正直個性論 の商品レビュー

水野しず(著者)

2024/10/17

個性、多様性、なんやねんそれ。ってずっっと思っていて、それを見事に言語化してくれている。何かにあてはまったあなた、カギ括弧の中にいれられた【あなた】に興味がありません。あんたをもっと知りたいの、ド直球で裸でそのままの暴力性にまみれたあんたを、そのままぶつけてこいよ、って思う。HSP？繊細さん？ふざけるな、繊細さを武器にしてはいけない。気を遣いすぎる？当たり前だ。知性をもっともっとつけて、色んなとこに気を遣いすぎれる人間になれ。

2024/10/09

●なぜ気になったか
著者が生み出す表現はとても個性的でとても気になる存在。そんな著者が「個性」を「正直」に「論じた」となると、読まずにはいられない。いったいどんな思いもしない表現が生み出されていて、自分がどう感じるかを楽しみたい

●読了感想
やっぱりいいなぁ、水野しずさん。一般枠に収まらない考えや表現だけど、ほとんど本質的には賛同できたり楽しめたりできる。そして、それが僕の感性を心地よく刺激してくれることで、自分の思考が広がる感じにさせられる。次の本が楽しみ

#正直個性論
#水野しず
24/5/31出版
https://amzn.to/3U2H8lI

2024/09/17

正直な個性の話
個性；
好きなことで生きていくという脅迫
天才以外、自己責任
個性＝生きる手段構築・スキルや技術
個性ストーリーの変化
市場価値として機能しうるか
鬼滅の刃はなぜあんなにヒットしたのか
主体性の放棄と徹底した受容
個性＝平凡；
それでも個性がほしい！
共感という誤解
個性とうまさ
正直；
心の負債総額算出方法
俺はいいけど、矢沢はどうかな？現象
面白さの判断ー心の隠蔽テクニックを分析してアプローチする、主体性回復マニュアル
個性ではないもの一覧表
私の魂が一人しかいられないと彼方から呼ぶ声のほうへ
全てを受け入れなくてもいいが全てからまぬがれる道理もまたな

2024/09/08

一回読んだだけでは理解できない文がいくつかあって、読み直しながら読む箇所が度々あった。心に残ってるのは、個性はシュウマイのグリンピースのように一部の特別なようやものに見えるけど、個性はむしろそのグリンピースを目立たせているシュウマイの方だみたいなところだった。その輝くものを他の土台につけても目立たせることはできなくて、目立つ個性が輝けるのはそれに合う土台があるということ。その土台は特別なことをしてできているわけではなくて、当たり前だと言われることや泥臭くその人がやっていることだったり、普段の生活や過去の行動など、特別な一点でできているのではなくて、その人全てでできているみたい。
心に留めたいフレーズは、心の借金の定義の箇所→[こうでありたい自分と現実の差異を埋める為に自分への信頼感と引き換えに、現実認知を歪める行為]
自分の心にとって意味のある行動をする。
勉強しなきゃいけないと毎週末思ってるけど、できてないのは本当にやりたいことじゃないのもあるし、自分のためなんだけど自分の承認欲求や他人のためであるなと思っている。他人のためにやってることも、本当にそれをしたらその人が喜ぶかなんて分からないし結局、自己満足なんだよなと思ったら、何もできずに終わる苦しい週末じゃなくて、心を自由にさせる週末や、他の自分がしたいことをする週末にしたいと思った。勉強しなくていいよって思いたいだけかなとは勿論考えたけど、できない理由はそれだけじゃないことは確実だし、私にとっては他人の理想から外れた行動をするというのも今までの自分とは違う行動をする＝殻を破るようなことでもあるので、自分の行きたいように生きるという自由さや自分を豊かにする幸せに近づけることができると思った。自分のことを幸せにできるのは自分（行動）しかないから、脳みその考え方変えて、もっと生きやすく豊かに生きていきたいと思った。

2024/09/05

一言で言えば痛快

広告代理店やインフルエンサーが切り取っただけのクリエイティブをリア充よろしく「なりたい自分で生きていく」みたいなコピーを個性と呼ぶような狂った社会を「それって、好きなことして生きてない人は死ねってことですか？」とめった斬りにしてくれます

結局、広告獲得装置でしかないSNSで案件獲得のために好きでもない商品を宣伝しているのを個性と呼んでるだけで、そこには消費経済があるだけ

自分を誤魔化し続けて、心の負債を抱え、それを公開してしまうが故に、もう本当の自分にすら戻れなくなり、負債の利息が膨らんで心の自己破産に陥る

そんな没個性恐怖症が「もう知らねえよ！」という境地を手に入れる術を解毒剤のように教えてくれます

あまりに面白すぎで久しぶりに2回読みました

2024/09/04

読み始める前、「多分、こんな事が書かれているんだろうな、、」と想像しながら手に取った。
確かにその想像は当たっていたと思う。
ただ、想像の1.5倍、いや2～３倍の「電撃」をくらったのが正直な印象。
若者達に「やりたいことをやりなさい」「個性を大事にしなさい」と言うのは、結局何も手にしなかった、もしくは手にしたものが何であるかの理解が出来てない大人達の何とも無責任な言葉だ、、　と自分も常々感じている。
言い換えてみると「カッコつけて生きなさい」といった内容で、結局カッコ悪い大人の悲哀に満ちた愚痴のような感情だから、、　といった所だろう。
貴方の子供達をマーケティング的に仕込んで、資本主義の戦士（もしくは消耗品的？）に育てるおつもりですか？　と言った筆者の問いにバチバチと電撃が走るのを感じる。
この本の中で印象的な指摘や、一節に出会うことが出来た。
「オンリーワンとは一体何なのか？」
「個性は平凡であることを恐れないことから始まる」
「共感という言葉の誤用、最も重要なのは技術でも個性でもなく、こだわりがあるかどうか？」

でも、でも、、この本を読んだ若者達はきっと戸惑うだろう、、
「じゃあ、どうすればいいんだよ～」　と言った声も聞こえてきそう。
一度読んだだけでは難解かもしれない、、
そんな時は何度も読んでみて、味わいを変えながら物事の見方を鍛えていくのもいいと思う。
そう感じた時、「これは哲学になるな～」などとあまり中身の無い印象を持ってしまう自分、、
まだまだ読み込むことで楽しみが増幅しそうな一冊。

2024/07/23

いろいろぶっちゃける！みたいな出だしで、普通ではない紙を使って製本をして「個性」を演出している本です。筆者の熱量は伝わってきましたが、この手の本を読むといつも思うことは、「魔法の杖は無い」ということ。自分で、試行錯誤して、探すしかないんだよ。

2024/06/30

本のデザインも変わっており、読み始まる前から腰が引けている自分がいました。

頭を殴られたような衝撃がありましたが、面白かったです。読み終わった後、救われたような気持ちになりました。