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朝、空が見えます の商品レビュー

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5件のお客様レビュー

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2024/10/09

表紙と中身をちらりと見たとき、 これは好きな本だ! と思いました。 挿画もとても好きだし、東直子さんの言葉の選び方が好き。 いつも見ている空、こんなにさまざまな表現が出来るんだなぁ、と驚きました。

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2024/09/07

歌人であり、小説家であり、エッセイストであり… さまざまな顔を持つ、東直子さんが朝、空を見上げて空を修辞する。 いろんな比喩があって面白かった。 なかにはびっくりするようなものもあった。 この詩集を読んで、自然ほど、詩を語るものはないな、と思った。 その詩が、詩人にはみえるの...

歌人であり、小説家であり、エッセイストであり… さまざまな顔を持つ、東直子さんが朝、空を見上げて空を修辞する。 いろんな比喩があって面白かった。 なかにはびっくりするようなものもあった。 この詩集を読んで、自然ほど、詩を語るものはないな、と思った。 その詩が、詩人にはみえるのでしょう。 この詩集を読むと、自分でも空を見上げて、どんな空だか、自分の言葉であらわしたくなる。 もちろん、詩人にはかなわない。 かなわないけど、それでもいいや。 自分の言葉であらわした瞬間、その空はわたしだけのものになる。 * 〈誰のものにでもなるさと空は言う誰のものにもならないはずの〉──雑誌に投稿してボツった自作短歌。思い出したので掲載。

Posted byブクログ

2024/03/03

はじめて東直子さんの本を読みました。新聞のエッセイを読んで「好きだな」と感じてはいたのですが。 毎日そんなに変わらないようにも思える朝の空だけど、一日たりとも同じ空は無いのだなと改めて気づかせてくれました。 私も真似してみたいと思いました。朝、空を見て何か詩のような言葉にして表現...

はじめて東直子さんの本を読みました。新聞のエッセイを読んで「好きだな」と感じてはいたのですが。 毎日そんなに変わらないようにも思える朝の空だけど、一日たりとも同じ空は無いのだなと改めて気づかせてくれました。 私も真似してみたいと思いました。朝、空を見て何か詩のような言葉にして表現するって、ちょっと難しそうだけど、そのひとときと、その時の自分の感じ方を大切にすることだと思いました。 素敵な本です。

Posted byブクログ

2024/02/12

歌人の東直子さんが2017年1月1日から12月31日までX(旧Twitter)に載せた365日分の早朝の空を眺めてできた詩集です。 1月から12月までタイトルがついていて、1年分の空が一行から三行にわたり表現されています。 その中から何度も通読してみて私が好きだった空の表現を...

歌人の東直子さんが2017年1月1日から12月31日までX(旧Twitter)に載せた365日分の早朝の空を眺めてできた詩集です。 1月から12月までタイトルがついていて、1年分の空が一行から三行にわたり表現されています。 その中から何度も通読してみて私が好きだった空の表現をいくつか挙げます。最初は本が付箋だらけになったけれど、これでも減らしに減らした分です。 1月 おはようございます。 あけましておめでとうございます。 雲ひとつない、澄んだ青空です。今年もどうぞよろしくお願いいたします。 果たせなかった夢のように、ほの明るい空です。 空が、すばらしい輝きにみちています。 朝焼けが冬木に透けています。よく晴れています。 2月 海の底の砂のような空です。 半分の朧月、ちぎれたあわい雲、空も春っぽくなってきました。寒いけど。 一面の雪野原、のように曇っています。 やさしい色の空がどこまでも明るいです。 3月 和紙をいちまい貼ったようにやわらかく霞んでいます。 夢が忘れ物をしたような雲がうかんでいます。 夢の中のみずうみのように曇っています。 4月 洗いざらしのデニムのような明るい空です。 満開の花に、霧雨がふりそそいでいます。 まぼろしがまどろんでいるような淡い灰色です。 5月 こころが落ち着く空の色です。 いちまいの和紙を通して光がさしているようです。 海をあわだてすぎてできた空のようです。 壁紙にしたいようなかわいい空です。 6月 清らかなものを清らかなまま永遠に預かってくれる、青空です。 つつけば合唱がこぼれ落ちそうな、重たげな雲です。 いつまでも眠っていたくなるような、あたたかい小糠雨が降っています。 水に落ちる水がつくる水の輪が、音楽のようです。雨が降っています。 7月 雲を散らしたサラダのような、夏空です。 8月 青空にコンデンスミルクがとけているようです。 白い空が、朝にだけ咲く花々を眺めています。 9月 爽やかに澄みきった青空です。 言葉を知る前にふれたもののように気持ちよさそうな青白い空です。 10月 物語のはじまりにふさわしいような、明るい曇り空です。 乙女たちのコーラスが聴こえてきそうな雲が棚引いています。 思い出したらにじむ気持ちのような、ささやかな雨が降っています。 11月 淡い青空が、とても広いです。 清々しくあたたかく、明るい青空です。 お母さんのショール、お兄さんの靴下、お父さんのハンカチ、妹のリボン、お姉さんのブックカバー、私のスカート、にしたい、きれいな水色の空です。 雲のない青空が輝いています。 12月 もしも鳥だったら、高く高く飛んでたわむれてみたい、美しい晴天です。 なにを添えても良く映える、青白い陶磁器のような空です。

Posted byブクログ

2024/02/06

365日分の朝の空。空はみなにあって、ひとつだけで、でも毎朝違う顔をする。静かで、かわいくて、穏やかな気持ちになれました。あとがきにある「二度と戻らない一年間」を、一日を、大事にしていきたいと思えた詩集でした。

Posted byブクログ