恋紅 の商品レビュー

皆川博子(著者)

2024/10/12

皆川さんの本をはじめて読んだ。
非常に良かった！
舞台は、幕末期から明治の吉原。遊女屋の主人の娘に生まれた女の子の物語。
遊女ではなく、主人の側、さらに女性という立場。自分の妹のように可愛がった女の子に起こった不幸…時代の波に押し流されそうになりながら、自分の「やりたい」ように生きようとした女性の物語が刺さる…
文章も読みやすく、かつカッコいい。別の作品も読んでみたい。

2024/04/06

幕末から明治にかけての話は、いろいろな作品で目にする。この作品も、その類いか？と思ったけど、だいぶ違った。これは、なに不自由なく育ったお嬢さんが、アイデンティティーを見出だす話だと思う。澤田瞳子さんの表書きに吊られて手に取ったけど、期待通りだった。