パンデミック、災害、そして人生におけるあいまいな喪失 の商品レビュー
本書でとくに強調されているのは、副題にもある「終結という神話」だろう。喪失からの回復に際して、それを終わったことにする必要はないし、終わらせないと立ち直れないわけでもない。このあたりはどうしてもナイーブなテーマなので、普段の会話の中で言葉の選び方には気をつけたいなと実感した。 曖...
本書でとくに強調されているのは、副題にもある「終結という神話」だろう。喪失からの回復に際して、それを終わったことにする必要はないし、終わらせないと立ち直れないわけでもない。このあたりはどうしてもナイーブなテーマなので、普段の会話の中で言葉の選び方には気をつけたいなと実感した。 曖昧さに耐えることと言えば、ネガティブ・ケイパビリティが真っ先に思いつくが、本書ではとくに言及されていなかった。自分だけでなく、周りの人間もそうした能力を備え、「AかBか」ではなく、「AもBも」という発想が浸透すればいいなと思った。
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