免疫学夜話 遺伝子が語る の商品レビュー
ソフトカバーという本の作りからお気軽な中身のものを想像していたが、なかなかどうして専門性の強い話題も多く歯ごたえがあった。 全部をしっかり理解できたとは言い難いが、免疫が自己を攻撃してしまう自己免疫疾患の増大の背景には、人類としての長いウイルスや細菌、寄生虫との戦いがあり、遺伝的...
ソフトカバーという本の作りからお気軽な中身のものを想像していたが、なかなかどうして専門性の強い話題も多く歯ごたえがあった。 全部をしっかり理解できたとは言い難いが、免疫が自己を攻撃してしまう自己免疫疾患の増大の背景には、人類としての長いウイルスや細菌、寄生虫との戦いがあり、遺伝的なもの後天的なもの、あるいは社会の進歩に根ざすもの色々と考えられる事が説得力を持って書かれていた。 最初のマラリアの話題などまさに目鱗であったし、清潔な社会の到来が、小さいうちに様々な感染症を遠ざける事になり、それが大人になってからの重大な感染症を引き起こす大きな要因になっている等の指摘は的を得ている様な気がした。 今回のコロナ騒動は、かなり社会のあり方を変えたが、病と人間という事を考えると、ソーシャルディスタンスやコミュニケーションのあり方が、これから先も増す増す変化していく端緒になるものであったのかもしれない。 100年後200年後の人類は、その社会や個々の人間としての健康状態はどの様に変わっているのだろうか。想像するのは難しいと感じた。
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自己免疫疾患の原因とは、様々な感染症への耐性を持つ遺伝子が同時に自己免疫疾患を発症させる遺伝子であったことが原因とする説。 飢餓を生き残るための遺伝子が今となっては、糖尿病や肥満症の原因となっている。 免疫という医学面の話だけでなく、人類の歴史や過去のパンデミック、衛生環境な...
自己免疫疾患の原因とは、様々な感染症への耐性を持つ遺伝子が同時に自己免疫疾患を発症させる遺伝子であったことが原因とする説。 飢餓を生き残るための遺伝子が今となっては、糖尿病や肥満症の原因となっている。 免疫という医学面の話だけでなく、人類の歴史や過去のパンデミック、衛生環境など、様々な面から、自己免疫症を紐解く。 非常に刺激的な本。 久しぶり西面白かった。
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半分くらいは既知の情報だったけど人類の発現まで遡っての遺伝子タイプの話はおもしろかったしパンデミック/エピデミックが人類へ長期的に及ぼす効用についての説明も納得感ある そう考えたときの直近のパンデミックはどう捉えたらいいんだろう マイクロバイオームはここでも触れられていた そ...
半分くらいは既知の情報だったけど人類の発現まで遡っての遺伝子タイプの話はおもしろかったしパンデミック/エピデミックが人類へ長期的に及ぼす効用についての説明も納得感ある そう考えたときの直近のパンデミックはどう捉えたらいいんだろう マイクロバイオームはここでも触れられていた それにしてもわたしはここでも例外なんだなあ 常に基本から外れる人生だよ
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目から鱗が何枚も落ちる。 自己免疫の仕組みを説明しながら人間社会の発展に伴う疾病の変化と病原体が感染する方法を解説。 免疫と進化の密接な関係を解き明かしていく。 不衛生や寄生虫との疾病の関係にも言及し未来の生活と疾病まで予想する。 文章は平明で分かりやすく、専門用語も苦にならなか...
目から鱗が何枚も落ちる。 自己免疫の仕組みを説明しながら人間社会の発展に伴う疾病の変化と病原体が感染する方法を解説。 免疫と進化の密接な関係を解き明かしていく。 不衛生や寄生虫との疾病の関係にも言及し未来の生活と疾病まで予想する。 文章は平明で分かりやすく、専門用語も苦にならなかった。 前口動物と後口動物の定義はすっかり忘れていたが、顎の獲得が脊椎動物の進化に大きな影響を与えたことは新知見だった。 人にお勧めしたい1冊
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サピエンス免疫史みたいな感じで面白く読めた。 本題ではないんだけど、コウモリは飛行できる唯一の哺乳類なので離島や僻地で貴重な食料になってる一方、ウイルス耐性が強いだけでなく感染してもグッタリしないせいでパンデミックの引き金になりがち…という話がなるほど〜となった。
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自己免疫疾患って怖い。何故そんなことが起きるのか、ウイルスや細菌との闘いの末に自らを攻めることになるとは・・・ 腸内細菌大事にします✨
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これは「人類史」ですね。読んでよかったです。 太古の森、感染症で高熱に苦しみながら、ものかげにじっと身を潜めることしかできない先祖。そんな先祖と現代の自分を、著者の橋本求さんに「遺伝子」でつないでもらいました。 自己免疫疾患の患者のひとりとして、体や遺伝子のことを考えながら...
これは「人類史」ですね。読んでよかったです。 太古の森、感染症で高熱に苦しみながら、ものかげにじっと身を潜めることしかできない先祖。そんな先祖と現代の自分を、著者の橋本求さんに「遺伝子」でつないでもらいました。 自己免疫疾患の患者のひとりとして、体や遺伝子のことを考えながら読みました。 マラリアという感染症をご存じでしょうか。ハマダラカという蚊が媒介する「マラリア原虫」が原因です。 余談ですが、マラリア原虫はもと植物(藻類)なんです!知らなかった・・・、マジメに光合成していたのに、いつのまにか動物に手を出し、生き血をすすっとんです!コワ~(他にもそんなヤミ落ち元植物がおるらしですよ!)小ネタ満載です。 マラリアだと、赤血球ヘモグロビン遺伝子の変異で、「発症しにくい」ことがあるそうです。しかし、もしマラリアなどの感染症にかかったら、医療のない昔は「自分の免疫」で生き延びるしかないのです。 そんな人類のなかには、「免疫が活性化しやすい遺伝子」をもつひとたちが存在したようです。マラリアなどの感染症にかかったとしても、免疫の力で生き延びる確率が高まります。 しかし、「免疫が活性化しやすい遺伝子」は感染症には有利でも、何かの拍子に過剰に働きだすと、免疫が自分を攻撃してしまい、自己免疫疾患の発症につながります。 わたしが病気を発症とき、自分の行いの悪さが原因なのか?と思っていました。 でも、すべてがそうではないみたいですね。 わたしのなかにも「免疫が活性化しやすい遺伝子」があるようです。この形質は、ご先祖様が生き延びるのに役立っていたんです。 それを知って、自分だけが悪いわけでもないし、ご先祖様が悪いわけでもない、と理解できました。 このことを知ったからといって、病気がよくなるわけではありませんが、なんとなく気持ちが落ち着きます。 ただ、自己免疫疾患を発症するかしないかは、遺伝子だけでは決まらないようです。 その事例として、一卵性双生児の姉妹が取り上げられます。 お姉さんは、自己免疫疾患を発症、かたや妹さんは終生何事もなかったそうです。 そのなぞについて、清潔、寄生虫、腸内細菌叢について語られています。 自分でもできることがありそうです。 この本を読みすすめると、発症の有無にかかわらず、今を生きるすべのひとが、何らかのリスク遺伝子を持っているいる可能性を感じました。 病気だけでなく、生活リズムに関しても、絶滅した旧人類の遺伝子が関与していたりします。 わたしたちの遺伝子がどんな歴史をたどってきたのか、自己免疫疾患、アレルギーの視点で書かれています。ひとつひとつの話題を短くまとめた構成で、読みやすいです。 ご自分のからだのことを想いながら「遺伝子の語り」に耳をかたむけてみては、いかがでしょうか。
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「人類はウイルス、細菌、寄生虫との戦いと共生の歴史。読むとやめられなくなる」──養老孟司 リウマチ・膠原病、クローン病、さらに花粉症、アトピー性皮膚炎などの疾患は、なぜ起きるようになったのか? その背景から、人類が何万年もかけて積み重ねてきた進化の物語を読む。
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驚くほど面白かった 感染症や免疫学からみた人類の進化 こういう、生物史を俯瞰するような面白い本が最近ほんと多い サピエンス全史とか銃・病原菌・鉄みたいな名著の"巨人の肩に乗り"、更に深める形でこんな面白い本が生まれてるんだろうなー
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著者は自己免疫疾患(免疫が自分自身を攻撃する病気)を専門とする現役の医師です。 【自己免疫をおこさないために】 ・幼少期が鍵。昭和の子どものように、青ばなを垂らし、夏風邪をひきながら免疫が微生物との付き合い方を学べる環境が良い。 ・5歳を過ぎたら、腸内環境とストレスに注意。 ...
著者は自己免疫疾患(免疫が自分自身を攻撃する病気)を専門とする現役の医師です。 【自己免疫をおこさないために】 ・幼少期が鍵。昭和の子どものように、青ばなを垂らし、夏風邪をひきながら免疫が微生物との付き合い方を学べる環境が良い。 ・5歳を過ぎたら、腸内環境とストレスに注意。 遺伝子と免疫について、楽しく分かりやすく書かれていました。
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