ザ・ベストミステリーズ(2024) の商品レビュー
ミステリー中篇6作が収められていて、それぞれジャンルが違っていていずれも質が高く、とても楽しめました。 この形式はなかなか良いかも。 特に1作目の「ベルを鳴らして」は、ミステリーの枠に収まらない新鮮な作品でした。
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粒よりのミステリアンソロジー。青崎さんの「アンデッドガール・マーダーファルス」シリーズとか天祢さんの真壁&仲田シリーズが収録されているのも嬉しいです。これらは収録された短編集が既に刊行されているので、そちらも読まないと(たしか買ってる)。 お気に入りは太田愛「夏を刈る」。扉の紹介...
粒よりのミステリアンソロジー。青崎さんの「アンデッドガール・マーダーファルス」シリーズとか天祢さんの真壁&仲田シリーズが収録されているのも嬉しいです。これらは収録された短編集が既に刊行されているので、そちらも読まないと(たしか買ってる)。 お気に入りは太田愛「夏を刈る」。扉の紹介文にあるように、たしかに連城三紀彦作品に似た雰囲気があります。令嬢とその義姉、そして年若い女中が過ごした美しい思い出。園遊会の日を境に続く悲劇の連鎖、そしてその先にいったい何が起こっていたのか。なんとも美しく切ない物語でした。ミステリとしての美しさも最強。 織守きょうや「消えた花婿」も良いなあ。時代もので、ばりばりの本格。主人公と同じタイミングで真相に気づくことができたのがちょっと嬉しい。
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【収録作品】 「ベルを鳴らして」 坂崎かおる 「ディオニソス計画」 宮内悠介 「人魚裁判」 青崎有吾 「一七歳の目撃」 天祢涼 「夏を刈る」 太田愛 「消えた花婿」 織守きょうや 既読のものと半々なのは、性質上仕方がない。 「ベルを鳴らして」 戦時中。和文タイプライターのタイピストとして生きる楸子の半生。 「ディオニソス計画」 アフガニスタンを舞台とした偽アポロ計画。 「人魚裁判」 「アンデッドガール・マーダーファルス」シリーズの一作。鴉夜が人魚を弁護する話。 「一七歳の目撃」 生活安全課仲田シリーズの一篇。 「夏を刈る」 井戸の底から見つかった50年前の白骨死体の正体を記者が探る。 「消えた花婿」 捕物帖。首無し死体を巡る謎。 どれも場所や時代の雰囲気たっぷりで、息づかいが感じられる。内容もだが、二段組みでぎっしりなので、けっこう読むのに骨が折れる。
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