1,800円以上の注文で送料無料

クリエイターワンダーランド の商品レビュー

4.8

5件のお客様レビュー

  1. 5つ

    4

  2. 4つ

    1

  3. 3つ

    0

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/09/15

中山淳雄の本は「オタク経済圏創世記」以来。それが2019年でした。それからコロナ禍を経ての本書です。間に「エンタメビジネス全史」も買って積読状態なのですが「エンタメ通じZ世代分析」という書評を見て先にこの「クリエイターワンダーランド」を読んでしまいました。5年前になんとなく頭で理...

中山淳雄の本は「オタク経済圏創世記」以来。それが2019年でした。それからコロナ禍を経ての本書です。間に「エンタメビジネス全史」も買って積読状態なのですが「エンタメ通じZ世代分析」という書評を見て先にこの「クリエイターワンダーランド」を読んでしまいました。5年前になんとなく頭で理解した気分になっていたものが、今回はなんかものすごく腹落ちした気分になりました。状況がどんどん進展したのか、著者の視野が拡がったのか、読者である自分の理解力が上がったのか…今、コンテンツ界隈で起こっているこのの完璧な解説書に思えました。いっぱいフレーズ欄に書き込みました。「オタク経済圏」といったまだ知る人ぞ知る的なエコシステムから「クリエイターワンダーランド」というメインステージに不可逆に進む進化のスピード、半端ないです。ほんと自分の中のモノサシを作り替えなくてななりませんね。今のところ今年度、納得したで賞No.1!

Posted byブクログ

2024/07/16

YOASOBIやAdo、Vtuberなど今のエンタメシーンを彩る面々が出てきたのは偶然ではなく、それまでの系譜を踏まえると必然だったとも言える、ということはわかった。エンタメのみならず各方面のビジネス界や政界でも影響力のある著者が、「わかりやすい」象られ方が内包している暴力性につ...

YOASOBIやAdo、Vtuberなど今のエンタメシーンを彩る面々が出てきたのは偶然ではなく、それまでの系譜を踏まえると必然だったとも言える、ということはわかった。エンタメのみならず各方面のビジネス界や政界でも影響力のある著者が、「わかりやすい」象られ方が内包している暴力性について論じてくれているのは、上の世代にも認識してもらううえで非常にありがたい!

Posted byブクログ

2024/03/31

エンタメ社会学者の、丹念な取材・独自の観点が相変わらず冴えわたる他の追従を許さない著作。歴史的背景から変遷プロセスを含め、最新の動向までがエビデンスベースできちんと記されている。各項目における筆者の評価・所感の表現が刺さること多数で、ズキズキワクワクしながら物語を読むかのような感...

エンタメ社会学者の、丹念な取材・独自の観点が相変わらず冴えわたる他の追従を許さない著作。歴史的背景から変遷プロセスを含め、最新の動向までがエビデンスベースできちんと記されている。各項目における筆者の評価・所感の表現が刺さること多数で、ズキズキワクワクしながら物語を読むかのような感覚にも浸ることができる。日本のクリエイターたちのインサイトに寄り添った筆者のやさしい眼差しが温かくて熱い。

Posted byブクログ

2024/03/14

めちゃくちゃ面白い。 エンタメを享受する側が、 受動的だったのが能動的になっている話が納得すぎる。 音楽で言えばニコ動、小説でいえばなろうなど二次創作文化が日本にはあるが、それは日本があらゆるものを二次創作してきた背景があるからこそ蔓延したものであり、「構想力」よりも「解釈力」...

めちゃくちゃ面白い。 エンタメを享受する側が、 受動的だったのが能動的になっている話が納得すぎる。 音楽で言えばニコ動、小説でいえばなろうなど二次創作文化が日本にはあるが、それは日本があらゆるものを二次創作してきた背景があるからこそ蔓延したものであり、「構想力」よりも「解釈力」という二次創作者のインサイトも面白かった。

Posted byブクログ

2024/02/25

著者の別の作品(エンタメ全史)を読み、文体や著者自身が本を書き上げるために数百以上の参考文献や専門家へのインタビューを通して平等な視点から文章を記しているスタイルに共感し、本作も読みました。 本作の中でキーワードとなる中心となるコンセプトがダイナミックアイデンティティ。画一的な...

著者の別の作品(エンタメ全史)を読み、文体や著者自身が本を書き上げるために数百以上の参考文献や専門家へのインタビューを通して平等な視点から文章を記しているスタイルに共感し、本作も読みました。 本作の中でキーワードとなる中心となるコンセプトがダイナミックアイデンティティ。画一的な価値観にまとまりがちな日本において、決められたパーテーションにとらわれない世界観の創作と、消費のスタイルが始まっているという主張を多くの事例を通して紹介いただきました。 また、2項対立になりがちな、男女、大人と子供、生産者と消費者、クリエイターとユーザなどが現在はあらゆるエンタメを通して境目が曖昧になり、2項では表現出来ない事象も分かりやすく解説されています。 vチューバなどがなぜ今、流行しているのかを歴史的な変遷と共に書かれており今起きている事象の整理にもつながりました。 記載されるテーマの中心であるyoutubeや、小説家になろう、ボーカロイドなどインターネット2.0時代のものから2020年代から始まっている新たなテーマまだ幅広く取り扱われており、この一冊でテレビやエンタメなどの状況を整理する事ができると思います。

Posted byブクログ