京都ものがたりの道 新装版 の商品レビュー
旅のおともと言えば、"ことりっぷ"とか"るるぶ"を思い浮かべるのですが、 こちらは少し違う趣のガイドブックのようでした。 彬子さまの京都洛中お散歩エッセイ。 老舗のお店やまったりなさったりする喫茶店、思い出話が明朗快活に綴られています。 ...
旅のおともと言えば、"ことりっぷ"とか"るるぶ"を思い浮かべるのですが、 こちらは少し違う趣のガイドブックのようでした。 彬子さまの京都洛中お散歩エッセイ。 老舗のお店やまったりなさったりする喫茶店、思い出話が明朗快活に綴られています。 歴史や文化についても触れられており、 専門家ならではの見識が光っていました。 京都、日本美術、日本をとても愛していらっしゃるご様子がとても伝わってきます。 地元の方がジョギングをしたり、犬の散歩をしたりする普通の道でも、 積み重ねられてきた確かな物語があるのですね。 1000年の都である京都の底力が感じられた作品でした。
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「赤と青のガウン」を読み終えたところで、書店で新刊で見つけました。 京都の「通」別に、歴史や特徴を書くという視点が面白かった。
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年初に読むには、まこと雅でよろしい一冊。 しかも、著者の署名、落款入りのありがたいもの。親戚のホテルを定宿にされている女王が、ご著書を寄贈されて・・・・・・ いやいや、ちゃんと請求書付きで置いていかれるのだそうな。公費の無駄遣い?はされていない(笑) 京都に暮らすという彬子女王の地に足のついた地元探訪といったところか。 自分も、浪人時代は二条丸太町界隈にある予備校に通ったこともあり、だいたいの土地勘はあるが、その通の謂れや歴史、古来から残る風習の点描が、通俗なガイド本の内容を越えて興味深い。 意外や、京の通は秀吉の都市再開発に端を発するものも多いというのも、新たな発見。 警備の京都府警さんとの、ほっこりなやり取りも微笑ましい。
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はじめに 京都 地図 始 起点の道(きてんのみち) ちょっと寄り道 常 寺町通(てらまちどおり) ちょっと寄り道 薫 哲学の道(てつがくのみち) ちょっと寄り道 混 六角通(ろっかくどおり) ちょっと寄り道 夏 新町通(しんまちどおり) ちょっと寄り道 盆 お地蔵様の道(おじぞうさまのみち) ちょっと寄り道 護 下立売通(しもだちうりどおり) ちょっと寄り道 新 今出川通(いまでがわどおり) ちょっと寄り道 紅 周山街道(しゅうさんかいどう) ちょっと寄り道 灯 四条通(しじょうどおり) ちょっと寄り道 飛 河原町通(かわらまちどおり) ちょっと寄り道 雪 丸太町通(まるたまちどおり) ちょっと寄り道 別 高辻通(たかつじどおり) ちょっと寄り道 洛 北大路通(きたおおじどおり) ちょっと寄り道 在 御池通(おいけどおり) ちょっと寄り道 薬 二条通(にじょうどおり) ちょっと寄り道 山 愛宕神社の参道(あたごじんじゃのさんどう) ちょっと寄り道 迎 松原通(まつばらどおり) ちょっと寄り道 仏 正面通(しょうめんどおり) ちょっと寄り道 橋 三条通(さんじょうどおり) ちょっと寄り道 彩 堀川通(ほりかわどおり) ちょっと寄り道 市 錦小路通(にしきこうじどおり) ちょっと寄り道 街 千本通(せんぼんどおり) ちょっと寄り道 鬼 白川通(しらかわどおり) ちょっと寄り道 警 下鴨本通(ひもがもほんどおり) ちょっと寄り道 蛸 蛸薬師通(たこやくしどおり) ちょっと寄り道 英 マートン・ストリート おわりに 新装版 おわりに
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実家のある千本通りの由来を初めて知った。船岡山に続く道で、千本の卒塔婆を立てて供養したことに由来するとな。 父からは、太秦に撮影来ているスターさんが、千本通り沿いのカフェによく来ていたという昔昔の話を教えてもらったけど、こういう自分の知っている土地の過去の話は面白い。 この本を...
実家のある千本通りの由来を初めて知った。船岡山に続く道で、千本の卒塔婆を立てて供養したことに由来するとな。 父からは、太秦に撮影来ているスターさんが、千本通り沿いのカフェによく来ていたという昔昔の話を教えてもらったけど、こういう自分の知っている土地の過去の話は面白い。 この本を読んで、知ってるつもりだった通りに縁あるお店とか、改めて教えてもらいました。
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八坂神社では、12月28日、古式にのっとって火鑽臼と火鑽杵で御神火をきりだす鑽火式が行われる。この火は御本殿の「白朮灯籠」に移され、一年間絶やすことなく灯されるが、12月31日の除夜祭が終わった後に境内に吊るされた灯籠に分火される。 愛宕山の千日詣では、山から下りる人たちは「おの...
八坂神社では、12月28日、古式にのっとって火鑽臼と火鑽杵で御神火をきりだす鑽火式が行われる。この火は御本殿の「白朮灯籠」に移され、一年間絶やすことなく灯されるが、12月31日の除夜祭が終わった後に境内に吊るされた灯籠に分火される。 愛宕山の千日詣では、山から下りる人たちは「おのぼりやす」、これから上がる人たちは「おくだりやす」とお互いに声をかける決まり。
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京都という街並みは今現在の私たちの暮らしの中に、何かしらの歴史的な遺跡や碑が溶け込んでいる街である。全国チェーンのコンビニや飲食店の前に、「ここは〇〇の住居跡です」「ここは××の起こった地です」などと教科書に出てくるような人物や事象の碑がなんの気無しに、しかも至る所に建てられてい...
京都という街並みは今現在の私たちの暮らしの中に、何かしらの歴史的な遺跡や碑が溶け込んでいる街である。全国チェーンのコンビニや飲食店の前に、「ここは〇〇の住居跡です」「ここは××の起こった地です」などと教科書に出てくるような人物や事象の碑がなんの気無しに、しかも至る所に建てられている。 本の中では、タイムカプセルのように、時のカケラが街のそこかしこに埋まっている街と評されており、まさに京都の街を的確に表しているなと感じた。 もはや日常になってしまっている自分の住む街も、散歩しながらあれこれ思索をめぐらせながら考えてみると、新たな発見があるかもしれない。そんな眼で自分の街を眺めてみようかなと思わせられた。 護衛をする京都府警の方との話が印象に残っている。 「私のために命を懸けてくれる人が全国にいる。その人たちに「ああ、この人を護れてよかった」と思ってもらえる存在であるために、自分はどうあるべきなのか」 我々とは違う特別な立場の自分はどう振る舞うべきなのか。簡単なようでとても難しいことだと思う。 皇族の方をとりまく問題は多様な意見があるけれど、少なくとも私はこの本を読んで、彬子女王の人となりに好感を抱くようになった。
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京都へは何度か行ったことがあるが通りの名前をあまり意識してこなかった。読後、京都へ行きじっくり通りの名前や通りの由来を知りたいと思うようになった。
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彬子女王の人柄にも触れられて、京都の街並みも知れて、とてもホッコリする内容だった。 京都がまた好きになる。
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彬子様の「赤と青のガウン」を読んで、他の本も読んでみたくなり読みはじめた。 彬子様が京都に暮らして感じた、京都の通りから眺めた街の様子が書かれている。 「赤と青のガウン」も各章のタイトルは四文字熟語で統一されていたけれど、本書は漢字一文字で通りを表現されている。 このタイトルの...
彬子様の「赤と青のガウン」を読んで、他の本も読んでみたくなり読みはじめた。 彬子様が京都に暮らして感じた、京都の通りから眺めた街の様子が書かれている。 「赤と青のガウン」も各章のタイトルは四文字熟語で統一されていたけれど、本書は漢字一文字で通りを表現されている。 このタイトルの付け方にセンスがあると思う。 訪れたことのある通り、ない通り、本を読みながら想像が膨らむ。 この本を読むと京都に行きたくなる。
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