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新時代の将棋指し の商品レビュー

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2024/10/05

本書カバーの巻末に日本将棋連盟発行の書籍が11冊載っているのだが、うち7冊に藤井聡太の名が入っている。タイトルにある「新時代」というのは、要するに藤井聡太の時代なのである。 まえがきには「強い棋士はたくさんいたが、タイトル戦で一度も負けたことのないような圧倒的な者は存在しなかっ...

本書カバーの巻末に日本将棋連盟発行の書籍が11冊載っているのだが、うち7冊に藤井聡太の名が入っている。タイトルにある「新時代」というのは、要するに藤井聡太の時代なのである。 まえがきには「強い棋士はたくさんいたが、タイトル戦で一度も負けたことのないような圧倒的な者は存在しなかった」とある。しかし、これが書かれた3ヶ月後には、本書にも収録されている伊藤匠七段が叡王を獲得した。 インタビュアーである大川は、若手棋士たちが藤井についてどういう認識を持っているか聞きたかったようだが、通読したところ、たしかに藤井の存在は大きく感じつつも、そこまで強く意識している棋士がいるようにも思えなかった。 だが、それも当たり前である。若手棋士たちなので、そもそも藤井聡太との対局の場そのものが遠い面々たちも多い。それに、いくら厳しい時代とはいえ「藤井にはとてもかないません」と述べるような棋士はいないだろう。 後半は女流棋士たちのインタビューもおさめられている。当然ながら女流たちは対藤井への意識は棋士たちに比べて大幅に低くなるので、プライベートな面の話が多くなる。それはそれでいいのだが、毎度のように好きな男性のタイプを聞くのも、いまどき古臭い感じもする。いいけど。

Posted byブクログ