小説編集者の仕事とはなにか? の商品レビュー
ミステリに興味がなくほぼ読んだことがないので,分からないことも多かった。 小説(文芸)編集者とはプロデューサーであり才能を扱う仕事だと理解した。 小説は,作家と編集者というふたりさえいれば才能を世に問えるジャンルであるというのは納得。大人数が必要な映画やドラマはもちろん,マンガ...
ミステリに興味がなくほぼ読んだことがないので,分からないことも多かった。 小説(文芸)編集者とはプロデューサーであり才能を扱う仕事だと理解した。 小説は,作家と編集者というふたりさえいれば才能を世に問えるジャンルであるというのは納得。大人数が必要な映画やドラマはもちろん,マンガだって基本はアシスタントがいるわけで,小説は最もミニマムであろう。 小説が作品やキャラではなく,作者にファンが付くという指摘は,なにも小説に特有のことではなく,音楽もアートもそうではなかろうか。 ミステリの四大奇書のうちドグラ・マグラだけは読んだことがあるが全く内容を覚えていない。そもそもミステリという認識もなかったと思う。他の三冊も含めて読んでみようかなという気にはなった。 とりあえず京極夏彦が桁違いに凄いということはよく分かった。
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講談社の文三で長いこと活躍されていた唐木さんによる、編集者論とでもいうべき内容。 あきらかに編集の仕事をしている人向けに書かれているが、京極夏彦や森博嗣との出会い、メフィスト賞立ち上げのエピソードなども載っており、小説ファンとしても楽しめる。
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2024年発行、星海社の新書本。編集者視点の小説出版業界はこういう風に見えるのだ、と感心した。文体問題は、明治の言文一致運動のようなものが必要という意見。ただ社会の方がもっと変わらないとこのような運動は盛り上がらないよな気もしている。 章タイトル:「第1章 小説の編集者とはなに...
2024年発行、星海社の新書本。編集者視点の小説出版業界はこういう風に見えるのだ、と感心した。文体問題は、明治の言文一致運動のようなものが必要という意見。ただ社会の方がもっと変わらないとこのような運動は盛り上がらないよな気もしている。 章タイトル:「第1章 小説の編集者とはなにか考えてみる」、「第2章 編集者として、現場で学んだこと」、「第3章 小説編集者の仕事のステップ」、「第4章 編集者としてミステリを考える[Q&A]」、「第5章 これからの小説の書き方を考える」、他:「はじめに」、「おわりに」、「参考文献」、「謝辞」、
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編集者の実務が記されているわけではない。なので、文芸編集者を希望していて、その仕事の実働を知りたい人間には肩透かしを食うかもしれない。しかし、ここには小説と向き合う心構えが記されている。作家でも読者でもない、でも他者でもない存在から見た、小説感。読書時の視点がまた一つ増える本だ。
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https://www.nikkei.com/article/DGKKZO81391170U4A610C2MY6000/
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