海軍めしたき物語 の商品レビュー
軍隊の主計課って漠然と経理を管理するところだと思っていたのだが、 軍艦などでの烹炊、いわゆる乗組員の食事を用意する部署でもあった のね。 本書は昭和16年に徴兵で海軍主計課に配属され、戦艦「霧島」の 「めしたき兵」だった著者の回顧録だ。 真珠湾攻撃にもミッドウェイ海...
軍隊の主計課って漠然と経理を管理するところだと思っていたのだが、 軍艦などでの烹炊、いわゆる乗組員の食事を用意する部署でもあった のね。 本書は昭和16年に徴兵で海軍主計課に配属され、戦艦「霧島」の 「めしたき兵」だった著者の回顧録だ。 真珠湾攻撃にもミッドウェイ海戦にも参加した「霧島」だが、めしたき 兵だった著者は戦闘は一切知らず。ひたすら烹炊所で乗組員の食事作り に精を出す。 それも事あるごとに先任のめしたき兵からしごかれながら。ビンタは 日常茶飯事、同年兵の連帯責任で不意に行われる腕立て伏せ。完璧な いじめだが、添えられたイラストの雰囲気もあり文章もユーモラス なので陰惨さはあまり感じられなかったのが救いかな。 戦艦に乗り組んでいながら海を見る機会もほとんどなく、艦がどこを 目指して航行しているのかも分からない。 もうひたすら飯炊き。野菜や魚を切って、味噌汁を作って、ご飯を炊い て、後片付けをしての繰り返し。 夜食のお汁粉が甘くならないからとどんどん砂糖をぶちこんで、「塩を 入れんか!」と怒られ、一握りの塩を入れたらめちゃくちゃ甘いお汁粉 になって、甘さを薄める為に水を追加するなんて失敗もしている。もれ なくゲンコツが飛んでくるのだが。 いや~、太平洋戦争時の回想録でまったく戦闘場面のない作品も珍しい。 尚、戦艦が戦闘状態に入っている時の食事は、五目御飯のおにぎりなのだ そうだ。それも鶏肉ではなく牛肉を使うらしい。牛肉の五目御飯かぁ。 作ってみようかな。 著者は「霧島」乗艦時に経理学校の試験を受け、見事合格。艦を降りて のちのエピソードもあり、この人には運がついて回っていたのだなと 思った。 こんな戦争の思い出話もいいかも。
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『世界の片隅』からなぜかたどり着く。ミッドウェー海戦を戦艦霧島の厨房で体験する。空母がいなくなっても気づかないとか。とてもおもしろい。戦争ファンは必読。
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- ネタバレ
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めしたき兵として戦艦「霧島」や砲艦「武昌丸」に乗っていた著者の体験記。上官からの理不尽なシゴキを受け続け、どこに向かっているのかも分からず、戦いになっても戦況確認はおろか外を見ることすらできない、艦を動かす歯車となって働く最下級兵の悲惨さをウィットのある文章とイラストでコミカルに描いている。清々しいほどに、大義とか尽忠とか報国とかが微塵もない。これも戦争の一つの真実。
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活男が出征した日にアマゾンで注文、絶版のため古書のみの販売で、私は700円で購入したのだけど そこから2週間経った現在5000円の値がついてる(すぐに買っといて良かった)。 なんでこんなに素晴らしい本が絶版になっているんだろう。再版したらいいのに。
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・確か「零戦燃ゆ」に出てきてそれで気になってAmazonで古本で購入。 ・これはすげー面白い。従来の戦記物の視点と全然違う、海軍主計兵の戦記(?)。真珠湾もミッドウェーも烹炊所で飯の支度してたという、これも一つの戦争の姿でありすげーリアル。軍艦ってのは半分くらいは工場みたいなもん...
・確か「零戦燃ゆ」に出てきてそれで気になってAmazonで古本で購入。 ・これはすげー面白い。従来の戦記物の視点と全然違う、海軍主計兵の戦記(?)。真珠湾もミッドウェーも烹炊所で飯の支度してたという、これも一つの戦争の姿でありすげーリアル。軍艦ってのは半分くらいは工場みたいなもんだなと実感。飛行兵も壮絶だが、こっちも壮絶。主計一兵卒のあり方で、陸軍と海軍の違いってのをまた実感させられた。 ・文章は軽妙でありながら皮肉が聞いてて、凄まじい筈の軍艦生活をなんとなく滑稽に表している。筆者は漫画家でもあるので、多数掲載されたイラストもまた非常に愉快なものになっている。凄惨なはずの戦争なんだけど、何となく最後までゆるい空気が流れてるのは主計兵ならではなのか、筆者の人柄なのか。
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・11/30 家で読み始める.思ったより絵が多くてよかった.本の状態はまぁまぁだ.安いから仕方がないか ・12/1 内容は予想していたとおりだった.ずっと読みなおしたかった本だけに、やっぱりちょっとうれしい.これが絶版になってるのは、女郎などの表現があるからだろうか.それとも自...
・11/30 家で読み始める.思ったより絵が多くてよかった.本の状態はまぁまぁだ.安いから仕方がないか ・12/1 内容は予想していたとおりだった.ずっと読みなおしたかった本だけに、やっぱりちょっとうれしい.これが絶版になってるのは、女郎などの表現があるからだろうか.それとも自衛隊などからのなんらかの圧力でもあったのだろうか.作者の高橋孟さんはよく考えると結構な歳で、もうなくなっているかもしれない. ・12/3 戦争を客観的に書いているものの、その当時の海軍の実情や戦果への喜びようなど、戦争反対の立場からみれば忌々しき内容も多少あるから絶版になったのかもしれないな. ・12/3 読了.差別用語がどうのこうのというよりも、やっぱりこれは後世にも残しておくべきじゃないか、記録としても. ・3/23 今となってはこの本は貴重だ.絶版になってるだろうから. ・3/24 読了.これも数回読んでるけど、やっぱり面白い.この読書記録にも2度目の登場.戦時中の人達はすごい体験をしてるもんだ.
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うっかり主計兵になってしまった青年の海兵団から霧島での生活を、ウイットに富んだ筆致で綴った戦記です。笑えてお薦め。また、瀬間喬氏の日本海軍食生活史談に一部が転載されています。
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海でフカに噛まれたという話が何故か忘れられない。著者自筆のイラスト入りで凄くわかりやすいが、その所為で電車で読めませんでした。ありがとうございました。
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