ルポ 年金官僚 の商品レビュー
制度設計は真っ直ぐには進まない。利害関係者の荒波をどう乗り越えるか。 複雑な年金制度の内容と経緯、関係者の思いの一側面を垣間見る。 政治による改革、政治による翻弄。
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非常によかった。 ページ数が多いが、読みやすく面白い。 公的年金制度の成立から、現在までを官僚の視点、官僚の動きを主に扱った作品 公的年金の歴史を官僚へ取材して動きを追った作品はあまりなかったのではないかと思う。 なぜ年金制度は今のようになっているのかを知るのにも非常に良い。 ...
非常によかった。 ページ数が多いが、読みやすく面白い。 公的年金制度の成立から、現在までを官僚の視点、官僚の動きを主に扱った作品 公的年金の歴史を官僚へ取材して動きを追った作品はあまりなかったのではないかと思う。 なぜ年金制度は今のようになっているのかを知るのにも非常に良い。 あとがきにあるように、年金社会保障は極めて、複雑な利害関係の絡む、壮大な多元連立方程式である。 利害関係が複雑で多く、みんな自分の見たいものしか見ていない、そして複雑故に制度をほとんど理解していない。 一方的な政治、批判、官僚批判、単純に今の制度が悪いと非難する風潮に疑問に思う。
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力作。 年金官僚が、優秀で、国民・国の事を考え、苦労を重ねてきた事がわかった。 時の政治家は世論の受けを狙って分かりやすい政策を取ろうとするが、素人が多く、官僚が苦労してきた事が分かった。 大作すぎて、途中で挫折。
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年金制度の立案や運用に携わった「年金官僚」に焦点を当て、我が国の年金の歴史を紐解く。 まさにドキュメンタリー番組を見ているかのような読ませる文章で、かつての年金官僚たちの奮闘や、政治により年金制度が翻弄される様などがよく伝わってきた。 「マクロ経済スライド」が人口減少、平均余命の...
年金制度の立案や運用に携わった「年金官僚」に焦点を当て、我が国の年金の歴史を紐解く。 まさにドキュメンタリー番組を見ているかのような読ませる文章で、かつての年金官僚たちの奮闘や、政治により年金制度が翻弄される様などがよく伝わってきた。 「マクロ経済スライド」が人口減少、平均余命の延びによる調整に過ぎないことなど、年金制度についての理解も深まった。やはり年金制度は複雑怪奇で、今までわかっているようで、全然わかっていなかったことがわかった。 本書で年金官僚の歴史を振り返ってみて、行政学で指摘されているように、日本の官僚の趨勢が、昭和の頃から現代にかけて、国士型官僚、調整型官僚、吏員型官僚と変化してきたということを再認識した。小山進次郎氏や山口新一郎氏などは、まさに国士型官僚であり、この方たちの下で働いた年金官僚たちはめちゃくちゃたいへんだったろうが、とても働き甲斐があっただろうなと思う。 一方、著者も年金官僚の〝顔”が見えなくなってきていると指摘しているが、年金官僚に限らず、近年の官僚が小粒化しているのは確かだと思う。本書の最後で紹介されている現職の年金官僚による「官僚的書面回答」が全てを物語っている。かつての国士型官僚が理想の姿だとは必ずしもいえないとは思うが、官僚たちにはもっと気概、人間味を持って政策立案に取り組んでほしいものである。
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年金制度の変遷を厚生省・厚労省の年金官僚という人にスポットを当てながら描く。年金という複雑な制度が社会情勢や政治の動きを受けて揺れ動いてきた様が分かる。 とはいえ、一つ一つはそこまで詳しくないのであまり頭に入ってきたとは言い難い。ただ、最終章のGPIF改革と2000万円問題は金融...
年金制度の変遷を厚生省・厚労省の年金官僚という人にスポットを当てながら描く。年金という複雑な制度が社会情勢や政治の動きを受けて揺れ動いてきた様が分かる。 とはいえ、一つ一つはそこまで詳しくないのであまり頭に入ってきたとは言い難い。ただ、最終章のGPIF改革と2000万円問題は金融との絡みもあって背景が良く分かった。例の水野氏は本当にゴリ押しでCIOのポストに着いたんだなと思った。
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刺さる言葉多かった。社会保障の根幹の一つとも言える年金制度の変遷がよくわかった。年金の神様かっこいいな、、、もっと勉強しよう、、
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