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おおきなムクムク の商品レビュー

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2024/05/17

移民など、生まれた町を離れて暮らさねばならない子、特に一人で離れなければならない子に向けて、エールとして書かれた本だと思う。 おおきなおおきないぬのムクはながいたびをして、おおきなまちにたどりつきました。、と絵本を開くと突然、長旅の末の街での生活が始まります。よく見ると表題紙のペ...

移民など、生まれた町を離れて暮らさねばならない子、特に一人で離れなければならない子に向けて、エールとして書かれた本だと思う。 おおきなおおきないぬのムクはながいたびをして、おおきなまちにたどりつきました。、と絵本を開くと突然、長旅の末の街での生活が始まります。よく見ると表題紙のページで大きな町を臨む丘の上にいるムクムクは不安そうに来し方を見ています。新しい街では言葉もわからず、でも希望でいっぱいのムクムク、絵をよく見れば、実はムクムクが知らず知らずに周囲との摩擦を起こし、歓迎されているのではないことはよくわかります。出会った迷子の女の子を助けることによって、ムクムク自身も家を見つけることになります。ムクムクに自身を投影することで、あるいはムクムクと出会う女の子に自身を投影することで、前向きに生きること、明日に期待すること、他者と関係を築くことの心地よさを感じると思います。

Posted byブクログ