経営中毒 の商品レビュー
2000円の価値はある。366ページあって、途中マーケティングの教科書的な内容に飽きたが、終盤で経営に関する内容に戻り、自らの社長業の苦難の様を記述する。著者は成功したコンサルティング会社の社長であり、有料講演会の内容を出版したようなもの。当社の経営及びたくさんの社長を見てきた事...
2000円の価値はある。366ページあって、途中マーケティングの教科書的な内容に飽きたが、終盤で経営に関する内容に戻り、自らの社長業の苦難の様を記述する。著者は成功したコンサルティング会社の社長であり、有料講演会の内容を出版したようなもの。当社の経営及びたくさんの社長を見てきた事例と、それに対する率直な思いを知ることができる。
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社長の誤算を疑似体験する本、という紹介。その通り。 備忘録。 ・困難との向き合い方に企業経営の要諦が詰まっている。 ・社長と社員の覚悟にズレがあるのは当然。 ・人を繋ぎ止めるのは共通の価値観。ミッションやバリューを、お互いの人生のバックボーンから開示し合うくらいの進め方で、徹底的に議論する。 ・採用について。スキルや実績があるからといって、価値基準の違う人を採用すると失敗する。 ・価値観について、同じ言葉を使っていてもニュアンスが互いに異なる。安定、機会、当事者意識とか言ってても、そのレベル感は人によって異なりがち。 ・社長の翻訳役も必要。時にはエキセントリックな社長の言動を、会社視点で翻訳して、社員の不満も汲み取って、社員に浸透させ、安定をもたらす人。 ・肩書きにこだわる人は要注意。会社のめざすミッションよりも自分のキャリアを優先する傾向がる。 ・よく聞く働きアリの法則、2:6:2の法則。社内の下2割の人に辞めてもらうのは得策ではない。次の下2割が出てきてしまうから。有効なのは、なぜ下の2割の成果が出ないのかを探り底上げを図ることと、中位の6割にもっと着目してここを伸ばすこと。 ・経営陣の誰かが本気になって組織運営にリソースを割く。 ・社長は感度が高すぎるために現場に口を出せてしまう。社長が感度が高いのは当然。大切なのは、会社として絶対に譲ってはいけないことと、譲ってもいいことをはっきりさせること。 ・適正価格は市場が決めてくれる。 ・あったらいいなと、お金を払ってまで使いたい、は天と地の差がある。顧客はスイッチングコストをかけてまで変えたくない。 ・うまく行かなければピボットする。いま実際に世の中で流行っているプロダクトを見ても、ピボットによって生み出されたものが多い。ピボットは、「顧客」「課題」「提供価値」のうち一つだけ変えてみることからやってみよう。ミッションがブレていなければ、ピボットは何回しても構わない。 ・ミッションやビジョンやパーパスといったラベリングの違いはあまり本質的ではない。要はこの会社は何のためにあるのか、をはっきりさせることが大事。 ・ビジョンを変えたい場合。いきなり「変えます」というのではなく、経営陣に、「本気でコミットするにあたり、ここがちょっと引っかかっている」などと相談してみると良い。 ・朝令暮改は悪くない。ただし、社長と社員間の情報格差は埋めてあげよう。そうしないと良くない。 ・目標はロジカルに。もしくは、それを達成した先の未来を語ること。
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創業社長向け。雇われ社長ははるかに緩い環境で仕事できる。 ・投資家がみるのは、ビジネスモデルより、起業家本人 ・社長と幹部社員の価値観は合わせるべき。そうしないと組織が崩壊する。 ・自分と異なる勝ちパターンを持つ人を採用する ・2:6:2の方策。真ん中の6をどう上げるか。...
創業社長向け。雇われ社長ははるかに緩い環境で仕事できる。 ・投資家がみるのは、ビジネスモデルより、起業家本人 ・社長と幹部社員の価値観は合わせるべき。そうしないと組織が崩壊する。 ・自分と異なる勝ちパターンを持つ人を採用する ・2:6:2の方策。真ん中の6をどう上げるか。下位2の成果が出ない原因も探る。 ・誰かを捨てるなら、どのような人にいて欲しいのかを明確に打ち出す。 ・役職と評価と報酬はセットで考える ・組織や人のマネジメントに長けているキーマンを置く。CHRO、最高人事責任者。 ・組織の崩壊は、社長自身の潜在的な考え方や価値観に問題がある。#潜在意識レベルで人に好かれ、信用され、人を元気づける必要 ・組織が100人を超えると全部は見切れない。会社として絶対譲ってはいけないこと、譲ってもいいことをはっきりさせる。 ・悪い情報が上がってくるようにするには、早く情報をあげてくれたことに感謝を示す ・成長しない痛 ・熱狂的なコアユーザーを見つけ出す ・ピボットで大切なのは、とにかく打席に入って打ちまくること ・トップが違和感を持たないミッションやビジョンを掲げる ・なぜ成長が必要なのか?目標の根拠と、その先にある素晴らしい世界を示す必要 ・褒めらることは少ない。文句言われることの方が圧倒的に多い。
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主に、スタートアップのマネジメントの難しさを、語る。堅苦しい教科書調を避けて、座談のようにまとめてあり、読みやすい。ただ、採り上げられるポイントは、それ自体は、教科書の項目と大差ない。リアリティを与えようとするものであろう。
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社長の悩みがわかる本。新規事業等にも参考になる。特にユーザーを見つける部分は価格の決め方、ピボットの仕方は勉強になった。
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ポッドキャストでの語りが書籍になって再登場。エッセンスが詰まっており、筆者が強調したかった箇所がよりわかる。
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起業や社長の苦労を知る一冊。 社長は人一倍、そしてあらゆるフェーズであらゆる苦悩を抱えているが、それを理解して、 ・自身の立場から主張を押し通す ・社長に寄り添い提案をする ことをしていきたい。
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創業期に発生する様々な障壁を、簡潔ながらもリアルに記述されている一冊。理想と現実のギャップや思わぬ落とし穴がいくつも散りばめられており、一気に読了した。 個人的には、創業初期は同質的なメンバーだけで経営を行った方が効率的、といった主張には共感し、ダイバーシティを推進する前にWHYや自分たちが置かれている状況に対するアセスメントが必須と再確認した。 主に印象に残った箇所は以下の通り ・「じつは創業初期に限って言えば、ダイバーシティとは真逆の、同質的な人だけでメンバーを構成したほうが、スムーズに事業を進められます」(p.115) ・「人数が増えるにつれて起こるのが、他の職種同士の「文明の衝突」です(中略)「文明の衝突」を起こしている人たちを一人ひとり見ていくと、ほとんどの場合、悪い人はいない」(p.154~155) ・「「事業面の課題」の裏には「組織面の課題」が隠れていることも多いです」(p.181) ・「価格を決めるアプローチは複数ありますが、私は「ビジネスモデルから考えること」と「差別化要素を明確にすること」の二つが基本だと考えています。両者は別々に考えるのではなく、連動して価格が決定します」(p.229) ・「この「わからない」が曲者なのです。「あと3回、商品の改善を頑張ったら当たる」というのがわかっていたら、誰でも頑張れるでしょう。しかし、それは誰にもわからないのです」(p.241) ・「購入後に「活用できていない遊休資産だから」と不動産を売ってしまうファンドもあります。事業を買収しておきながら、実際は事業よりも資産に価値があると見て、効率的に買っているわけです」(p.301)
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https://www.nikkei.com/article/DGKKZO82342040W4A720C2MY5000/
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文化放送 「村上信五くんと経済クン」 ゲスト 徳谷 智史 さん (2024年06月08日放送) 124
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