多元宇宙論 集中講義 の商品レビュー
専門用語も限りなく抑えられていて読みやすい。 著者の研究に対する熱意も随所に垣間見えて、読書の後押しとなる。 ざっくり概念としてマルチバースの存在する根拠を学ぶことができた。後半にはエンタメにも話題を手繰り寄せ、息継ぎとなって読了までこぎつけた。というのもその直前の、「我々の宇...
専門用語も限りなく抑えられていて読みやすい。 著者の研究に対する熱意も随所に垣間見えて、読書の後押しとなる。 ざっくり概念としてマルチバースの存在する根拠を学ぶことができた。後半にはエンタメにも話題を手繰り寄せ、息継ぎとなって読了までこぎつけた。というのもその直前の、「我々の宇宙」を内側から見た場合は宇宙は一様で無限、外側から見た場合は有限という解説があんまり腹落ちしていないのは、ここだけの話で。 タイムリープに対して、マルチバース理論的には未来にはいけるが過去にはいけないという指摘は新鮮。ドラえもんの世界は、実はマルチバースなのでは?という指摘もふむふむと納得させられる。あとは、「エブエブ」観る気力を掻き立てられた。むずそう。 著者も言うように、この理論が正しいと明らかにはなっていない。しかし、カール•ポパーの『反証可能性』の俎上に乗っているからこそ、まさしく科学なのである。ロマンがあるではないですか。私のような文系でも、本書を読むことで端に触れてドキドキさせられる。
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マルチバースの話は野村泰紀先生が解説するネット動画で説明をきいていたので、この本を読むことはその知識を詳細な情報でアップデートするような感覚でした。 あとがきにあった 「広大な宇宙に比べたら、ちっぽけな自分の悩みなんて全部吹っ飛ぶ」 というようなミラクルはあまり期待しないほう...
マルチバースの話は野村泰紀先生が解説するネット動画で説明をきいていたので、この本を読むことはその知識を詳細な情報でアップデートするような感覚でした。 あとがきにあった 「広大な宇宙に比べたら、ちっぽけな自分の悩みなんて全部吹っ飛ぶ」 というようなミラクルはあまり期待しないほうが良いかと思います。(省略)僕も、周りにいる宇宙論を取り扱っているサイエンティストの多くも、皆さんと同じような日々の悩みを抱えながら生きているように見えます。 という、素人が物理学に接する際の心構えを諭した著者、野村泰紀さんの優しさがとても印象に残りました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
肝心の「真空のエネルギー」に関する説明がほとんどなく理解できないが、他はなんとなく理解できたかも。特に多元宇宙のそれぞれが「泡」として互いに行き来ができないことの説明などはわかりやすかった。 著者はちゃんとした研究者であることは間違いないのだけど、本書では「これってXXなんじゃね?」「神理論!」のような砕けた文体を意識して使っているようで、すごく無理している感があって却って読んでて疲れる。
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ビッグバンやインフレーション、真空のエネルギー、超弦理論に量子力学とサイエンスの最前線から見えてくる宇宙の姿が素人にもぼんやり見えてくる。 なるほどそういう可能性が極めて高いのかの最新版。
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