妹に邪魔される人生は終わりにします の商品レビュー

風見ゆうみ(著者)

2024/03/02

読んでいて非常に頭が痛かった。
主役である筈のエリナとアレクが霞む勢いでエイナとクズーズが最後の最後まで喚き散らして頭が痛い痛い。
特に王太子の名前が酷い……クズじゃないか。
しかも複数形だよ。
実際クズなのだけれども。

婚約破棄からの逆転ものではあるのだが、まあ主役が何を言っても会話が成立しないのが破棄相手である。
婚約破棄というよりは婚約者交換か。
エリナの元婚約者も、アレクの元婚約者も自分のことばっかり＋容姿重視＋自分至上主義というある意味似た者同士で、これまた相手の話を全く受け入れず自論を展開するばかりという点でも共通している。
誰と何を話してもドッジボールにしかならないので、読んでいて非常にしんどかった。
もう黙ってくれないかなお二方と思うほど。

それを払拭できるざまあ展開があればよかったのだが、最後まで延々うだうだした挙句、すっきりできるほどのざまあ展開は訪れなかった感じ。
まさかの展開で非常に驚いた。
てっきり王太子の座を引きずり降ろす革命でも起こすのかと思っていたら……まあ、国民にしてみれば、国がちゃんと機能していれば国王の実態がどうであれ関係ないかなと思った次第。
あの二人を改心させるのは確かに無理だ。
そうなるとあの方法が適切だったのかも？