モラル・バウンダリー の商品レビュー
ケアの倫理の理解が難しいのは、哲学・倫理学、心理学、政治学、そしてフェミニズムといった広範な分野の研究を消化して、体系化することが求まれれ取り、そして発展途上であるためである。本書は、ケアの倫理の発展者であるトロントの初期の著作であり、道徳の境界を考察することにより、それを再検討...
ケアの倫理の理解が難しいのは、哲学・倫理学、心理学、政治学、そしてフェミニズムといった広範な分野の研究を消化して、体系化することが求まれれ取り、そして発展途上であるためである。本書は、ケアの倫理の発展者であるトロントの初期の著作であり、道徳の境界を考察することにより、それを再検討することによって、ケアという概念に基づいて現代の社会の解体的な再構築を目指しているものだそうだ。本書ではトロントのケアの定義である、関心を向けること、世話をすること、ケアを提供すること、ケアを受け取ることについての言及があり、本書では5つ目のともにケアすることはまだ現れてない。その考えをもとに、政治への関与でまとめられている。ケアの中身には具体的な記述も多く、訳もこなれていて、読みやすかった。すでに古典的な書となっているが、ケアの倫理を学ぶには必要な書と思われた。
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出版社(勁草書房)のページ https://www.keisoshobo.co.jp/book/b643914.html 内容、目次
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