93歳でわかったこと の商品レビュー

細井恵美子(著者)

2024/10/13

93歳で一人で暮らしお仕事もされているという著者。
少しでもヒントがもらえたらと読みました。

至極当たり前ですが、「普通に暮らせることがいちばんの幸せ」とあります。何をそんなに欲張っていたのかと恥ずかしくなる言葉でした。

看護師として長年働き、現在は介護に従事している著者の仕事への向き合い方、大変良い言葉が散りばめられていました。
次のことを考えて、終えるときには次に手をかけていると言うことを考えている、ガラガラポンではダメだといつもイメージして向き合っている姿が目に浮かぶようでした。

介護は果てしない航海のようです…
続き部分はぜひ本を手にしてご一読いただきたい部分です。
私の介護生活に光が差した瞬間でした。
ゴールを描いても主人公ではなく、終わりはいつかまったくわかりません。手を離せば倒れることは目に見えている、そんな吐き出せない気持ちが詰まっていた何かを流し始めました。

人それぞれですが、私には93歳を迎えなお他者との関わりを大切にされている著者の背中が慈愛に満ちたものと感じました。