オッペンハイマー(中) の商品レビュー
マンハッタン計画を牽引し、トリニティ実験を成功させたオッペンハイマー。戦後、ロスアラモスからプリンストン高等研究所へ移るまで。 ファシズムを打ち破り全ての戦争をなくすため造られた大量破壊兵器はナチスドイツの降伏により広島・長崎へ投下されることに…科学者たちの願いとは裏腹に政治や...
マンハッタン計画を牽引し、トリニティ実験を成功させたオッペンハイマー。戦後、ロスアラモスからプリンストン高等研究所へ移るまで。 ファシズムを打ち破り全ての戦争をなくすため造られた大量破壊兵器はナチスドイツの降伏により広島・長崎へ投下されることに…科学者たちの願いとは裏腹に政治や軍事に利用され、あっという間に歴史が動く様に違和感と恐怖を感じながらも、その先にあるのが今自分が生きるこの世界だと思い知る。この後、冷戦と赤狩りの時代に突入していくが、読み進めるのがますます気が重くなってきた。 「核武装した世界が戦後どのような意味を持つかという考え方は、1943年12月ニールス・ボーアがロスアラモスに到着するまで、だれも採り上げなかった。」というのが戦時中の非常さを物語っていて恐ろしい。ボーアの考えに基づき、原子力の国際管理の必要性を訴えるも結果聞き入れられることはなく…。ソ連や共産主義との繋がりを疑われ、盗聴など厳しい監視下に置かれているというのも、読んでいるだけで胃が痛くなる。
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ロスアラモスで原爆を開発し日本に投下されるまで。オッピーのリーダーとしての才能が遺憾なく発揮される中巻。ナチスより先に開発せねばという信念は分かるけど、それがどうして日本に落とされたのかはやはり釈然としない。ただオッピー1人のせいで原爆が開発されたわけでも投下されたわけでも無いこ...
ロスアラモスで原爆を開発し日本に投下されるまで。オッピーのリーダーとしての才能が遺憾なく発揮される中巻。ナチスより先に開発せねばという信念は分かるけど、それがどうして日本に落とされたのかはやはり釈然としない。ただオッピー1人のせいで原爆が開発されたわけでも投下されたわけでも無いことは痛いほどわかる。
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原子爆弾が完成した後、日本に投下する前に、日本の役人を招いて、爆弾の威力を見せるという意見が出ていた事に驚いた。 もししかしたら、爆弾の威力をを目の当たりにした役人は、爆弾が落とされる前に戦争を終結させる決断をしたかもしれない。
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広島長崎に落とされる前と後がよくわかった。何人もの人物が議論していたし、反対者もいたんだと分かった。
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中巻はいよいよ本格的にマンハッタン計画が始動する。 だが、この『オッペンハイマー』というノンフィクション本は基本的にロバート・オッペンハイマーその人に注視したノンフィクションであるので、期待していたような原爆開発のプロセスが多く語られることはなかった。 ほぼ半分はロスアラモス国立...
中巻はいよいよ本格的にマンハッタン計画が始動する。 だが、この『オッペンハイマー』というノンフィクション本は基本的にロバート・オッペンハイマーその人に注視したノンフィクションであるので、期待していたような原爆開発のプロセスが多く語られることはなかった。 ほぼ半分はロスアラモス国立研究所の成り立ちから、オッペンハイマー周りの人々との関係がメインで描かれていく。 そして、もう半分にトリニティ実験や、日本に原爆を落とすまでが描かれているのだが、このあたりはとても興味深かった。 未だにアメリカ人の多くが原爆が日本との戦争の命運を分けたと考えていると聞いたことがあるが、原爆投下の前、7月の段階で日本の敗戦は既に決まっていた。ポツダム宣言の受諾もわかっていたようだ。ではなぜ原爆を投下したのか。それはソ連への牽制だった、と。 アメリカは既に次の戦争の可能性に対ソ連を想定しており、そこを牽制するために核兵器の威力を見せつける必要があったのだと。 また、原爆投下後のアメリカの反応も面白い。 核爆弾を手に入れたアメリカは世界で最も進んだ国であり、こんな素晴らしい兵器を他国が、ましてソ連が作れるはずはない、と。 だが1949年にはソ連もプロトニウム型の爆弾の実験に成功する。そこからソ連とアメリカの核開発競争に発展していく。 2024年に生きる自分から見ると、大分イカれたと言うか綱渡りのような政治状況で驚く。案の一つとしてソ連への先制攻撃とか上がるのはわかるが、ここまで政府関係者にイカれたやつがいると、よく戦争が起きなかったなと思う。 冷戦の緊張状態が伝わるようで怖くも感じた。
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