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子どものこころは大人と育つ の商品レビュー

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6件のお客様レビュー

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2024/10/26
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※このレビューにはネタバレを含みます

「先生の言葉で明日からも生きていけます!」と、冒頭数ページ読んだだけで、暑苦しく握手したくなるような気分になった。終章では思わず涙してしまった。 新書って、大学の先生が書いた本って、堅苦しくて読みにくくて遠ざけてきたけど、「ですます調」の柔らかい表現が多く、最後まで読め進めることができた。 と言っても、本の内容を正しく理解できているか、イマイチ自信がない。たくさん付箋を貼りながら、とりあえず先へ先へと読み進めた。 篠原先生ご自身の子育てで、共感する部分も多かった。 タスクが次々流れてくる様子は、さながら回転寿司。取れないで何周も回っているタスク皿のなんと多いことか…というコラムとか。 子どもの添い寝は、大人のほうが安心をもらっているのだという部分とか。 保育園の先生に、毎日元気をもらっている部分とか。いま、私の息子はトイトレ中で全然パンツに移行できないのだけど、「今日もパンツがんばりました!濡れちゃったんで、ズボンも水洗いしてまーす!」という明るい先生の笑顔に、荷物は重いが心は毎日軽くなって救われている。保育園の先生が適切なアタッチメントをしてくれている。子どもに対しても、私に対しても。 これまで手にした育児本の多くで主語が「母」になっていることに「カンベンしてよー」と思っていた。「母の対応で子どもはこうなる」「母がどうにかすべし」…いやいや、私、無理だってば。積極的に子どもを産もうと思っていたわけではなく、「まぁできたらできたで」くらいに思っていた私にとっては、本を読めばその分得られる知識はあっても、とにかくいろんなことが重い。 本書でも、「父か、母か、どちらか一方でも安定したアタッチメントなら、子どもの問題が少ない」みたいな部分があって、私の夫は子どもに激昂してしまうシーンが多々あるので、「あぁ、やっぱりせめて私は穏やかにいるよう、気をつけて過ごさないといけないのか…結局私がいつも我慢か…」と思いながら読んでいた。 一方で、「アタッチメントは不安定だとダメ、ということではなく、その大人とどう安全に過ごすか、子どもは考えている」というのは救いだと思った。子どもは子どもなりに考えている。「その大人と、どう過ごしたら安全なのか」と。 本書は、雑誌VERY2024.6月号の『癇癪がひどすぎるの、うちだけですか?子どものバクハツに、ママもバクハツしそうです!』というコーナーに出ていて、図書館で取り寄せした。 雑誌の内容はたいして印象に残っていないけど、本書を読んで、子どもたちに「この人とは安心して過ごせる!」と思ってもらいたいと思った。そのためには、自分だけが頑張るとか我慢する、とかではなくて、相手への気遣いの問題なのかな、と思っている。会社でパワハラやモラハラになることは、子どもに対しても言っちゃいかん、と。夫に言ってしまいがちなので、本当に気をつけたい…。 子どもに関わるすべての大人へ、と著者は書く。 私は保育園児を2人育てる母なので、子どもに毎日関わっている。自分が子どもを育てていなかったら、絶対手にすることはなかった本だと思う。だけど、子どもがいなかったとしても、読んで損はない本だと思う。 例えば電車の中で。例えばスーパーで。例えば子どもがいる同僚と仕事をする場面で。間接的にでも子どもと接している大人、という意味では、かなり多くの大人が「子どもに関わる大人」になり得る。 さすがにそこまでは言い過ぎでも、大人も子どもも社会の一員。自分の子どもにも関わってくれる大人がたくさんいて、大切に扱ってもらえることはとてもありがたい。保育園の先生も、近所のオバチャンも、職場の同僚も会ったことのない私の子を気にかけてくれる。 この本は、子どもについての本だけど、大人であるあなた自身の価値に関わる内容でもある。 冒頭で、そう書かれていた。 子どもを通じて、私も誰かから温かく見守ってもらっているのはありがたい。 子どものこころは、大人と育つ。 まわりにどんな大人がいるか、考えるとおそろしい。恐ろしいけど、世の中にはいろんな人がいるから、色々影響受けて、大きく、強く、優しく、適応力を持って生き抜いて欲しい。私自身も、気負わずに、とりあえずなんとかなるー、と思って、時に息抜きしながら生き抜きたい。 大人自身も、子どもにいろんなことを教えられて、考えさせられている。 自分の子どもにとっては「安全の基地」でありたい。 自分の子以外でも、共に生きる仲間だと思って接したい。 手元に置いて、なにかあったら「安心の輪」の図をを見返して、子どもたちを送り出せるようにしたい。

Posted byブクログ

2024/08/10

赤ちゃんや幼いこどもを心を持った一人の人間として扱い、話しかけること。 子供のイメージを固定しないこと。「こんな姿もあるんだ」と色々な側面から子供を観察し、受け入れること。 読んで驚いたことは、1歳にも満たない子供でも親の行動や表情仕草などを見て合わせようと働きかける。 私自身、...

赤ちゃんや幼いこどもを心を持った一人の人間として扱い、話しかけること。 子供のイメージを固定しないこと。「こんな姿もあるんだ」と色々な側面から子供を観察し、受け入れること。 読んで驚いたことは、1歳にも満たない子供でも親の行動や表情仕草などを見て合わせようと働きかける。 私自身、子供の安全基地、避難所になれれば幸いです。

Posted byブクログ

2024/07/09

思わず笑ってしまうエピソードと研究結果に基づく理論が程よく書かれていてアタッチメント理論初心者には適切。大人と子どもの関係はシンプルではないけど、人間が持つ非認知能力、この本だと社会的情緒能力と表現されるものの全てが含まれていると感じれた。

Posted byブクログ

2024/06/06

読了。子どもと周りの大人とのアタッチメントについて。大人側のアプローチも子ども側のアプローチも共に大切で、これから先、成長して行く上での強みになっていく。アタッチメント=母親という印象が強いけど、それだけじゃないよなぁと改めて実感しました。

Posted byブクログ

2024/04/21

ネット記事にて知る。 私自身には、子どもはいないけど、子どもが育つ上で周囲の大人の役割はあるようだ。 社会人として、そのあたりの役割も果たしていくことができるのかも知れない。

Posted byブクログ

2024/04/01

タイトルに「大人と育つ」とあるように、子どもの発達を決めるのは親だけでなく、その他の大人も巻き込んで多くの人との間で育まれるものなのだということがわかる。アタッチメントや母子関係の話になると、どうしても母親の役割に重きが置かれがちな印象を受けるが、本書が世のお母さんの肩の荷を下ろ...

タイトルに「大人と育つ」とあるように、子どもの発達を決めるのは親だけでなく、その他の大人も巻き込んで多くの人との間で育まれるものなのだということがわかる。アタッチメントや母子関係の話になると、どうしても母親の役割に重きが置かれがちな印象を受けるが、本書が世のお母さんの肩の荷を下ろしてくれたらと思う。バランスの良い内容で、コラムもほっこりしていて頭を休めるのにちょうどよい。 発達心理学に寄せた内容であり、臨床的な内容を期待している読者にとっては物足りない内容かもしれない。これからアタッチメント理論を学ぶための一冊としてオススメしたい。

Posted byブクログ