ハミングベアのくる村 の商品レビュー
架空の生き物、臭くて醜く獰猛なサケビー。人間により駆除され頭数がめっきり減った。かたや、可愛い顔と愛くるしい鳴き声、羽が生えているハミングベア。 人々は、サケビーを忌み嫌い、観光にも有益なハミングベアが減少していることを嘆く。 火事で家族を亡くしたウィロディーンは、二人の女性に...
架空の生き物、臭くて醜く獰猛なサケビー。人間により駆除され頭数がめっきり減った。かたや、可愛い顔と愛くるしい鳴き声、羽が生えているハミングベア。 人々は、サケビーを忌み嫌い、観光にも有益なハミングベアが減少していることを嘆く。 火事で家族を亡くしたウィロディーンは、二人の女性に育ててもらっていた。ある日、火事で飛べなくなったハミングベア、ズズと共に、サケビーの赤ん坊のキンビーをそだてることになる。 #自然破壊#食物連鎖#ファンタジー
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面白かった! ファンタジーでありながら 生態系についても想いを馳せることができる。 この作家さんの他の作品も読んでみたくなりました。
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ウィロディーンは6歳のとき、山火事で家族をなくした。今は、村の人たちから「魔女」とうわさされるふたりのおばあさんに引き取られ、やはり火事でケガを負って飛べなくなったハミングベアのズズといっしょにくらしている。ウィロディーンは生き物が好き。なかでもひどい臭いを放つ「サケビー」と呼ば...
ウィロディーンは6歳のとき、山火事で家族をなくした。今は、村の人たちから「魔女」とうわさされるふたりのおばあさんに引き取られ、やはり火事でケガを負って飛べなくなったハミングベアのズズといっしょにくらしている。ウィロディーンは生き物が好き。なかでもひどい臭いを放つ「サケビー」と呼ばれる動物が大のお気に入りだ。でも臭いのせいで人びとにはきらわれていて、最近では狩りの標的にされている。 いっぽうのハミングベアは、羽のついた小さなクマのようなかわいらしい動物。毎年一度この村にわたってきて柳の木に美しい虹色の泡で巣をかける。その光景がこの村の呼び物で、多くの観光客を引きつけてきた。 ところが近年、ハミングベアの数が激減し、とうとう今年はほとんど見かけなくなってしまった。いったい何が原因なのか。 ハミングベアもサケビーも架空の動物だけど、生態系の複雑さというものがしっかり描かれている。丹念に調べて事実を突き止めることや声を上げる大切さ、そして子どもの声に耳を傾けられる大人の必要性も。メイとバーディというふたりのおばあさん。そして新しく友だちになった少年コナーとそのお父さん。生き物たちとの絆がしっかり描かれるのと同時に、理解者がいてくれるのは いいなあとも思わせてくれる物語。
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