幽霊絵師火狂 筆のみが知る の商品レビュー
序幕/座敷小町/犬の絵/荒波の帰路/彫師の地獄/ 悲しまない男/若衆刃傷/夜鷹御前/筆のみが知る/終幕 病弱な真阿はよく部屋にこもっている。そんな時に幽霊絵師が居候するなんて。と思っていた彼女は少しずつ絵師に近づいて行く。そして彼女は筆を取り、そして不思議が始まる。
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幽霊画とその背景が見える女の子のお話だと思ったら、結構ヒロインにディープな過去があってびっくり。しかもシリーズだった。人の執念って怖いなぁという感想。
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- ネタバレ
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明治初期の大阪。 料理屋の娘の真阿は結核のため、部屋から出ることも許されない生活をしていた。 そんな時に幽霊画で有名な火狂が彼女の家に居候することになり……。 彼には人には見えないものが見えるようで、そんな彼の元へは奇妙な絵が持ち込まれてくる。 その謎を真阿と二人解き明かしていくのだが。 本当に絵師の話が好きなんだなぁとしみじみ。(谷津先生の絵師の作品なんて最高と思ってます♪) 既に浮世絵の時代ではなくなっていて、その中で依頼された絵を描いている火狂。基本的にはホラーなのでしょうが、絵画ミステリの部分が大きいです。 楽しい時間を過ごさせてくれた一冊です(#^.^#)
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近藤史恵さん、初めて読んだ歴史物。と思っていたら、時代は明治だった。 怖い絵はいつの時代も人気なのか⁈水木しげるさんも、北斎の妖怪画も、人気。 確かに、引き込まれていきそうな怖い絵はある。 そんな絵が魅力的に書かれている。
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読み終えたなら、文庫の厚みを確認していただきたい。薄さに驚くだろう。物語の密度が異常。物語は極めて濃厚だし、その描写もあらすじだけを記すようなものではなく、緻密で濃厚なものだ。なのに、なぜこの分量で収まる。ホントに要らぬ枝葉は一切を切り捨ててるんだろうなあ。
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他人には見えないものが見える絵師の火狂とその絵師が居候している料理屋の娘の真阿が、絵に関わる謎を解く。 火狂に関わることで、真阿にも不思議な現象が起こる。 最後に明かされるタイトルの意味。火狂と真阿の今後が気になる。
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料理屋の娘。 怪奇もの。 と、いうと、どうしても他の著者さんの三島屋シリーズが頭の中に。 それと、比べるわけではないが、どーしても、最後まで頭の中にそれが浮かんでいたなー。 三島屋と違うのは、一個一個のお話の終わり方が「優しい」こと。 そして、主人公そのものが怪異に思いっきり巻...
料理屋の娘。 怪奇もの。 と、いうと、どうしても他の著者さんの三島屋シリーズが頭の中に。 それと、比べるわけではないが、どーしても、最後まで頭の中にそれが浮かんでいたなー。 三島屋と違うのは、一個一個のお話の終わり方が「優しい」こと。 そして、主人公そのものが怪異に思いっきり巻き込まれることがないところ。 読み手としても安全な場所から眺めることができるイメージ。 火狂と、真阿、良いコンビ。 たぶん、長い期間を共にすればするほど、お互いに怪異への反応が良くなるような気がする。 いや、真阿が成長したら、もしかしたら、その反応が薄れるかもしれないなー。 タイトル回収が切なかった。 ああ、だからこのタイトルなのかと。
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怖い場面もあるにはあるけれど、各話の終わり方が静かで優しい。「悲しまない男」の結末が特に印象的で、人を想う気持ちの表し方が素敵だった。 そして真阿にも特殊能力があるようだ。火狂とのコンビで諸事解決、もっと読みたい。
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