民俗の日本史 の商品レビュー
Ⅰ 大陸文化の受容 御霊会と志多良神 京都の歴史と民俗1 貴族の信仰生活 京都の歴史と民俗2 聖と芸能 京都の歴史と民俗3 今様の世界 京都の歴史と民俗4 神仏習合―比叡山と園城寺― Ⅱ 米作りの幻想 地域差 畿内の境域神 近代が崩壊させた重層社会 日本文化と民俗学 暮らしの中...
Ⅰ 大陸文化の受容 御霊会と志多良神 京都の歴史と民俗1 貴族の信仰生活 京都の歴史と民俗2 聖と芸能 京都の歴史と民俗3 今様の世界 京都の歴史と民俗4 神仏習合―比叡山と園城寺― Ⅱ 米作りの幻想 地域差 畿内の境域神 近代が崩壊させた重層社会 日本文化と民俗学 暮らしの中の文化財 解説(谷川健一) 文庫版解説(林 淳)
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Ⅰでは、古代の宗教史を扱った論文が収録されている。巻頭の「大陸文化の受容」では、仏教の受容と氏族信仰との関係が取り上げられている。続く「御霊会と志多良神」「貴族の信仰生活」「聖と芸能」「今様の世界」は京都史編纂所『京都の歴史』に寄稿された論文であり、自分には馴染みの薄いテーマが...
Ⅰでは、古代の宗教史を扱った論文が収録されている。巻頭の「大陸文化の受容」では、仏教の受容と氏族信仰との関係が取り上げられている。続く「御霊会と志多良神」「貴族の信仰生活」「聖と芸能」「今様の世界」は京都史編纂所『京都の歴史』に寄稿された論文であり、自分には馴染みの薄いテーマが扱われており、また京都に土地勘がないためピンと来ないところもあるが、著者が丁寧に論を進めてくれているので、しっかり後をついていこうという気にさせられる。 Ⅱは比較的短めの文章が収められている。特に面白かったのは、「地域差」「近代が崩壊させた重層社会」「日本文化と民俗学」の各編。柳田民俗学に親和性を持ちながらも、そこから捨象されてしまったものに十分目配りをしていること(例えば、非定住・非農耕民など)や、なるほどと頷かされる視点や見方は、読んでいてとても興味深い。
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