鳥と港 の商品レビュー
手紙が届いて開ける瞬間は何とも言えない幸せな気持ちになる。ゆっくり届いて、ゆっくり返ってくるのもいい。
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文通。 私自身、手書きの文字で気持ちを伝える『手紙』が好きだったから、この本にとても惹かれました。 小さな幸せ、わくわくが詰まっていました。 それぞれの手紙でのやり取り部分がとても素敵で、久しぶりに私も誰かに手紙を書きたくなりました。
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鳥と港…この表紙にも惹かれていました。結構いろんな読書家さんが読んでいるので、私も読んでみようかなぁ~って思いましたよ。この作品が文通のお話だってことはわかっていたので、「ツバキ文具店」のような感じかな?って勝手に想像してましたが、違いましたね(汗)。 主人公は、大学院卒業...
鳥と港…この表紙にも惹かれていました。結構いろんな読書家さんが読んでいるので、私も読んでみようかなぁ~って思いましたよ。この作品が文通のお話だってことはわかっていたので、「ツバキ文具店」のような感じかな?って勝手に想像してましたが、違いましたね(汗)。 主人公は、大学院卒業後新卒で入社した会社が続かず、9か月で辞めた春指みなと。その後の就活もすすまず、一人訪れた公園の草むらで見つけた郵便箱、中には手紙が入っていた…。その手紙を書いたのは、高校2年生の森本飛鳥、高校生と言っても不登校で、作家の森本実の息子だった。郵便箱を介しての文通を経て、ふたりは面識を持ち、文通を仕事にできないかを共に考え、実行することに…。 文通を仕事にするのなら、それなりの勉強も必要なんじゃないか、対価に見合う手紙を書かなければならないんじゃないかと…。あ、今思ったけど、「ツバキ文具店」は代書屋さんだった!!でも、同じ手紙でも「ツバキ文具店」の方にはプロ意識のようなものがあるんですよね…。みなとと飛鳥の関係性と、みなとの両親、飛鳥の父親のキャラ設定なんかは、面白かったです。
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仕事を二元論で考えないことの大切さを教えてくれる。楽しい、辛い。やりがい、無駄。嬉しい、悲しい。そんな単純じゃないよね。
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出だしの一文に、昔の自分自身が重なった。 私の場合は「誰か職場を爆破してくれないかな…私が出勤したくても出来ない場所にいるタイミングで…」ってのだったけど。 いやぁ、その後を読み進めて当時の自分を振り返ると「私、やっぱりかなりヤバい状態だったなぁ」と再認識した。 …と、それはま...
出だしの一文に、昔の自分自身が重なった。 私の場合は「誰か職場を爆破してくれないかな…私が出勤したくても出来ない場所にいるタイミングで…」ってのだったけど。 いやぁ、その後を読み進めて当時の自分を振り返ると「私、やっぱりかなりヤバい状態だったなぁ」と再認識した。 …と、それはまぁ置いといて…。 この本は、ねこさんの感想で、"文通屋さんの話”と目にして興味惹かれたので手に取った一冊。 心が動く力になるような表現がものすんごく豊かで、日本語っていいなと感じられる機会にもなった。 途中から、みなとが心にひっかかりながらも、なにがどうひっかかっているのかが分からないまま過ぎていたこと。終盤、そこが解明されていく過程に、私も一緒になって心が動く動く動く。あぁ、著者のように心が動くあの感覚にマッチした表現でこの感想を書けないのがもどかしい。 本に出てきた気になる一文が沢山あるものの、私のボキャブラリーでは到底再現出来ないこの現状。 図書館で借りてきた本である故、一冊購入して手元に置いておき、再読したいなぁという気持ちにさせてもらえた作品だった。
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会社を逃げるように辞めた女性と不登校の高校生が手紙を通じて出会い、一緒に文通屋を始める。文通屋の話はありきたりかなと思ったけど、なかなか良かった。二人それぞれの心の葛藤がもどかしくて、「うー!」となったり。 でも、本作でいちばん印象的だったのは、言葉選びがおしゃれなこと!主人公の...
会社を逃げるように辞めた女性と不登校の高校生が手紙を通じて出会い、一緒に文通屋を始める。文通屋の話はありきたりかなと思ったけど、なかなか良かった。二人それぞれの心の葛藤がもどかしくて、「うー!」となったり。 でも、本作でいちばん印象的だったのは、言葉選びがおしゃれなこと!主人公の女性が大学院卒の設定だからなのかな?「春は海から来る」とか、センスの良さが光る。 物事の喩え方が素敵だったねー。主人公の移り変わる気持ちを、軽快に、作者独自の表現であらわしていて、彼女の想いがスッと入ってくる感覚だった。私も、あんな風に書けたらなぁ。
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仕事と学校がうまくいかない二人が文通屋を起ち上げるお話。こういう商売は実際にあるらしい。 手紙。。。大昔のことを色々思い出してしまい、ここ数日、宇宙旅行していた気分。
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飛鳥とみなとの掛け合いがくすぐったく、若さ溢れる作品。みなとの仕事に対する不満が遥か遠い昔の自分と薄く重なるけど、今となっては私は下村さんと同じ境地。 文通屋があるなら試してみたいな。 ペンや便箋なんかを集めるのは好きだけど、使う所がない。いや、使う所ががあったらもっと買えるの...
飛鳥とみなとの掛け合いがくすぐったく、若さ溢れる作品。みなとの仕事に対する不満が遥か遠い昔の自分と薄く重なるけど、今となっては私は下村さんと同じ境地。 文通屋があるなら試してみたいな。 ペンや便箋なんかを集めるのは好きだけど、使う所がない。いや、使う所ががあったらもっと買えるのに。
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ないがしろにしないし、されない。 仕事に何を求めるかは人それぞれだ。でも、私にとって時間を使うということは自分を使うということで、やっぱり、好きという気持ちややりがいを優先して働きたい。
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新卒入社した会社を辞めた20代のみなとと、高校を休み続ける飛鳥。小説みたいな(小説だけど)きっかけから文通を始め、行き来する言葉がお互いの心を解かしていく。 手紙って、信頼のおける誰かに託す日記のようなものだなと思います。こんな事があった、あんな事があった、取り留めもない言葉を...
新卒入社した会社を辞めた20代のみなとと、高校を休み続ける飛鳥。小説みたいな(小説だけど)きっかけから文通を始め、行き来する言葉がお互いの心を解かしていく。 手紙って、信頼のおける誰かに託す日記のようなものだなと思います。こんな事があった、あんな事があった、取り留めもない言葉を便箋に綴ると、もしかしたら自分でも忘れてしまうような些細な日常を、ふとした時に相手が取り出して思い出させくれる。 手紙でつながった2人は、文通屋「鳥と港」を始めます。周囲を巻き込みながら、変化し、衝突し、そしてまた分かりあっていく。 手と手を取り合うためには、言葉を交わすことが大事。 でもそれと同じくらい、敢えて言葉を止め、相手の中に埋もれる言葉を想像する時間もまた大切なのだと感じさせられました。 手紙の時差、そこにはもしかしたら、本当の言葉があるのかもしれません
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