海風 の商品レビュー
不平等、とひとくくりにするのは簡単だけど、結果はどうあれ奔走した人たちが確実にいたことを知れて嬉しい読書でした。途中難しくて集中が途切れかけてましたが、テンポの良い会話や今野さんのならではの心情描写に助けられました。
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良くない 非常に良くない 見出しを付けるとすれば 「今野敏製作所が高い技術力を転用し新規事業開拓に成功」 と言ったところだろうか 株主として非常に不安 今野敏製作所が世界に誇る技術力とは他社の追随を許さない圧倒的な読みやすさにあると言える 老若男女あらゆる層を問わず読...
良くない 非常に良くない 見出しを付けるとすれば 「今野敏製作所が高い技術力を転用し新規事業開拓に成功」 と言ったところだろうか 株主として非常に不安 今野敏製作所が世界に誇る技術力とは他社の追随を許さない圧倒的な読みやすさにあると言える 老若男女あらゆる層を問わず読みやすいと感じるのは抜群に会話文が上手いからだと思われる 特に会話の中にいわゆる「説明」をぬるっと潜り込ませるところ まさに龍角散「お薬飲めたね」だ (甘いゼリーの中に薬を混ぜて子どもに飲ませるあれ) そして、さらに物語を分かりやすく展開させる会話技術があって、それが近年では今野敏製作所のお家芸とも言える変人と常識人の会話にある 常識人とはもちろん読者の分身である この常識人が愚鈍に変人と会話を重ねることで、なんとなく変人の中身が見えてきて魅力が分かりやすく表に出てくるのだ 会話の中身が変わっていくことで、常識人はどんどん変人を理解し好きになっていく それが読者の身にもいつの間にか起こるのだ そしてここで今回の新製品『海風』である 本作は幕末の時代に諸外国との交渉にあたった幕府の役人たちの奮闘を描いた歴史小説なのだが、今回その会話を現代風にアレンジすることで、圧倒的な読みやすさを歴史小説という舞台でも発揮できることを証明した また、言うまでなく、歴史の転換期に登場した偉人たちは奇人変人の宝庫でもある つまり今野敏製作所がもつ技術と歴史小説の親和性が非常に高いことに他ならない これは良くない これからは歴史小説もどんどん生み出して行くことになるとすれば、少なくとも自分はそんなことは望んでいない あくまでも本業に精を出すべきだ 今さら新規事業などに限られたリソースを振り分けるべきではないと思う 次回の株主総会で強く主張してこようと思う 歴史小説書いてる暇があったら竜崎もっとばんばん書いてよ 読者ってわがままよね 読者違う株主
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永井尚志、岩瀬忠震、堀利熙の3人を主人公とした物語というがここでの中心は永井だ。若い俊秀達と引き上げ、仕事をさせる。そんなシステムをきちんと以っていた幕府とそれに応えた若者達。素晴らしい。 現代語かつタメ口で話す阿部正弘のキャラクター眼科面白い。彼がもっと長生きしていれば日本はも...
永井尚志、岩瀬忠震、堀利熙の3人を主人公とした物語というがここでの中心は永井だ。若い俊秀達と引き上げ、仕事をさせる。そんなシステムをきちんと以っていた幕府とそれに応えた若者達。素晴らしい。 現代語かつタメ口で話す阿部正弘のキャラクター眼科面白い。彼がもっと長生きしていれば日本はもっと早く進んでいたのではないか。 この3人のうち2人は長生きせず、一人も余り恵まれなかった。幕府方の俊秀達の悲哀だ。
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鎖国時代いよいよ開国に、10年以上に渡る物語は同時それに携わる人々は大変だったと思う。言葉も理解するに難儀しただろ。日米和親条約を結び更にその他の大国とも条約を結ぶという途方もなく大変な仕事を成し遂げることは!なかなか読み応えあった一冊であった!流石今野さんだ!
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テンポの良いほぼ会話のみで構成され読みやすい。勝海舟でしか馴染みのないベランメイの江戸弁が、時代のうねりの深刻さを和らげる。日本の未来を夢見て汗を流した幕臣もたくさんいたんだ、当然だけど。3人がどうなったのか知りたい。
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歴史ドラマを現代語の会話で行われる、某大河ドラマのような違和感があった。 ペリーをはじめとする欧米列強からの開港要求に携わる幕府の臣下が苦悩する。 歴史小説的な時代小説なのだが、警察小説では秀でた今野敏も幕末期の小説では今ひとつであった。
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