二人の恋愛が完成する。 短編を積...
物語はオーストラリア、メルボルンで始まる。 人間関係が苦手な女子留学生が現地で暮らす日本人のデザイン専門学校生に出会う。 彼女が日本に帰る直前にエスキースのモデルをする。見つめ合う二人。彼女のエスキースが日本に渡り、数奇な運命を辿る。 30数年後、二人の恋愛が完成する。 短編を積み上げて絵と二人の人生が交錯する。 面白い。
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