難問の多い料理店 の商品レビュー
ウーバーイーツならぬビーバーイーツの配達のみを扱ったレストラン。 グレーな営業をしているレストランで腕をふるうイケメンシェフ。 そんなシェフが配達員を使って依頼されたナゾトキまでしてしまう。 難問が多い、いや難問を持ち込まれる料理店。 安楽椅子探偵ばりのシェフは...
ウーバーイーツならぬビーバーイーツの配達のみを扱ったレストラン。 グレーな営業をしているレストランで腕をふるうイケメンシェフ。 そんなシェフが配達員を使って依頼されたナゾトキまでしてしまう。 難問が多い、いや難問を持ち込まれる料理店。 安楽椅子探偵ばりのシェフは今宵も客の満足いく答えを提示するために謎解きをする。 タイトルをみて、面白そうだと思い購入。 持ち込まれる謎もなかなかヘビー。 そして、各章配達員がかわるわけですが、レシピでもあるんじゃないかと思うほどのテンプレみたいな定型文があったりと進行自体はほぼ同じ流れで進んでいくのですが、それでも読んでいて飽きない不思議な作品です。 なかなかネタバレしないように書くのが難しいのですが、本作品を読んで思うのは、謎解きとセットなのは解答、もしくは正答、更にいえば求めているのは納得のいく答え。 お腹が空いたらご飯を食べる。 じゃあ?謎が提示されたら? 私たちはきっと真実を知りたくて仕方ない。 そして、シェフはそんな腹ペコな客に応えるべく謎を解く。 なるほどなと思える作品だと思いました。 ちなみに、注文の多い料理店らしさもあるなと思える作品でもありました。
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6本からなる短編集。すべてに一様の定型文が含まれていて、なかなか興味深かった。 内容は、2本目のおしどり夫婦が良かった。最後の夫婦で食卓を囲みながらチャーハンを食べるシーンが最高。しっかりと夫の異変に気付いた奥さんナイス。
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- ネタバレ
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第一話はとても斬新だったし最終話もインパクトが強くてよかった。 全体的に面白かったのだが、二話から五話までは店とシェフの紹介がほぼ同じで、定番の展開で面白いというより繰り返しが多いと感じてしまったのだけは残念だった。
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印象が一貫としてブレず殆どが謎のままのシェフに対して、依頼人、配達人ともに様々な事情が詳しく描写されているところが、絶対に踏み込ませない境界線を感じさせており面白かった。
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今流行りのウーバーイーツを題材にしたミステリー。 設定が斬新で面白いと思った。 配達員も1人ではなくいろいろといて、それぞれが抱えている事情も書かれている。中にはほろりとさせられる話もあったし、口外したら命はないと最初に言われているにも関わらず、真実に迫ろうとして殺されてしまった...
今流行りのウーバーイーツを題材にしたミステリー。 設定が斬新で面白いと思った。 配達員も1人ではなくいろいろといて、それぞれが抱えている事情も書かれている。中にはほろりとさせられる話もあったし、口外したら命はないと最初に言われているにも関わらず、真実に迫ろうとして殺されてしまったのかなと思う話しもあった。 最後はシェフの素性が分かるのかなと期待していたのだが、シェフについては分からずじまいでそれが少し残念だったので、続編に期待したい。
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六話収録の連作短編集。 多種多様な料理を扱うレストランのオーナーシェフと、ビーバーイーツの配達員が六つの謎を紐解いて行く。 各話のタイトルからユーモアミステリを想像していたが、読み進めて行くと不穏さが増しブラックな結末に震える。 シェフとは名ばかりのオーナーの掴みどころのな...
六話収録の連作短編集。 多種多様な料理を扱うレストランのオーナーシェフと、ビーバーイーツの配達員が六つの謎を紐解いて行く。 各話のタイトルからユーモアミステリを想像していたが、読み進めて行くと不穏さが増しブラックな結末に震える。 シェフとは名ばかりのオーナーの掴みどころのなさが恐ろしい。 配達員に情報を運ばせ、安楽椅子探偵のシェフが華麗に真実を見極める手腕は鮮やか。 このゴーストレストランに足を踏み入れたら最後。 万が一にも内容を口外すれば地獄が待っている。 もし身近に姿を消した配達員がいたら、そういう事かも知れない。
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ビーバーイーツの配達員が名探偵のレストランのオーナーと事件の真相に迫っていく話。 短編なのでさくさく読めます。 フードデリバリーを使った犯罪でこんなに膨らませることができるのは素晴らしいと思った。 犯罪の種類の多さ! あとは配達員の背景の描写がよかった。
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しいてあげれば異常値レベルの具だくさんユッケジャンスープ事件と悪霊退散手羽元サムゲタン風スープ事件ですかね。 映像化しやすそうな小説です。
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Amazonの紹介より ビーバーイーツ配達員として日銭を稼ぐ大学生の僕は、注文を受けて向かった怪しげなレストランで、オーナーシェフと出会う。彼は虚空のような暗い瞳で、「お願いがあるんだけど。報酬は1万円」と、噓みたいな儲け話を提案し、あろうことか僕はそれに乗ってしまった。 そうし...
Amazonの紹介より ビーバーイーツ配達員として日銭を稼ぐ大学生の僕は、注文を受けて向かった怪しげなレストランで、オーナーシェフと出会う。彼は虚空のような暗い瞳で、「お願いがあるんだけど。報酬は1万円」と、噓みたいな儲け話を提案し、あろうことか僕はそれに乗ってしまった。 そうして多額の報酬を貰っているうちに、僕はあることに気づく。どうやらこの店は「ある手法」で探偵業も担っているらしいと。不自然な焼死体が出たアパート火災、空室に届き続ける置き配、 謎の言葉を残して捕まった空き巣犯、なぜか指が二本欠損した状態の轢死体……。オーナーは、配達員に情報を運ばせることで、どんな難問も華麗に解いてしまう。 そして、配達員にこう伝えるのだ。 ――「もし口外したら、命はない」 ○○イーツやゴーストレストランといった、今では当たり前の風景に、まさか安楽椅子もののミステリーを取り入れるとは驚きと斬新さがありました。 この物語では、警察では取り扱わない案件や警察よりも早く解決を望む案件を、ゴーストレストランのシェフのもと、配達員が捜査員となって、解決していきます。 それもシェフは、配達員から得た情報などを元にかいけつしていくので、位置づけとしては安楽椅子のような存在となっています。 ただし、シェフの「裏」を探ると、後にとんでもないことに巻き込まれます。 この小説だけでは、全てを知ることはできず、抽象的に明らかになっていきます。 連作短編集で、章が変わるごとに主人公(配達員)が変わり、さらにシェフのダークな一面が垣間見えていきます。 知りたいような、知りたくないような・・恐怖と怪しさは抜群でした。 ミステリーとしては、実際に現場に赴くわけではなく、配達員の情報を元に事件解決へと導いていくだけなので、どこか現実っぽくないなという印象でした。 始めの方では、頭の中で想像していくと、どことなく無理やりですが、あり得るかなと思ったのですが、後半になるにつれて、「それって本当なの⁉」という疑問もわいてきました。 たしかにシェフの正体を知ると(明確に描かれてはいません)、ゾワリと恐怖が走ったものの、どことなく現実味がなく、実際には起こってなさそうな雰囲気もあるように感じました。 なので、宙に浮いたような感覚があって、もっとシェフの実態を深掘りしてほしかったなと思いました。 途中の章では、衝撃のラストもあって楽しめたものもありましたが、もし続編があるとしたら、シェフの実態をもう少し明確に浮き彫りにしてほしいなと思いました。
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6つの短編連作。ワンパターンで進むのかと思いきや、中盤で不穏な方向に展開する。 この作者は初読みだが、描写が堅く読みにくい。最終章はまあまあ面白かったが、一冊を通して情景が浮かびにくく、同じ箇所を何度もループしたので、作品世界に没入できなかったのが残念。
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