大前研一 世界の潮流 2024-25 の商品レビュー
大前研一氏の知見。賢者としての言葉と思考が並ぶ。やはり、一歩どころか数歩先をいっているのは間違いなく、何年後かに同じことを言う人が現れる。世界がマッドマンに溢れている。習近平、トランプ、プーチンなど独裁政権と独裁者が国を操ることで、自国優先の思考が優先される極めて混乱した時代。国...
大前研一氏の知見。賢者としての言葉と思考が並ぶ。やはり、一歩どころか数歩先をいっているのは間違いなく、何年後かに同じことを言う人が現れる。世界がマッドマンに溢れている。習近平、トランプ、プーチンなど独裁政権と独裁者が国を操ることで、自国優先の思考が優先される極めて混乱した時代。国連がキーと大前氏は言う。国連に未だかつて無かったジャックアタリ、イアンブレマー、ハラリ氏などの賢人たちを集め、世界から紛争をなくすためのアジェンダを作ってもらう。もう一つは、発言の機会のない、国家という形態ととっていない民族、特に最大民族はクルド人だろうとするが、モンゴルや宗教上の違いを持った人たちからの発言も可能とする。ちょっと性善説かなとも思わせるが、人類を一つの共同体、ホールディングカンパニーという形態で、各地域をエンティティとするような考え方は、地域間紛争を持ち上げる可能性を孕む一方で、新しいアイデアが生まれる可能性がある。 金利が全くつかない日本で1000兆円の預金を含む2000兆円の個人資産がおそらく日本再興の鍵となるだろう。しかし、誰もリスクを取らないのはなぜか、リスクが悪いことだと思っているからだ。ここまでは誰でも想像できるし若い人に、そもそも金を置いとくだけの思考の人はいない。 資産で下限を設けて、日本国籍を与える、女性社会を作る、など人口減少を止めるための政策も打ちたい。 日本の中に閉じこもる、留学生が減少しているのも懸念。パナソニックの松下幸之助さんも、英語はできなかったがオランダに乗り込んで、提携交渉を直接フィリップスとやったと自伝にある。つまり、外に出ることが大事で、そこで考える力を身につけることだ。中国にはNO1のしたに必ず天才と言われるNo2がいる。江沢民時代の朱鎔基がまさに参謀そのものと言える。なお、企業参謀を書かれた大前氏も、本当に天才だと思う。彼の持つ知恵を引き継ぐための大学を形成し、日本国として活用していってほしい。
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<目次> まえがき 第1章混迷を極める世界情勢 第2章リセッション入りする世界経済 第3章凋落する日本 第4章中国の最新動向 第5章2024年の世界はどうなるのか 右傾化が止まらないと筆者は書く。 右傾化が止まらないのではなくて、 左傾化が止まらない、と感じますがね。
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現状の整理は一定の評価が出来るものの、提言が現実を踏まえてとは言えず乖離が激しい。 現実は独裁者の政治問題である。経済の問題も政治に帰結する。政治に対するピントの甘さが提言の説得力を失わせている。 中国、ロシアに対する提言も相手が交渉のテーブルに着く考えがない限り、逆張り思考と大...
現状の整理は一定の評価が出来るものの、提言が現実を踏まえてとは言えず乖離が激しい。 現実は独裁者の政治問題である。経済の問題も政治に帰結する。政治に対するピントの甘さが提言の説得力を失わせている。 中国、ロシアに対する提言も相手が交渉のテーブルに着く考えがない限り、逆張り思考と大差ない。 日本の観光立国化は同意である。 ここに関しては既に政策提言までされており、目新しさはなかった。 全体を通して、現場感を具体化したとはいえず、疑問が残った。
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毎度、世界の動向を把握するのに役立っています。主要国の現状、懸念点、解決策の提案など、読み応えは十分です。継続して購入していこうと思います。
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