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センス・オブ・ワンダー の商品レビュー

4.9

12件のお客様レビュー

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2024/09/01

レイチェル・カーソンの著作というよりは森田真生の作品と言う方が適当だが、これがいい。『数学する身体』を読んだ時も思ったのだけれど、彼は賢明な詩人であり哲学者だ。そしてこの作品では、その思想(詩想)の源となる生活の実践者という一面も現している。

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2024/08/30

センスオブワンダー自体初読書である。くわえて、森田真生による「センスオブワンダー」も味わえ非常に読み応えのある作品。 自然に対する開かれた秘密という概念。その圧倒的無限性へのある種の虚無感と安心感。自然を十全に体験できる子どもたちの感性への賞賛。 大人な私は純粋な感情を諦めて...

センスオブワンダー自体初読書である。くわえて、森田真生による「センスオブワンダー」も味わえ非常に読み応えのある作品。 自然に対する開かれた秘密という概念。その圧倒的無限性へのある種の虚無感と安心感。自然を十全に体験できる子どもたちの感性への賞賛。 大人な私は純粋な感情を諦めている節もあり、そういった私が我が子に対して自然の豊かさや素晴らしさに気づかせてあげることはできないとった諦めがあった。しかし、教条的に提供するのではなく、子どもの視点による驚きや発見から大人も学ぶという相互的な関係のすばらしさに気付かされた。変に肩肘張った姿勢ではなくてもよいんだ、目の前に現れる場を共に楽しめばいいんだという気持ちになった。 森田真生のキー概念である「身体」と自然との関わりも述べられている。身体から発する感性というベクトル。月並みになってしまうが、単に知っていることではなく実際に体験して得た知識というものの頑健さを精錬なでみずみずしい筆致により心に染み渡る。 最後は環境問題にも話題は進む。環境への配慮•保全は今後の人間社会を維持していくために「必要」な行為。しかし、必要という義務感だけでは成り立たない。自然に対するワンダーの感覚による無意識下の本源的なものへの眼差しがあること、この感覚を都度思い返せる人生でありたい、難しいそうだけど。

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2024/08/15

子供の頃からタイトルだけ知っていた本。 今回、図書館で借りて読んだ。 今まさにその場に自分がいるかのような臨場感あふれる描写、幼かった頃の世界の見え方を思い出した。 また、私自身母でもあるため、子供と一緒に自然の中に出かけてみたいなと思った。 沈黙の春もタイトルだけ知っているので...

子供の頃からタイトルだけ知っていた本。 今回、図書館で借りて読んだ。 今まさにその場に自分がいるかのような臨場感あふれる描写、幼かった頃の世界の見え方を思い出した。 また、私自身母でもあるため、子供と一緒に自然の中に出かけてみたいなと思った。 沈黙の春もタイトルだけ知っているので、そちらも読んでみたい。

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2024/07/17

こんなに短い本だったのか!と思ったら作者が亡くなられていたのですね…。 「センス・オブ・ワンダー」を持ち続けていれば、生涯好奇心に満ち溢れて楽しく生きられるでしょう。 自然って見てるだけで飽きないですよね。詳しい知識はないですが。 外のふとした時に感じる美しさを、驚きを、その心を...

こんなに短い本だったのか!と思ったら作者が亡くなられていたのですね…。 「センス・オブ・ワンダー」を持ち続けていれば、生涯好奇心に満ち溢れて楽しく生きられるでしょう。 自然って見てるだけで飽きないですよね。詳しい知識はないですが。 外のふとした時に感じる美しさを、驚きを、その心を忘れずにもっと感度を上げていきたいものです。 まずは自然に触れ合うところから、だが夏は暑くて暑くてついつい出不精に…星空観察しようかな。

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2024/07/16

「子どもにとって、そしてわが子を導こうとする親にとって、知ることは感じることにくらべて半分も重要でないと、私は心から思っています。事実が、やがて知識や知恵を生み出す種子だとしたら、感情や、感覚に刻まれた印象は、種子を育てる肥沃な土壌です。幼年期は、この土壌を豊かにしていくときです...

「子どもにとって、そしてわが子を導こうとする親にとって、知ることは感じることにくらべて半分も重要でないと、私は心から思っています。事実が、やがて知識や知恵を生み出す種子だとしたら、感情や、感覚に刻まれた印象は、種子を育てる肥沃な土壌です。幼年期は、この土壌を豊かにしていくときです。」 レイチェル・カーソンが、“さらにふくらませたい”と考えていた「センス・オブ・ワンダー」。それが時を超え、森田真生さんの翻訳とそのつづきへ広がり、さまざまな人と素晴らしいタイミングで繋がって、今ここで文章も挿し絵も美しい一冊の本になった喜びを、今まさに子育てに奮闘している私の子どもと一緒に分かち合いたい。手元に置いて何度も読みかえしたい。

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2024/06/12

2024.6.11読了 自然に目を向けると、そこにはいつも驚きと不思議が溢れている そんなことに気づかせてくれる作品 センス・オブ・ワンダーとは、時間に追われて毎日を生きることの焦りから、短調で変化がないと嘆く毎日から、解放してくれるものだと思う 自分の日々に、目の前の出来事に...

2024.6.11読了 自然に目を向けると、そこにはいつも驚きと不思議が溢れている そんなことに気づかせてくれる作品 センス・オブ・ワンダーとは、時間に追われて毎日を生きることの焦りから、短調で変化がないと嘆く毎日から、解放してくれるものだと思う 自分の日々に、目の前の出来事に忙殺されてしまいそうなときは読み返そうと思う

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2024/05/13

自然に驚き感動する 自然に直接触れなくても、そんなワンダーを感じられる本は沢山あるとも思う 後半にある訳者の森田真生のエッセイが白眉 常に変化する自然とそれに対応し生きていく生き物たち 福岡伸一の『生物と無生物のあいだ』を思い出した

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2024/05/07

「センス.オブ.ワンダー」自体、珠玉の言葉が散りばめられ、音読して味わいたくなる作品です。読みながら、自然の中身を委ねたくなるようでした。 森田さんの、僕たち「センス.オブ.ワンダー」も美しく、レイチェル カーソンの世界をより一層深めることができました。 挿し絵も幻想的で素晴...

「センス.オブ.ワンダー」自体、珠玉の言葉が散りばめられ、音読して味わいたくなる作品です。読みながら、自然の中身を委ねたくなるようでした。 森田さんの、僕たち「センス.オブ.ワンダー」も美しく、レイチェル カーソンの世界をより一層深めることができました。 挿し絵も幻想的で素晴らしい。

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2024/04/29

憑き物が落ちたような感覚。 人間は美しい自然を搾取するだけの醜い存在だと思い込んで、自分が人間であることに対して嫌悪感や罪悪感を溜め込んでいたことに気づいた。 確かに人間による環境破壊は、無くしていかなければならない。ただ、人間が作ったもののおかけで思いがけず住処を得る生き物...

憑き物が落ちたような感覚。 人間は美しい自然を搾取するだけの醜い存在だと思い込んで、自分が人間であることに対して嫌悪感や罪悪感を溜め込んでいたことに気づいた。 確かに人間による環境破壊は、無くしていかなければならない。ただ、人間が作ったもののおかけで思いがけず住処を得る生き物もいて、人間の行いが必ずしも悪いものではない。 自然は「美」、人間は「悪」という単純なものではなく、それぞれの生き物の営みが持ちつ持たれつで奇跡的に調和しているのが自然だと、考えてみれば当たり前のことを教えてもらった。 私も生きていていいんだ。 今まで抱えてきた重い荷物を下ろしてもらったような、軽やかな心持ちに自分でも驚いている。

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2024/04/06

レイチェルカーソンのセンスオブワンダーは 冒頭30Pほど。 (というかそれしか現存してないのか) それ以降は、 森田真生さんという人の生活における センスオブワンダーを書いている。 「センスオブワンダー」と言うタイトルなので 読むまで構成に気づかなかった。 ※著者の表記のところ...

レイチェルカーソンのセンスオブワンダーは 冒頭30Pほど。 (というかそれしか現存してないのか) それ以降は、 森田真生さんという人の生活における センスオブワンダーを書いている。 「センスオブワンダー」と言うタイトルなので 読むまで構成に気づかなかった。 ※著者の表記のところには  レイチェルカーソン  森田真生 訳と続き と表記されてはいる。 なんだ、ほとんどはレイチェルカーソンではないのか。 と残念な気持ちになったものの 読み進めると、森田さんが書いた部分も十分に楽しめる。 森田さんの舞台は現代の京都なので 本家よりも情景が浮かびやすくて良いのかもしれない。 誰が書いたか。と言う色眼鏡を外してしまえば 素直に楽しめるし、気付きもあって これはこれで良い読み物だと思う。 装丁画や挿絵を担当している 西村チシカさんの点描、線画も 内容に調和してて良いと思う。

Posted byブクログ