「生涯にわたって能動的に学び続ける力」を養う教科教育への挑戦 の商品レビュー
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久々の算数ジャンルの本。 加固先生の本は以前も読んだことがあるが、学習指導要領解説を根拠に述べられている部分が多いので、読んでいて軸がしっかりしているという印象を受けた。本書のタイトルの前半も、指導要領からの引用。笑 加固先生とお会いしたことがある職場の上司から加固先生は真面目で丁寧な方と聞いたが、本書もまさにそんな感じ。指導要領解説の解説を読んでいるというイメージ。 「統合的・発展的」の具体的なイメージを持つことができた。 これも同じように考えるとできそう!前やった問題と似ている!この場面でもできるかも…他の場面ではどうかな? このように考え続けながら学ぶことで、生涯にわたって能動的に学び続ける力をつけることができるという意見に大賛成。 子どもが主体的に学べるしかけづくりは教師の重要な仕事の一つ。算数に関しては、数学的な見方・考え方を意識した授業づくりがポイントとなる。 単元はじめに1時間使って全学年の内容の復習を行うことで、どんな数学的な見方を働かせてきたのかを確認する時間を取るという実践にもなるほどと思った。 担任時代の自分を振り返ると、「終わらせないといけない」ということで頭がいっぱいで、丁寧に見取る時間や準備の時間といったものを取れていなかったように思う。 今現場を離れてあるからこそ理想ばかり語れるというのもあるとは思うが、本当に子どもの力を伸ばすためにどうすれば良いかという視点は常に忘れずに持っておきたい。 以下、僕的本書の魅力。 ・杉山吉茂先生の著書が引用されていた。 ・教科書の内容が面白くないのではない。それを扱う教師(の方法)が面白くないのだ的な意見。 ・指導要領に従って書かれているので間違いない。 いつか本人に会ってお話を聞いてみたい。
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