おねえちゃんていいなぁ。 の商品レビュー
主人公の女の子はひとりっ子なので、表紙の絵のような、下の子にお花を取ってあげる姿を見て、「おねえちゃんて いいなぁ」と、羨ましくなります。 更に、本編ではそんな彼女の姿を見て、そのお姉ちゃんが、彼女にもお裾分けしてくれる温かい光景も見られて、その気持ちはますます強まるばかり...
主人公の女の子はひとりっ子なので、表紙の絵のような、下の子にお花を取ってあげる姿を見て、「おねえちゃんて いいなぁ」と、羨ましくなります。 更に、本編ではそんな彼女の姿を見て、そのお姉ちゃんが、彼女にもお裾分けしてくれる温かい光景も見られて、その気持ちはますます強まるばかりに。 岡田千晶さんの色鉛筆の美しさは、いつ見てもハッとさせられるものがあり、本書の場合、まるでやわらかい白いヴェールが下りているような、うっすらとした幻想的風景に、まるで女の子の夢見ている心境を投影しているようにも思われて、そんな憧れの気持ちは、くすのきしげのりさんの、女の子の気持ちだけをシンプルに文章とした、物語の構成からもダイレクトに伝わってきます。 そして、女の子がついにあるお願いをおかあさんにする光景には、あどけない微笑ましさがあって、それはできないけれど、でもね・・・。 それは長い月日の後に訪れた、別の意味だけれど、待望の「おねえちゃんて いいなぁ」となって、そんな嬉しい気持ちは、かつては女の子と共にひとりっ子だった、裏表紙のぬいぐるみも同じ気持ちなのでした。 ちなみに本書は「おかあしゃん。はぁい。」の続編(2024年)となり、本編にその絵本が登場したり、タイトル通りの台詞が読めたりといった、続編ならではの嬉しさもあり、私は続編とは知らず、先にこちらを借りてしまったので、前作も読もうと思います。
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