オーバーツーリズム解決論 日本の現状と改善戦略 の商品レビュー
第1章 増える観光客、壊される自然、迷惑する地域 第2章 殺到する観光客をどうコントロールするか?―理論編 第3章 殺到する観光客をどうコントロールするか?―事例編 第4章 世界ではどのように観光客をコントロールしているのか? 第5章 地域や自然を壊さないために、私たちにできるこ...
第1章 増える観光客、壊される自然、迷惑する地域 第2章 殺到する観光客をどうコントロールするか?―理論編 第3章 殺到する観光客をどうコントロールするか?―事例編 第4章 世界ではどのように観光客をコントロールしているのか? 第5章 地域や自然を壊さないために、私たちにできること
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解決論となってるが、決定的な解決策はないということが理解できる内容だった。様々な利権が絡むと、誰も責任を取ろうとしない、解決しようとしない、役人は3年くらいで担当が変わるため継続的な施作はしない。 世界遺産になることがいいことじゃない、との地元の声にかかわらず登録されてしまった...
解決論となってるが、決定的な解決策はないということが理解できる内容だった。様々な利権が絡むと、誰も責任を取ろうとしない、解決しようとしない、役人は3年くらいで担当が変わるため継続的な施作はしない。 世界遺産になることがいいことじゃない、との地元の声にかかわらず登録されてしまった西表島の例。 国定公園なのに何もしない国。 矛盾だらけだ。 読了35分
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オーバーツーリズム←アイスランドから提起された造語 キャパシティを超えた観光客 環境収容力=生態的+社会的収容力 市バスに乗れない京都・誰も止められない富士山 観光客の質・事業者のモラル SNSの影響・バスり エコツーリズム 規制的・経済的・情報的手法 受益者負担原則 ハワイの宿...
オーバーツーリズム←アイスランドから提起された造語 キャパシティを超えた観光客 環境収容力=生態的+社会的収容力 市バスに乗れない京都・誰も止められない富士山 観光客の質・事業者のモラル SNSの影響・バスり エコツーリズム 規制的・経済的・情報的手法 受益者負担原則 ハワイの宿泊税・10%以上 利用調整地区制度ー立ち入りを許可制 知床ーヒグマ・地権者・行政のやる気 ユネスコサイド コストとリスク ずらすー閑散期を狙う・朝晩を狙う・有給休暇を全て使う・行先をずらす ツーリストシップ 国の光を食いつぶすことがないように
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<目次> 第1章 増える観光客、壊される自然、迷惑する地域 第2章 殺到する観光客をどうコントロールするか?理論編 第3章 殺到する観光客をどうコントロールするか?事例編 第4章 世界ではどのように観光客をコントロールしているのか? 第5章 地域や自然を壊さないために、...
<目次> 第1章 増える観光客、壊される自然、迷惑する地域 第2章 殺到する観光客をどうコントロールするか?理論編 第3章 殺到する観光客をどうコントロールするか?事例編 第4章 世界ではどのように観光客をコントロールしているのか? 第5章 地域や自然を壊さないために、私たちにできること <内容> 近年よく耳にする「オーバーツーリズム」。先だって京都に行ったが、本当にインバウンドが多い。ただ京都駅や四条など決まったところに滞留しているようで、ちょっと観光地をはずれると(そんなところばかり廻ったが)、観光客はとても少なかった。同書では、当たり前の対策を載せているが、斬新である必要は無い。観光業者をしっかりと口説くか、無視してでも対策を練らないと、10年後には、飽きられるか、見所がなくなっているかしてしまうのではないか?今日ではなく、十年後百年後の日本を考えねばならないだろう。
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話題に上る機会が増えているというような事柄で、興味を覚えた場合には、関係事項を論じていると見受けられる本を読むのが好いと思う。そうやって「考える材料」を貯める訳だ。 「観光」に関連する事柄を研究する著者による、「オーバーツーリズム」と呼ばれる事象を巡る論である。大変に興味深く、素...
話題に上る機会が増えているというような事柄で、興味を覚えた場合には、関係事項を論じていると見受けられる本を読むのが好いと思う。そうやって「考える材料」を貯める訳だ。 「観光」に関連する事柄を研究する著者による、「オーバーツーリズム」と呼ばれる事象を巡る論である。大変に興味深く、素早く読了に至った。 近年というよりも、少し以前からの傾向かもしれない。カタカナの少し耳新しい用語が出て来ると急速に普及する。そして「よく考えると意味がよく判らない」という例も少なくないような気がする。 「オーバーツーリズム」というのもそういう用語の1つであるように思う。その辺で見受けられる事象を「オーバーツーリズム」なる語を使って論じたがるのだが、その論に耳を傾ければ「それはそういう意味合いなのか?」と首を傾げてしまう場合もないではない。 本書によれば、「オーバーツーリズム」という語が登場する機会が増えたのは、2010年代に人口35万人程のアイスランドで、来訪客が短期間で3倍というような勢いで急増し、様々なサービスの対応に困難が生じてしまうという事象が見受けられ、これを2016年頃に「オーバーツーリズム」と呼んだのが語が普及した契機ではないかということだ。 この「オーバーツーリズム」という語は新しいが、「特定の場所に来訪客が溢れる」というような経過は様々な場所で長い間に亘って見受けられていることでもある。そういう中で、何が如何行われて来たのかということを知ってみるというようなことも大切かもしれない。 個人的には「オーバーツーリズム」という語を「余り心地好くない」と思って聞く。方々で「観光客誘致」と来訪客を増やすというようなことを謳い続けて来て、その基調は続いている。そういう中、来訪客が溢れると「こういう迷惑。ああいう迷惑」と挙げ連ねて、来訪客が悪いかのような言い方をする。そういう場面で「オーバーツーリズム」なる語が枕詞のようになっている。 本書では、殊に自然が損なわれてしまうような例に対して、どのような対応が在ったか、現在在るのかというようなことの話題が豊富である。加えて「京都市バス」のような問題―来訪客が多過ぎる、多過ぎる来訪客が大きなキャリーケースで場所を塞ぐというようなことにより、市内の移動は市バスが主力であるという街の中で、人々がバスに乗れない感じになってしまっている。―の話題も在る。 結局「私権無制限」のようなことや、「休暇旅行の時季が著しく偏り易い社会」というようなこと、何かの課題に対応するために「現行ルール」の見直しを検討することの不足というようなこと、「責任」の所在が何時迄も何処迄も曖昧かもしれないというようなことが明らかにされているように見受けられる。「オーバーツーリズム」なるものが“問題”なのだとすれば、それは「雑多な社会の課題が顕在化」という以上でも以下でもないような気がする。 想い起せば、昨今言う「オーバーツーリズム」と無関係に、何やらの来訪者が地域に目立つ時に何やら“問題”と言い立てるような空気は起こったように思う。こういうのは「繰返される」のであろう。 何処かの街で、宿泊施設が混み合って「取り悪く高い」というような様子や、飲食店が満席になり易く利用し悪いというような様子が生じる場合も多々在ると見受けられる。こういうのを「オーバーツーリズム」と呼んでみるような例も在るが、妥当でもないと観る。需要と供給のバランスが少し悪い、または需要が多い時季に合わせて供給するようにすると経営上のバランスが崩れてしまうというだけの話しではなかろうか。序でに言えば、例えば夏季と冬季の来訪客の数に非常に大きな差が在るような、北海道内の方々にこういうような例は多いような気がする。 本書で取上げられている様々な話題は、色々なことを考える材料になる。大変有益だ。本書にも言及されているようなことだが、各地の自然や様々な文物に触れる観光というような営為は大きな歓びである筈で、それの故に何かが損なわれることや、各方向に不平や不満が振り撒かれるようなことが在って善いという筈もない。この「オーバーツーリズム」という件は色々と学びたい。
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