1,800円以上の注文で送料無料

芥川龍之介の桃太郎 の商品レビュー

4.7

6件のお客様レビュー

  1. 5つ

    4

  2. 4つ

    2

  3. 3つ

    0

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/04/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

絵本版の芥川龍之介の桃太郎。小説版とどう違うのか。子供には読ませたくない表現や絵本にする都合上、一部カットされているが、ほぼほぼそのまま描かれている感じ。とにかく約100年前に書かれたとは思えない内容。お爺さんやお婆さんみたいな山や川で仕事をして過ごす生活が嫌で鬼退治を思い立ったというのである。そんな桃太郎に愛想をつかしていた老人夫婦はこれ幸いと鬼退治に行かせたと言う。鬼は鬼で平和に暮らしていたところに桃太郎一派の襲来に会う。お供の三匹が非道この上ない悪行三昧。非道の限りを尽くした桃太郎を恨み狂暴になったとかならぬとか。鬼の恨みは怖い。そしてとにかく絵がダーク。ダーク桃太郎ここに降臨と言う感じでした。

Posted byブクログ

2024/04/04

話は少し前に文字のみで読んだ桃太郎でしたが、絵がつくことで一気に違う世界に連れ込まれます。 まず桃太郎の姿がイメージと違った。 これは手にとって読まないとわからない世界です。 ページが折りたたまれて開くと飛び込む異様な世界は紙の本ならではの世界です。 今年のおすすめの一冊になりそ...

話は少し前に文字のみで読んだ桃太郎でしたが、絵がつくことで一気に違う世界に連れ込まれます。 まず桃太郎の姿がイメージと違った。 これは手にとって読まないとわからない世界です。 ページが折りたたまれて開くと飛び込む異様な世界は紙の本ならではの世界です。 今年のおすすめの一冊になりそう。

Posted byブクログ

2024/03/18

芥川龍之介、ここにあり!!!、という強烈なインパクトを「桃太郎」から浴びさせられた!  今の世相をつらつら思うに、人間に潜んでいるあるおぞましさを、コロナや、それに伴うワクチン接種への働きかけなどを通して、オカネ至上主義の、人間の善悪の悪の部分を徹頭徹尾実感させられた。。 芥...

芥川龍之介、ここにあり!!!、という強烈なインパクトを「桃太郎」から浴びさせられた!  今の世相をつらつら思うに、人間に潜んでいるあるおぞましさを、コロナや、それに伴うワクチン接種への働きかけなどを通して、オカネ至上主義の、人間の善悪の悪の部分を徹頭徹尾実感させられた。。 芥川はそんな人間の闇を知ってしまった故に、この「桃太郎」を著したのだろう・・・。

Posted byブクログ

2024/02/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

別バージョンの桃太郎ではなく、 みんなが知ってる桃太郎の事前・合間・最後に背景説明が足されているだけ。 それなのにこんな事になってしまうのか…orz マジヤベーっす(O_O) 桃太郎、私達が考えていたものとは全然違う物語なのかもしれない…

Posted byブクログ

2024/02/23

「お爺さんやお婆さんのように、山だの川だの畑だのへ仕事に出るのがいやだった」ので鬼が島へ征伐に向かった桃太郎の話。 桃太郎が侵略者、鬼が被侵略者として描かれている。 なんとも芥川龍之介らしい風刺が散りばめられていて面白かった。 発表されたのは大正13年ということから、前年の19...

「お爺さんやお婆さんのように、山だの川だの畑だのへ仕事に出るのがいやだった」ので鬼が島へ征伐に向かった桃太郎の話。 桃太郎が侵略者、鬼が被侵略者として描かれている。 なんとも芥川龍之介らしい風刺が散りばめられていて面白かった。 発表されたのは大正13年ということから、前年の1923年に起こった関東大震災での出来事、資本主義、日清日露戦争や第一次世界大戦後の軍国主義を批判して書かれたのだろう。 桃太郎を「天才」と皮肉り、物語は「ああ、未来の天才はまだそれらの実の中に何人とも知らず眠っている」と締め括られる。 この最後の一文から、この時代の空気感が漂ってくるようだ。

Posted byブクログ

2024/01/09

桃太郎がクズという世界線のifストーリー。 個人的にはこっちのほうが好みです。 無益な殺生が復讐を生む、どっちが悪なのかは見方によって変わる、などの真面目なメッセージも含まれている気がしますが、桃太郎がクズすぎてちょっと笑いました。

Posted byブクログ