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1947 の商品レビュー

3.5

17件のお客様レビュー

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2024/09/01

日本人を猿呼ばわりする差別主義者が主人公の小説なんて前代未聞ではないだろうか。そういう点ではかなり変わった小説。 終戦直後、占領下の東京は荒廃と混沌が渦巻いていて、小説の舞台としてなかなか魅力的だし、アクションシーンの臨場感とスピード感ある描写は秀逸なのだが、とにかく説明セリフ...

日本人を猿呼ばわりする差別主義者が主人公の小説なんて前代未聞ではないだろうか。そういう点ではかなり変わった小説。 終戦直後、占領下の東京は荒廃と混沌が渦巻いていて、小説の舞台としてなかなか魅力的だし、アクションシーンの臨場感とスピード感ある描写は秀逸なのだが、とにかく説明セリフが多くて読んでいて辟易としてくる。 主人公と数名の女性を除くと、登場する英国人も米国人も、日本人の元軍人もヤクザ者も、キャラが立っていなくて印象が被ってしまう。それでいて、説明的で理屈っぽい似たようなダイアログが繰り返されるので、誰がどんな思惑をもっているのか、その関係性が非常にわかりにくい。 読み終わった際には、ああやっと終わってくれたか、と思ってしまった。

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2024/08/15

何度も休みながらの読了。戦後2年目の東京を舞台に日本人に兄を殺された英国中尉が主人公。そこに一筋縄ではいかないヤクザ達、GHQ等の組織が絡み、仇である人物達との抗争を描く活劇。撃ちつ撃たれつのシーンは読み応えあって映像を見てる様だが、後は接収された建物や通り名が面白かっただけだっ...

何度も休みながらの読了。戦後2年目の東京を舞台に日本人に兄を殺された英国中尉が主人公。そこに一筋縄ではいかないヤクザ達、GHQ等の組織が絡み、仇である人物達との抗争を描く活劇。撃ちつ撃たれつのシーンは読み応えあって映像を見てる様だが、後は接収された建物や通り名が面白かっただけだった。少し残念だった。

Posted byブクログ

2024/08/09

世の中をひっくり返すような証文の行方を巡り、縄張りで鞘当てを繰り返す非合法集団。複雑な争いの中で狡猾に生きて行く犯罪者と、不正義に殺害された兄の仇を取るべく自らその渦中に飛び込む孤高の男性と、ひっそりと慕う美女。 江戸時代劇かと思うが、戦後日本の混乱の中、GHQ、英国軍人、朝鮮...

世の中をひっくり返すような証文の行方を巡り、縄張りで鞘当てを繰り返す非合法集団。複雑な争いの中で狡猾に生きて行く犯罪者と、不正義に殺害された兄の仇を取るべく自らその渦中に飛び込む孤高の男性と、ひっそりと慕う美女。 江戸時代劇かと思うが、戦後日本の混乱の中、GHQ、英国軍人、朝鮮ヤクザ、服役軍人などが色なす活劇だった。 展開は面白く読めたが、読み終わって、結局なんだっけ、というのが感想。 もちろんフィクションだが、各々の立場生き方がさもありなんという感じはよかった。 だが、色々詰め込みすぎな気もする。当時のバーチャル風俗、社会を描くのが目的だったのかな。 みんなの主張がアレすぎて、結局なんだっけ。 ラストシーンも要らないなあ。 後文章的には、会話文で誰が喋ってんのか分からなくなることがしばしばあった。

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2024/07/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

長い、長過ぎる。 冒険活劇なのに何故か読む手が止まる。 うーん、ここまで引っ張る必要があるのか? 長浦京はそういう傾向があるのは認識しているんだけど読み終えてのカタルシスは無いんだよなあ。 長い物語を読み終えてグッタリな感じ。 以下あらすじはAmazonより 1947年。英国軍人のイアンは、戦場で不当に斬首された兄の仇を討つため来日する。駐日英国連絡公館の協力を得つつ少ない手掛かりを追うが、英経済界の重鎮である父親ゆずりの人種差別主義者でプライドの高いイアンは、各所と軋轢を生む。GHQ、日本人ヤクザ、戦犯将校……さまざまな思惑が入り乱れ、多くの障害が立ちふさがる中、次第に協力者も現れるが日本人もアメリカ人も信用できない。イアンの復讐は果たされるのか?

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2024/06/07

(本日、「紙の本」として再登録。以下内容は以前に同じ) う~、挫折。 (もしかして、いつか再チャレンジするための備忘録) 戦時中、ビルマで兄を日本兵に斬首された英国人が 財産家の父の命令で、兄の敵を討つべく、1947(昭和22)年の東京に乗り込む。 本来ならGHQのサポー...

(本日、「紙の本」として再登録。以下内容は以前に同じ) う~、挫折。 (もしかして、いつか再チャレンジするための備忘録) 戦時中、ビルマで兄を日本兵に斬首された英国人が 財産家の父の命令で、兄の敵を討つべく、1947(昭和22)年の東京に乗り込む。 本来ならGHQのサポートも受けられずはずだったのだが・・・ アジア太平洋戦争、日本の戦犯裁判をめぐる物語で おもしろいんだけれど・・・ 長い。 でもって、次々に事件が起こって、なんだかそれだけで読むのにつかれてしまった。 GHQやCIA、日本とアメリカ、それぞれにからむ思惑・・・ など、どこまでがフィクションかはさておき、 気になる事柄ばかり。 むしろ、歴史好きなのだから、参考文献を読んだら良いのかも・・・

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2024/05/15

1947年、敗戦直後の日本を舞台にしたサスペンス。英国の中尉・アンダーソンは、戦中に理不尽にも処刑された兄の仇を討つため、日本に訪れた。しかしさまざまな組織や個人の思惑が絡み合い、復讐相手を探すこともままならない。彼は無事に目的を果たすことができるのか。重厚で硬派なエンターテイン...

1947年、敗戦直後の日本を舞台にしたサスペンス。英国の中尉・アンダーソンは、戦中に理不尽にも処刑された兄の仇を討つため、日本に訪れた。しかしさまざまな組織や個人の思惑が絡み合い、復讐相手を探すこともままならない。彼は無事に目的を果たすことができるのか。重厚で硬派なエンターテインメントです。 誰も信用できず、油断もできない展開の連続。サスペンスとアクションと謀略にまみれ、ぐいぐい読めて面白いです。ただし、主人公のアンダーソンがとにかくむかつくので、彼に感情移入は全くできません。傲岸不遜で筋金入りの差別主義者、人種差別はままあることとはいえ、東洋人は人間としても認めていないって酷すぎるでしょ。というわけでぜんっぜん好きになれなかったんだけれど、慣れない日本の風土に触れつつ彼が少しだけ変化していくのには、少しばかり好感が持てました。まあ、かろうじて「いけ好かない」レベルになったくらいですが。 日本の少女・まゆ子の利発さと度胸が頼もしくて仕方ありませんでした。数々の活躍もさながら、ラストでなかなか粋なことをするじゃないの、とほっこりしてしまいます。

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2024/05/15

大作。1947年。終戦後。 主人公は英国人。自分の家族を太平洋戦争で日本人に殺された復讐をしに来日。GHQやらヤクザや、様々な組織と関わり合いながら日本人を殺して耳と薬指を奪う。 冒頭からその主人公イアンに感情移入は出来ず、日本人を殺し彼に反発すべきだが、途中から日本人を殺す彼に...

大作。1947年。終戦後。 主人公は英国人。自分の家族を太平洋戦争で日本人に殺された復讐をしに来日。GHQやらヤクザや、様々な組織と関わり合いながら日本人を殺して耳と薬指を奪う。 冒頭からその主人公イアンに感情移入は出来ず、日本人を殺し彼に反発すべきだが、途中から日本人を殺す彼に気持ちが向かっていく。不思議だ。 しかしよく調べられている。GHQが支配している日本の建物や道路にはアメリカ流の名前が付いている。日本の建物も接収され、それらが目に浮かぶようだ。 ご苦労様と言いたい。

Posted byブクログ

2024/05/05

敗戦から2年。未だアメリカの占領下にある1947年の日本。混沌とした東京に、通訳である中国人女性メイを連れて降り立つ英国陸軍中尉イアン・アンダーソン。彼は戦時中、捕虜となった兄を断首した日本兵たちの行方を探していた。どんな手段を使ってでも彼らを見つけ出して処刑し、その耳と指を英国...

敗戦から2年。未だアメリカの占領下にある1947年の日本。混沌とした東京に、通訳である中国人女性メイを連れて降り立つ英国陸軍中尉イアン・アンダーソン。彼は戦時中、捕虜となった兄を断首した日本兵たちの行方を探していた。どんな手段を使ってでも彼らを見つけ出して処刑し、その耳と指を英国で待つ父親のもとへと持ち帰るために。 英国経済界の重鎮である父親の権力を振るい、性急な行動をおこし、東洋人への差別を隠そうとしないイアンは行く先々で軋轢を生む。GHQ、日本警察、ヤクザ。さまざまな思惑渦巻くなか、妨害を受け、時に共闘し、入り乱れて殺し合う。誰もが誰かを裏切り、生き残った者だけが真実に辿り着く。例えそれが望んだものでなくとも。 見知らぬ国の見知らぬ土地である東京。孤独な復讐劇に身を投じるイアンを飲み込む極東の大都市。そこは空襲で破壊されつくした後からの、復興途中の混沌が渦巻く。誰もが生きていくことに必死で、そして残されたものを守るために奔走していた。信念はいつも誰かを傷つけ、他人を巻き込み、信じた人さえ裏切って裏切られて、それでも死ぬ瞬間までは戦い続けるしかない。 イアンと、彼が出会った東京の人々の命を懸けた目的は果たされるか否か。600ページを超える長編だが、手に汗握って一気読み間違いなしのトウキョウ・アンダーグラウンド。 東京は人びとの人生を飲み込むには、狭すぎるのかもしれない。

Posted byブクログ

2024/04/30

終戦後の1947年、東京。 英国陸軍中尉のイアンは、戦時中日本兵に斬首された兄の仇討ちのために来日する。 内部対立するGHQ、旧日本兵、在日朝鮮人、ヤクザらが自らの利を求めて暗躍する中、イアンは果たして仇を討てるのか… 終戦後の混乱期を英国人の視点で描くという設定は斬新。GHQ...

終戦後の1947年、東京。 英国陸軍中尉のイアンは、戦時中日本兵に斬首された兄の仇討ちのために来日する。 内部対立するGHQ、旧日本兵、在日朝鮮人、ヤクザらが自らの利を求めて暗躍する中、イアンは果たして仇を討てるのか… 終戦後の混乱期を英国人の視点で描くという設定は斬新。GHQ内の派閥争いを含む米国側の思想や、次の戦争に向かおうとする当時の世界観がリアリティを持って描かれる。本書で描かれているような“密約”は本当にあったのか?その後の歴史を知る私たち令和の読者が、「もしかしたらあったかもしれない」と思いを馳せる時代考証的面白さがある。 某英国人が当時の日本を形容した言葉が印象的。 《この国には、ある種の異様な空気が漂っているんです。敵意なき笑顔と従順さで包み込み、すべてのものを変質させてしまう空気が》 一方で、日本人を“野蛮な猿”と見做す徹底した人種差別主義者の主人公イアンに、最後まで感情移入出来なかった。また、全体的にアクションシーンが多く(しかもイアン無敵過ぎ)、敵と味方が入り乱れつつ主要な敵役の行方を追うプロットがやや複雑で冗長に感じた。

Posted byブクログ

2024/04/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

長浦京さんのプリンシパルが面白かったので、読んでみた。戦後の日本に関し違ったテーマであるが悪の描写と、アクションの描写が素晴らしくあっという間に読んでしまった。イギリス兵からの視点からというところも面白い。個人的に竹脇は藤岡弘のイメージで読んでいた。裏切り裏切られ、、、で最後までハラハラさせられた。恋愛的な描写は全然なかったが、あの素敵な終わり方も良かった。

Posted byブクログ