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無縁老人 の商品レビュー

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2024/07/26

信頼しているライターの石井さん(と言いながら、そんなに読んでいるわけではない)の最新作。月刊誌『潮』に2018年9月号から2020年7月号まで連載されたもので、日本における高齢者問題を様々な角度から切り取り分析する。 犯罪常習者やヤクザのような自己責任の場合でも、ここまで面倒見る...

信頼しているライターの石井さん(と言いながら、そんなに読んでいるわけではない)の最新作。月刊誌『潮』に2018年9月号から2020年7月号まで連載されたもので、日本における高齢者問題を様々な角度から切り取り分析する。 犯罪常習者やヤクザのような自己責任の場合でも、ここまで面倒見る必要があるのかと呆れた。逆にハンセン病患者や中国残留日本人のように国に責任がある場合はもっと手厚くサポートすべきだと思う。 雑誌連載のせいか章ごとにバラバラな印象で、このタイトルは正解だろうか。読み物としてはおもしろかったが。

Posted byブクログ

2024/05/23

さまざまな辛さを抱えた高齢者のルポ 著者はあくまで弱い立場の側の人々に寄り添うので、言及されないが、 この国は安い賃金で高品質のサービスを求めすぎであり 一般市民、労働者の搾取によって成り立っている仕事が多いと言わざるを得ない。 国会議員や経営者、特権階級のような人々はこうい...

さまざまな辛さを抱えた高齢者のルポ 著者はあくまで弱い立場の側の人々に寄り添うので、言及されないが、 この国は安い賃金で高品質のサービスを求めすぎであり 一般市民、労働者の搾取によって成り立っている仕事が多いと言わざるを得ない。 国会議員や経営者、特権階級のような人々はこういった本を読むことが果たしてあるのだろうか? 弱い立場の人々の気持ちが少しでも理解でき得るのか、、 第一章 黒い黄昏 刑務所という終の棲家―累犯者 暴力化する介護―高齢者虐待 腐朽する肉体―孤独死 第二章 過ぎし日の記憶 海の怪物との戦記―捕鯨 黒いダイヤの孤島―炭鉱 第三章 日本最大のドヤ街の今 ドヤ街の盛衰 命の牙城―LGBTQ高齢者介護 名のない墓碑―葬儀 第四章 忘れられた日本人 隔離と爆撃―ハンセン病 闇に花を咲かせる―ハンセン病 祖国は幻か―中国残留日本人 第五章 高齢者大国の桃源郷へ 死の淵の傾聴―自殺 もう一つの実家―介護 村はなぜ、女性長寿日本なのか―寿命

Posted byブクログ

2024/03/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

人類が進化するのは世代交代があるから。養うべきは下の世代。生存競争に敗れた上の世代は捨て置かれる。累犯、自殺、孤独死。ドヤ街での職探しに、引き取り手のない遺骨。‥そんな中で立ち上がろうとする人々。助けようと奮闘する取り組み。過去があるから今がある。大人から子供が生まれ、老いる人がいるから若者が育つ。…隔離されてきたハンセン病患者。満州に置き去りにされた日本人。長らく理解されなかったLGBTQ。境遇は自己責任による結果ではない。命の終わりに、「生きて来てよかった」と、そう思わせてあげてもよいではないか。

Posted byブクログ