ケアする声のメディア の商品レビュー
この作品を読んで、次の2項目を感じました。 ①NHKの病院ラジオを聴いてみよう。 ②ポッドキャストを聴いてみよう。
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イギリスの病院には「ホスピタルラジオ」という取り組みがある。 入院患者を気分的に慰め、回復を助けるため、1920年代に始まり、2022年6月時点で154のホスピタルラジオ局がある。 患者に双方向型で音楽、クイズやビンゴなどエンターテイメントを提供したり、ボランティアが病棟を訪れコ...
イギリスの病院には「ホスピタルラジオ」という取り組みがある。 入院患者を気分的に慰め、回復を助けるため、1920年代に始まり、2022年6月時点で154のホスピタルラジオ局がある。 患者に双方向型で音楽、クイズやビンゴなどエンターテイメントを提供したり、ボランティアが病棟を訪れコミュニケーションを図ったり、医療情報番組を放送したりしているという。 結果的に患者の不安が軽減され、ナースコールが減ったそうだ。 日本では、2018年8月、NHKがお笑いコンビ、サンドイッチマンによる「病院ラジオ」という番組を放送、話題を呼んだ。 そして、2019年12月、愛知県豊明市にある藤田医科大学病院で「フジタイム」という院内ラジオ番組が始まった。院内の職員や学生ボランティアがパーソナリティーなどほとんどの業務を担当して制作する1時間前後の患者向け音声番組コンテンツであり、時候の話、最先端の医療情報などを紹介、院内コンサートも再生する。 スタッフは、多忙な中、技術面や音楽の権利処理など多くの課題を乗り越え、活躍を続けてきた。その原動力は、普段、十分ケアしきれない患者たちの心情に寄り添い、病気と闘う孤独な入院生活の癒しや楽しみになればという気持ちやラジオへの関心、メディアで自己実現をしたいという期待から生まれている。 病院にとっても、病院広報、医療者と患者との信頼関係の構築、組織内コミュニケーションの活性化といった効果があるようだ。ちなみにコロナ禍の面会制限や対外活動の停止に対応して、2021年5月には近畿大学でも「近大メディカルラジオ」という取り組みが始まっている。 こういった取り組みは、病院関係者の負担増、メッセージが双方向になりづらいというデメリットから、なかなか広まりにくいようであるが、その一方で、高齢者施設や依存症の回復をサポートする団体においても実践されている。 全体を通して、学術的でレベルの高い記述も多々あるが「対話」という根源的ケアの重要性は十分伝わってきた。
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NHKの「病院ラジオ」を皮切りに、病院内でのホスピタルラジオの取り組みが紹介される。自分もradikoでラジオを聴きながら通勤電車を行き帰りしているけど、毎日同じ時間に同じ番組の音楽やDJの会話を聞くとホッとする。病院のベッドで寄り添う声を聴けるのはケアにつながると思う。海外の歴...
NHKの「病院ラジオ」を皮切りに、病院内でのホスピタルラジオの取り組みが紹介される。自分もradikoでラジオを聴きながら通勤電車を行き帰りしているけど、毎日同じ時間に同じ番組の音楽やDJの会話を聞くとホッとする。病院のベッドで寄り添う声を聴けるのはケアにつながると思う。海外の歴史や取り組みなど、沢山の参考文献とともに詳述されている。
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