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日本はどこで道を誤ったのか の商品レビュー

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2件のお客様レビュー

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2024/06/29

大変に興味深く読了した新書である。頁を繰る手が停め難くなり、素早く読了に至った。 少し前迄の様子を想い起す、色々な論を読み込んで纏めるという、「振り返る」というような営為は、多分「時代毎」に出来るのだと思う。そしてそういう「時代毎」の「振り返る」に関して、少し纏めて行う、「70年...

大変に興味深く読了した新書である。頁を繰る手が停め難くなり、素早く読了に至った。 少し前迄の様子を想い起す、色々な論を読み込んで纏めるという、「振り返る」というような営為は、多分「時代毎」に出来るのだと思う。そしてそういう「時代毎」の「振り返る」に関して、少し纏めて行う、「70年代、80年代、90年代…」というように適当な区切りを設けながら、例えば半世紀近い経過を「振り返る」というようなことも出来るであろう。 本書はそういう、半世紀近い経過を振り返るという内容になっている。時代毎の政権、政権の政策、経済、当時出ていた様々な論というような事柄を整理している。 高度成長というモノが終り、バブルや初めての政権交代、世の中の風潮の移ろい、民主党政権とその後の安倍政権というような経過が在った。想うと、本書を手にする多くの人に言える訳だが、本書に在る経過は「自身が生きて来た時代」と重なる。そういうことで「自分が生きた時代」の「歴史」というようなことに通じるかもしれない。 そして気になるのは『日本はどこで道を誤ったのか』という本書の題名だ。「道を誤った」という観方が、本書の内容の「前提」となっている訳だ。「失われた」というような言い方も在ると思うが、30年間、更に50年間というような期間に関して、そういう言い方にもなるのかもしれないと本書は示唆している。 概ね半世紀に及ぶ政治、経済、社会の様相が語られているが、「もう少し、こういうようなことが考えられても?」というような事柄や、「少し“違う?”を前提にモノをやってしまったのでは?」というような事柄が次々と綴られている。題名の「どこで?」という問いだが、「方々で…」という程度に、種々の誤りを積み重ねて現在に至ってしまったのかもしれない。 殊にこの10年や20年というような期間、何か社会に関して「違和感めいた何か」というようなことを感じないでもないのだが、本書の内容はそういうモノに一定の形を与えてくれるかもしれない。 「方々で…」という程度に、種々の誤りを積み重ねて来て現在に至っているのかもしれない。が、このまま「誤り」ばかりが繰り返されなければならないという訳でもない。過去の「誤り?」を本書で学んでみて、将来はそういうのを少し避けるというようなことが在っても善いかもしれない。 本書は、過去を振り返りながら未来を想う材料を供してくれていると思う。広く御薦めしたい。

Posted byブクログ

2024/06/11

最初に全部読んでいないことをお断りしておく。正直読みながら第4章あたりで気分が悪くなり読み続けることができなかったからだ。それは、この本の内容がケシカランとかそういう事ではなく、この本に書かれた、度々行われようとして挫折した「政治改革」の歴史を通じて、この国の政治風土とその政治風...

最初に全部読んでいないことをお断りしておく。正直読みながら第4章あたりで気分が悪くなり読み続けることができなかったからだ。それは、この本の内容がケシカランとかそういう事ではなく、この本に書かれた、度々行われようとして挫折した「政治改革」の歴史を通じて、この国の政治風土とその政治風土の元凶である国民の民度の低さに改めて絶望してしまったからだ。良くなる気がしない。

Posted byブクログ