現代短歌パスポート(3) の商品レビュー
そのスープは、僕らにいずれ訪れる破局と関係がありますか?(青松輝) 住所って約束だから虹色にまたたき陸を彩っている(服部真理子) 現代短歌の自由さが大好き
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現代短歌の歌人十人が誘う、現代短歌入国へのそれぞれのパスポート。 千円(税抜き)で短歌のアンソロジーが気軽に読めるのが嬉しい。 この本は『3』だけれども、『1』も『2』も、寄稿している歌人が全員違う。 なるべく多くの歌人を紹介して、味わって欲しいという編者の思いが伝わる。 今回の...
現代短歌の歌人十人が誘う、現代短歌入国へのそれぞれのパスポート。 千円(税抜き)で短歌のアンソロジーが気軽に読めるのが嬉しい。 この本は『3』だけれども、『1』も『2』も、寄稿している歌人が全員違う。 なるべく多くの歌人を紹介して、味わって欲しいという編者の思いが伝わる。 今回の歌人の中でとりわけ有名で人気あるのは木下龍也さんだろう。 彼は現代短歌界の米津玄師さんだと思う。…なんとなく。 いちばん気になったのは青松輝さん。 〈みてよ百合これが一月一日の光じょうずに溺れてごらん〉服部真理子 〈相似形として連続する夜にせめて特殊な寝姿を取る〉木下龍也 〈夜の海にむかってみればぜんぶ歌 誰かがあげた悲鳴を聞いた〉橋爪志保 〈行ったことや見たことがない花畑も枯れずにいてほしいこと〉川村有史 〈白湯を飲む朝の夫は触れがたし見えざる海を見る海として〉菅原百合恵 〈青虫の模様の先の本当の顔が葉っぱを食べている音〉山川藍 〈けざやかに断面を見せいちご、キウイ、パインゐならぶ三角柱食む〉山川翔 〈マンゴーはやわらかな魚のにおい母と父とに人生がある〉山階基 〈わかりたい孤独とわかりたくない孤独があって太宰は後者〉上坂あゆ美 〈きみの見せる冬のすべてが星座になる、ライターの火を守るしぐさが〉青松輝 ひとりぶんが十五首でちょうどいい。 一ページ、一、二首でちょうどいい。 とても好ましいちょうどよさの歌集。 みなさん全員歌集を出してらっしゃるので、気になる歌人を見つけたら読んでみては?
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面白かったです。以下にお気に入りの短歌を載せます。 おかえりはタックルが常だったのにどうしてこんなにも弱いお手 木下龍也 夜の海にむかってみればぜんぶ歌 誰かがあげた悲鳴を聞いた 橋爪志保 コインランドリーは椅子があればいい乾くほどよく布はまわるよ 山階基 ハローキティ、埃...
面白かったです。以下にお気に入りの短歌を載せます。 おかえりはタックルが常だったのにどうしてこんなにも弱いお手 木下龍也 夜の海にむかってみればぜんぶ歌 誰かがあげた悲鳴を聞いた 橋爪志保 コインランドリーは椅子があればいい乾くほどよく布はまわるよ 山階基 ハローキティ、埃、ドアノブカバーらがここを何とか実家としている 上坂あゆ美 私小説をなぞって僕は恋人を失う、自分が書いたとおりに 青松輝
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なぜかいつも、いつのまにか読み終わっている短歌ムック。 ボリュームがちょうどいいのか。少年ジャンプみたいに読んでしまう。 服部さんおかえり号。(だと思った。勝手に) 相変わらずかっこいい。わけわかんないけどパンチラインがどこかわかる。 清々しいのに文学的で、こういう味がするもの...
なぜかいつも、いつのまにか読み終わっている短歌ムック。 ボリュームがちょうどいいのか。少年ジャンプみたいに読んでしまう。 服部さんおかえり号。(だと思った。勝手に) 相変わらずかっこいい。わけわかんないけどパンチラインがどこかわかる。 清々しいのに文学的で、こういう味がするものって小説だとあんまりない気がする。 個人的には山川藍さんの新作が読めたことがうれしかった。 思わずカプセルホテルで声をあげて笑ってしまった。
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