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人的資本の論理 の商品レビュー

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2024/12/14

人的資本、という言葉がよく新聞等に取り上げられているので、勉強のために本書を手に取りました。大変満足しています。Human Capitalという概念を提唱し、その理論化を進めノーベル経済学賞も受賞したゲイリー・ベッカーから直接指導を受けた日本人が著者、ということで本書は全体的に説...

人的資本、という言葉がよく新聞等に取り上げられているので、勉強のために本書を手に取りました。大変満足しています。Human Capitalという概念を提唱し、その理論化を進めノーベル経済学賞も受賞したゲイリー・ベッカーから直接指導を受けた日本人が著者、ということで本書は全体的に説得力が高かったですし、経済学の専門家でなくとも理解しやすい、わかりやすい説明がされていたと思います。 内部労働市場と外部労働市場、企業特殊的人的資本と一般的人的資本など、かなりベーシックと思われる概念も説明されていますが、ちまたの人的資本の議論ではほとんど聞いたことがありませんでした。はたして「人的資本経営」を語っている世の中の経営コンサルタントたちは、このあたりの区分をちゃんと理解しているのでしょうか。 また本書で紹介されている風呂桶モデルも人的資本の理解にとても役立ちました(あたかも水が流入し、風呂桶にストックとしてたまりつつ、栓から水が漏れていくさま)。さらに、物的資本は一方的に減耗していきますが、人的資本は、ちゃんと学習をしていけば、場合によって価値が上がることがあります。まるで風呂の「追い炊き」機能で温度があったまるような感じでしょうか(風呂の温度が人的資本の質を表しているとすれば)。 他にも、ベッカーが利他的な動機を効用関数の中に含めるアイデアを考えた、といった面白いトピックもあり、全編通して非常に勉強になりました。まさに「人的資本」の初学者が手に取るべき良書だと思います。

Posted byブクログ

2024/05/15

シカゴ学派・理論はベッカー、実証はミンサー 人的資本のパイオニア:フリードマン・シュルツ・ミンサー 企業特殊的人的資本と長期雇用 人的資本:サプライサイド・個人の考え方 内部労働市場:デマンドサイド・市場の考え方 心理的契約 陳腐化モデル・Ben-Porathモデル 変化対応力・...

シカゴ学派・理論はベッカー、実証はミンサー 人的資本のパイオニア:フリードマン・シュルツ・ミンサー 企業特殊的人的資本と長期雇用 人的資本:サプライサイド・個人の考え方 内部労働市場:デマンドサイド・市場の考え方 心理的契約 陳腐化モデル・Ben-Porathモデル 変化対応力・シュルツ理論 情報の不完全性と非対称性を出発点とするシグナリング 投資としてのシグナル・フィードバックループ ギフト交換理論 人間の社会性:デュルケムとジンメル コールマン・社会関係資本 制度的な社会関係資本 成功に必要なもの:才能・能力・努力・運 万能な人・とんがった人・でこぼこな人・凡人 ゴッフマン:クーリングアウトとあきらめる決心 学歴のシグナリング効果 父親プレミアムと母親ペナルティ 利他性理論

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