フランス人記者、日本の学校に驚く の商品レビュー
著者は、官邸記者会見での忖度なしの質問をすることで有名なフランス人の女性ジャーナリスト。夫は日本人のマンガ家で、2人の男の子を日本の公立小学校に通わせている。 日本の学校について、私達には当たり前すぎて気づかないことに、様々気づかされた。道徳教育については、フランスの哲学教育と絡...
著者は、官邸記者会見での忖度なしの質問をすることで有名なフランス人の女性ジャーナリスト。夫は日本人のマンガ家で、2人の男の子を日本の公立小学校に通わせている。 日本の学校について、私達には当たり前すぎて気づかないことに、様々気づかされた。道徳教育については、フランスの哲学教育と絡めて、章をひとつ割いて述べられている。 ルールを守らせることに忠実な日本の息苦しさは、治安の良さと表裏一体なのだろうと思った。 小学生でもすぐに読み書きを可能にする「ひらがな」、日本の少子化対策に対する意見、フランスで「も」教師になりたい人が減っている理由、などとても興味深く読めた。 一人ひとりの日本人は親切なのに、組織としての対応は冷たいことがある、というのはとても納得できた。
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独身未婚中年男性の自分が読んでみました。 日本の教育に懐疑的な自分としては、冒頭に日本の学校の「良さ」が書かれていてモヤモヤしてしまいましたが、フランスと日本、双方のメリット/デメリットをちゃんと挙げているので、すごく公平だと思いました。 以下、印象に残った点を列記。 ・日本は議論とケンカの区別が付いてない(p96) ・意見交換の重要性(p109) ・フランスでいう「子どもっぽい態度」とは、議論が出来ない子のことを指す(p121) ・性教育のちがい(p215) ・日本は先生が苦しさを表明しない(p236) ・日本では「仕方ない」「こんなもんだ」と諦める人が多い。一票の力、一人の声の大事さ(p240) ・日本はやりながらの調整が苦手(p251) ・もっとみんなにとってラクな働き方があるはず(p275) ・スマホが日本を日本をダメにする(p279) ・幸せな子ども時代の体験が少ないのかも、忍耐、長時間労働(p283) ・「ウチの子は最高」(p286) 私自身、空気を読まず意見を言ってしまうので、疎まれますね・・・。 性教育で常々思っていたのが、教師が性教育をする場合、その先生自身の性体験の有無は問われないのだろうか、ということ。もちろん当事者以外が語ることは絶対必要なのですが、したことないことが語れるのかなと(自分は性体験がかなり遅かったので)。 不同意の性行為が犯罪化されたので、これから日本では性行為は、高度にコミュニケーションが取れる人間にしか許されないことになりましたが、性行為体験者でないと語れないとなると、教師でも未体験者が増えるのではないだろうかと・・・。 一票の力を信じているところは、やはり血で自由を勝ち取ったフランスの思想がベースにあるのではないかと思いました。 これに関連して、日本人が議論が苦手というの、本当は苦手なんじゃなくて、言っても聞いてくれない組織の長ばかりで、みんな「どうせ言っても聞いてくれないし」というので諦めて、優秀な人がその組織から辞めていくんじゃなかろうかと思いました。(御田寺圭さんの本もぜひご参照ください) スマホについては激しく同意。もっともスマホが悪いんじゃなくて、たぶん使っている人間が賢くない。(自分は賢くないですが、スマホが使いこなせないのでほとんど使わないだけ) 自分は日本の学校が窮屈だったのでフランス方式は憧れますが、もし自分が子育てしたら、やはり日本の学校に行ける子どもになって欲しいと思ってしまうかもしれない。自分が学校になじめず社会不適応になったので、自分の子どもならたぶん外国語は習得できないだろうし、そうすると日本で生きていくしかないので、日本社会にいて疎外感を覚えないように適応して欲しい、と思ってしまうだろうなと。 思えば、そんなに幸せな子ども時代ではなかったのかもしれません。最後に親が「ウチの子は最高」と思うことが大事とあり、最終的にすべてそれで解決するんですよね。自分は特に男親に常に、お前は男らしくない、もっとしっかりしろと言われ続けてきて、もちろん自分自身がそれに対抗できるものを持っていなかったにすぎないですが、最終的に余裕のない、大人になりきれない人間になってしまいました。 最終的に、子育ては親に精神的余裕があるだけで上手くいきますし、そうでないと失敗するのかもしれないなと思いました。そこには夫婦仲の良さが不可欠ですし、そうすると、高度にコミュニケーションがとれる男女でないと、結婚/出産はできないのかもしれませんね・・・。 なんとか、あまりこんな難しいことを考えなくても気楽に子育てできる世の中になってほしいなと思った、そんな一冊でした。 子育てに関しては、
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かわいらしいブックデザインとは裏腹に、とても読みごたえのある社会派な内容。 テーマは学校教育のみならず、日本人のコミュニケーションの取り方や、少子化対策にまで及びます。 筆者が「思ったこと」と、「分析されたデータ」との違いを明らかにして書いておられるのもとても良いです。データばか...
かわいらしいブックデザインとは裏腹に、とても読みごたえのある社会派な内容。 テーマは学校教育のみならず、日本人のコミュニケーションの取り方や、少子化対策にまで及びます。 筆者が「思ったこと」と、「分析されたデータ」との違いを明らかにして書いておられるのもとても良いです。データばかりで、筆者の個性がない本もつまらないですし。 筆者が日本の小学校の道徳教育に感じる違和感が興味深かったです。日本人の自分は気づかない観点でした。
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よい本。日本大好きでこちらに住み家庭を作ったフランス人記者が、 子どもの教育を通じて日本とフランスの違いを語る。 日本のいい点、フランスのいい点両方織り交ぜて。 しかし私が気になるのは日本の良くない点。 一番どしりときたのは「子供っぽい態度」というところ。 フランスでは、自分の意...
よい本。日本大好きでこちらに住み家庭を作ったフランス人記者が、 子どもの教育を通じて日本とフランスの違いを語る。 日本のいい点、フランスのいい点両方織り交ぜて。 しかし私が気になるのは日本の良くない点。 一番どしりときたのは「子供っぽい態度」というところ。 フランスでは、自分の意見を言わないことが子供っぽい態度。 日本は逆、自分の意見を主張すると子供っぽいと、、、 今の日本の根深い問題を一言で表してくれている。 政治家からして自分の考えを言わない。 いや、考えを持たない。 失敗を恐れ、周囲の目を気にして、無難なことだけ言う。 自分の考えを言わなければ議論もない。発展もない。 40人教育でもおとなしく授業を受け、設備も壊さず、、、 12人教育のフランス、モノを粗末にする、壊すフランスとの違い。 おとなしいのは結構だが、それじゃ、イメージとして、モノ言えぬ社会主義国だ。 いつの間にか日本がそうなってしまっているようで、、、 天真爛漫な1歳半の我が孫が、小学校でスポイルされないことを切に祈る。 学校なんて行かなくてもいいんじゃないか。 道徳の教育、、、道徳は万国共通のはずが、「日本は、、」で始まるとか。 いらんよそんなもの。安倍政権の遺物だ。 フランスのように哲学を学んでほしい、考えてほしい。
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日仏両側の視点で、それぞれの慣習の長短所を俯瞰的に短文で紹介していて読みやすい。 同じような比較が続くので一気読みするのは難しかった。公立学校に通うお子さんのエピソードがもう少しあれば良かったかも。
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