日本と西欧の五〇〇年史 の商品レビュー
ヨーロッパとアメリカの世界進出はいかに進んだのか。 世界覇権をめぐる500年の争いを俯瞰し、日本が立ち向かうべき現実の正体に挑む著者渾身の一冊 図書館スタッフ
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西尾先生も亡くなってしまわれた。 西欧とは何か、米国とは何か、日本はそことどう向き合って来たか。 歴史家のような細かい定義に興味はないと言い切る。歴史のうねり、流れを理解したい。 アジアは何万年もの間、穏やかであった。空間的な拡大を望まず、生きてきた。 ところが350年前、突...
西尾先生も亡くなってしまわれた。 西欧とは何か、米国とは何か、日本はそことどう向き合って来たか。 歴史家のような細かい定義に興味はないと言い切る。歴史のうねり、流れを理解したい。 アジアは何万年もの間、穏やかであった。空間的な拡大を望まず、生きてきた。 ところが350年前、突然、異質な文明が海の向こうに突然出現した。 戦争の度に大きくなり、戦争の中で変容する国。 領土拡大の野心はないが、情報と金融で世界を支配しようとする国。 米国である。 西欧の忌み子。そう受け取ったな。 米国には、国際関係は存在しないと断言する。その辺は、中華と似てるのか。 西欧は、モンゴルとイスラムに圧迫され、青息吐息であったが、終末思想に焦燥的に追い詰められ、大洋に出た。 西欧とは、信仰と暴力と、科学が三位一体になった、そっか、これも異質なんだ。しかも傍迷惑な。 視野狭窄な野蛮人が、野蛮な正義に基づいて世界中を席巻した。 日本は。 太平洋という天然の要害に守られ、その波から逃れ得た。 日本は確たるイデオロギーがない文化であり、虚心坦懐、自分を無にして相手を受け止める。維新後、西欧文化を鏡として必死に追いつこうとし、それを認めない異文化にボコられた。 日本は。 この先、そんな世界とどう接していくのか。
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16-18世紀の西欧≒軍事革命の300年 宗教改革により強化されたキリスト教信仰+新大陸幻想→新世界の発見・拡大→金融と制空権の脱領土的世界支配 ヨーロッパの中世:信仰・暴力・科学の3要素が絡み合った観念体系 米国:戦争のたび姿を変える国 リンカーン・天才的宗教家 米国独立宣言に...
16-18世紀の西欧≒軍事革命の300年 宗教改革により強化されたキリスト教信仰+新大陸幻想→新世界の発見・拡大→金融と制空権の脱領土的世界支配 ヨーロッパの中世:信仰・暴力・科学の3要素が絡み合った観念体系 米国:戦争のたび姿を変える国 リンカーン・天才的宗教家 米国独立宣言に含まれなかった黒人・インディアン トルデシリャス条約・領域境界線←キリスト教的・西洋的概念の所産 異端と異教徒は別次元 海から陸を抑えるイギリスの空間革命 略奪は市民社会では日常の経済活動 中世ヨーロッパの拡大意志→太平洋侵略 人間は無意識という幻の中に漂って生きている 心の甘さの追放劇→西欧近代の門戸を開く 科学思想の先駆者・神学者カルヴァン 劣等人種の絶滅を叫ぶキリスト教徒 仏教・日本人の無の感覚にこの上なくフィット 地球の果てを見極めようとする西洋人の並外れた情熱
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