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とくにある日々(4) の商品レビュー

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2024/09/08
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今回も、妙な面白さに満ちた内容だった。 シュールだって評価されている漫画は結構、あるけど、この『とくにある日々』は突き抜けている。 仲の良い女の子同士が、毎日、飽きもせず、ワチャワチャしている。 その光景は癒しになってくれる。 そんな光景の中にこそ、日々を大切に生きる事が大事だ、と思わせてくれる説得力が宿るんだろうな。 リアルではあるが、男の夢を壊さない程度に抑えられている、その塩梅の良さにも感服だ。 社会の荒波に揉まれた大人からしたら、学生は、何も考えずに「楽しい」を優先して生きているように見えるかもしれない。 でも、楽しく生きるのは、それはそれで結構、簡単じゃない。 そうやって、全力を傾ける青春の中でしか得られない「何か」があって、その「何か」は大人になった時、自分をピンチの時、助けてくれるものだ。 どの回もキラキラしていたが、私的に印象に残ったのは、57話。個人的な感覚だけど、この回は特にアオハルを感じた。正確に言うと、アオナツかも知れん。こういう時間の過ごし方は、学生の時にしか出来なかったなぁ、と今は思う。 この台詞を引用に選んだのは、共感できるものだったので。 大人になるとあるんだよなぁ、こういうやるせなさに襲われ、そんな小さいストレスを発散するために、プチ贅沢をしたくなる時が。 使う場所と金額がこれまた現実的で、小西先生の良い人っぷりが出ている。 「ああ~・・・もう、全然、違うことしてる・・・(なんか・・・!!今日、居酒屋で4500円使ったろ・・・!!)(by小西先生) この台詞を引用に選んだのは、思わず、「ぶほぉっ」と笑いが噴き出してしまったので。 人畜無害っぽい見た目だからこそ、このインパクトが凄い。 でも、確かに、気持ちいいよな。 「敗者が吠えてる中で優勝するのが、1番きもちいい」(by森本さゆう) この台詞を引用に選んだのは、なるほど、と妙に響いたので。 全力で傾けるモノは、人それぞれだ。 本人が信念を持って、それに全力を傾ける、と決めたのなら、犯罪行為でない限り、誰にもそれを非難できない。 周りから、奇異に映ったとしても、本人にとって、それが大事なら、それでいい。 こんなんで自分はいいのか、と悩んでいる学生もいるかもだが、本当に全力を傾けているなら、迷わずに頑張っていい。 自分が大切にしたいモノを知っている彼女は、私は立派だと思うね。 「そういえば、しいさんって、あんまり、何かひとつのことを決めてしたくないって言ってたっけ・・・」 「そうですね」 「そういえば、なんでなんだ」 「・・・・・・理由の一部ですが、何か目標を立てたり、予定を立てたりすると、それ以外のことを過程にしてしまいます。向かうべきものが大きければ沖いほど、道中の小さいものに気づかなくなるんじゃないかって。でも、私は日々のちょっとした小さいものを、なるべく、観測したいんです。これは、もう、サガかもしれません。だから、みんなが全力で部活などをしてるのと同様に、私は全力で、何も目標を立てていません」(by小西先生、高島きみどり、椎木しい)

Posted byブクログ